電子契約サービスが急速に普及する中、電子印鑑GMOサインとクラウドサインが台頭しています。企業の中にはそれぞれのサービスを併用して、契約業務で大いに役立てているところもあります。
本記事では、両サービスの機能や料金、メリット・デメリットを比較し、最適な電子契約サービスを選ぶためのポイントをまとめました。また電子署名や電子印鑑の活用による業務効率化と脱印鑑への取り組みについても触れつつ、無料プランと有料プランの違いやサービス乗り換えに関する情報もご紹介します。
目次
電子印鑑GMOサインとクラウドサインの基本情報【両サービスを比較】
スクロールできます
|  GMOサイン |  クラウドサイン |
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初期費用 | 0円 | 0円 |
無料プラン | | |
月額費用 | 契約印&実印プラン 8,800円 | Light 10,000円 Corporate 28,000円 |
契約期間 | 1ヵ月 | 1年 |
支払い方法 | 銀行振込 カード決済 | 銀行振込 口座振替 カード決済 |
ユーザー数 | 無制限 | 無制限 |
送信件数 | 無制限 | 無制限 |
署名タイプ | 立会人(契約印)型 当事者(実印)型 マイナンバー実印(オプション) | 立会人(契約印)型 |
送信料金 | 立会人型 100円/件 当事者型 300円/件 | 立会人型 200円/件 |
電子証明書発行 | 1枚目 無料 2枚目以降 8,000円/枚/年 | |
対応言語 | 日本語、英語、中国語、スペイン語 ポルトガル語、タイ語、ミャンマー語、ベトナム語 | 日本語、英語、中国語 |
スマホアプリ | | |
| 公式サイト | 公式サイト |
GMOサインとクラウドサインの料金や機能を比較
※表示価格は消費税抜きの料金です。
電子印鑑GMOサインとは?
引用元:GMOサイン
電子印鑑GMOサインは、日本最大級のインターネット企業であるGMOインターネットグループの一員、GMOグローバルサイン・ホールディングス株式会社が提供する国内No.1シェア(※1,2)の電子契約サービスです。SSLや電子証明書の発行サービスを手がける同社の信頼性と技術力を背景に、350万社以上(※1)の企業に導入され、自治体を含む公的機関でも幅広く活用されています。
GMOサインでは、ガバナンス強化に役立つ厳密な権限設定や閲覧制限が可能なため、部外秘文書の保管にも安心して利用できます。会社実印や個人実印が必要な重要書類から日常的な契約、海外企業との取引まで幅広く対応可能です。
また、印影登録や手書きサインにも対応しており、従来の商慣習を大切にされる取引先との契約にも安心して利用できます。さらに、GMOサインには電子契約や電子文書保存に特化した顧問弁護士が在中しており、電子帳簿保存法や電子署名法など電子契約に関する法令にも準拠しています。
GMOサインの操作性は高く、パソコンはもちろんスマートフォンでも簡単に利用できます。また電話サポートや活用ウェビナーなど、充実したアフターサポート体制も用意されています。無料の「お試しフリープラン」では、月5件までの電子署名が利用可能です。
一方、月額8,800円(税込9,680円)で利用できる「契約印&実印プラン」では、ユーザー数と署名数に制限がありません。1件あたりの送信料は他社サービスと比較してほぼ半額というコストパフォーマンスの良さも魅力です。 さらにGMOサインでは、マイナンバー実印、二要素認証、操作ログ管理、三者間以上の契約、文書テンプレート登録、外部サービス連携など、契約業務の現場で必要とされるありとあらゆる機能を提供しています。これらの特長を活かし、GMOサインは契約業務の効率化とセキュリティ向上に大いに貢献します。
※1 導入企業数は「電子印鑑GMOサイン(OEM商材含む)」を利用した事業者数(企業または個人)。1事業者内のユーザーが複数利用している場合は1カウントとする 。自社調べ(2023年11月)
※2 電子署名およびタイムスタンプが付与された契約の送信数(タイムスタンプのみの契約を除く。電子署名法の電子署名の要件より)。自社調べ(2023年12月)
GMOサインの評判・口コミ
\ 3分でわかる /
\ Let’s Try! /
クラウドサインとは?
引用元:クラウドサイン
クラウドサインは、弁護士ドットコム株式会社が提供する電子契約サービスです。導入社数250万社以上、累計送信数1,000万件以上を誇るクラウドサインは、国内外の大手企業や知名度の高い企業にも利用されています。
クラウドサインは、弁護士による監修が行われており、その信頼性と安全性は高く評価されています。また日本で初めて電子署名法上の「電子署名」に該当することが確認された電子契約サービスです。
クラウドサインの大きな特徴は、クラウド型サービスであるため契約締結から文書管理まで一元化されている点にあります。そのシンプルな操作性は、パソコン操作に不慣れな方でも扱いやすいと評判です。さらに、100以上の外部ツールとの連携が可能であり、利用者のニーズに合わせてカスタマイズできます。
クラウドサインは、多様なニーズに対応した5つのプランを提供しています。無料の「Free Plan」は、ユーザー数1名・月5件(※)までの送信が可能です。一方、月額10,000円(税込11,000円)の「Light」プランでは、ユーザー数・送信件数が無制限で、電子契約に関する基本的な機能が利用できます。
また、月額28,000円(税込30,800円)の「Corporate」プランは、電話サポート、API連携、紙の書類のインポート機能なども備えています。さらに上位プランとしてカスタマイズ性に富んだ「Business」プラン、「Enterprise」プランも用意されています。
(※)2023年7月1日より上限が「月5件」→「月3件」に変更されました。
クラウドサインの評判・口コミ
GMOサインとクラウドサインの無料プラン機能比較
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※表示価格は消費税抜きの料金です。
GMOサイン・クラウドサインともに無料プランが利用でき、契約書の送信や文書検索など基本的な操作を確認できます。GMOサインの「お試しフリープラン」では、アドレス帳の利用や手書きサイン、印影登録などより多くの機能を試せます。
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無料プランを利用するメリット
電子契約サービスは、操作性や契約業務の流れを事前に理解しておくことが非常に重要です。そこで役立つのが、無料プランなのです。
無料プランの大きなメリットは、何と言っても「体験」できる点にあります。操作感やシステムの使い勝手を実際に試せることは、導入を検討する際に大きな判断材料となるでしょう。利用できるユーザー数や電子署名の送信件数には制限がありますが、契約業務の実践やサービスの評価も行えます。
また無料プランを利用すれば、第三者や部門全体のフィードバックを得られます。操作感や使用感を共有することでより深い理解を得られ、具体的な改善点や課題点を見つけられるメリットもあります。
GMOサインとクラウドサインの有料プラン機能比較
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(※)表示価格は消費税抜きの料金です。
上表は、月額費用が同水準であるGMOサイン「契約印&実印プラン」とクラウドサイン「Light」プランのそれぞれの機能について比較したものです(※2023年6月時点)。
両サービスの共通点として、まず「ユーザー数&送信件数=無制限」であることが挙げられます。無料プランでは、1カ月あたりの送信件数が5件までという制限がありますが、有料プランでは無制限に送信できます。またユーザー数も無制限であるため、チームや部門はもちろん、社内で共有する場合にも対応可能です。
署名方法は両サービスともに、契約印タイプ(立会人型)が利用できます。また、GMOサインでは契約印タイプに加え、標準機能として実印タイプ(当事者型)というより本人性が高い署名タイプの利用が可能です。
次に、GMOサインとクラウドサインの特徴と違いについて詳しく見ていきましょう。
GMOサイン「契約印&実印プラン」の主な機能と特徴
GMOサインの最大の特徴は、標準機能として契約印タイプ(立会人型)だけでなく、実印タイプ(当事者型)が利用できる点にあります。実印タイプは、第三者機関である電子認証局による厳格な審査を行った上で電子証明書を発行します。そのため、契約印タイプと比べて本人性が非常に高く、重要な契約を結ぶ場面に最適です。実印タイプを使えば、日常の契約業務から実印を必要とする厳格な契約までカバーできる点がGMOサインの魅力と言えます。
また、対応言語の数の多さもGMOサインの特徴の1つです。電子契約は日本国内だけでなく、海外でも急速に普及しています。そのためGMOサインでは、主要3カ国語(日本語、英語、中国語)に加え、スペイン語、ポルトガル語、タイ語、ベトナム語、ミャンマー語と合計8カ国語に対応しています。海外事業を行っている事業者は進んでいくと想定されるため、GMOサインの多言語対応が役立つ場面は多くなるでしょう。
そのほかにも「契約印&実印プラン」では、手書きサイン、印影登録、操作ログ管理、三者間以上の契約、文書テンプレート登録、スマホアプリ対応など、契約業務の現場で必要とされるあらゆる機能を追加料金なしで利用できます。したがって、個人から企業、そして自治体まで幅広いニーズに対応している電子契約サービスと言えるでしょう。
クラウドサイン「Light」プランの主な機能と特徴
クラウドサインの「Light」プランは、電子契約を行うにあたって必要な基本的な機能(書類作成・署名・送信・書類管理など)を備えたプランです。署名タイプは契約印タイプ(立会人型)のみとなります。なりすましリスクがあると言われる契約印タイプですが、クラウドサインでは基本的な認証方法であるメールアドレス認証に加えて、アクセスコードによる2段階認証やトークンアプリを利用した2要素認証にも対応しています。
対応言語は日本語、英語、中国語と日本国内で使われる主要3カ国語での契約締結が可能です。そのほかにも「Light」プランでは、文書テンプレート作成・管理、タイムスタンプ、アドレス帳・ユーザー管理、三者間以上の契約など契約書の作成から送信、文書管理まで幅広い基本業務に対応しています。
GMOサイン「契約印&実印プラン」とクラウドサイン「Light」プランの機能面での大きな違い
実印タイプ(当事者型)の有無
GMOサイン「契約印&実印プラン」とクラウドサイン「Light」プランは、ともに電子契約に関する標準的な機能を備えていますが、最も大きく異なる点は実印タイプ(当事者型)が利用できるかどうかです。契約印タイプ(立会人型)でも証拠力が保証されますが、大規模な契約や取引金額が高額な契約などを締結する際には、本人性が高い実印タイプが最適と言えるでしょう。
従来の商慣習を尊重するならば、実印タイプ(当事者型)が利用できるかどうかは電子契約サービス選定の大きなポイントになるでしょう。
手書きサインや印影登録機能の有無
従来の商慣習で言うと、手書きサインや印影登録の機能の有無も考慮すべき要素です。GMOサイン「契約印&実印プラン」では、標準機能として手書きサインと印影登録の機能を備えています。
一方、クラウドサインはこれらの機能に対応していません。契約は法的な証拠力だけでなく当事者同士の信頼に基づくため、これまで通りの手書きサインや印影を契約書に反映できる点は、電子契約へのスムーズな移行を大いにサポートすることが期待できます。
対応言語の数
GMOサインは8カ国語、クラウドサインは3カ国語と対応可能な言語に差があります。使用頻度が高い日本語、英語、中国語は両サービスともに対応していますが、GMOサインではさらにスペイン語、ポルトガル語、タイ語、ベトナム語、ミャンマー語と追加で5カ国対応しています。国際化が急激なスピードで進む今後を考えると、より多くの言語に対応している点もサービス選定の重要な要素の1つでしょう
電話サポートの有無
GMOサイン「契約印&実印プラン」とクラウドサイン「Light」プランでは、サポート体制にも若干違いがあります。両サービスともに「問い合わせフォーム」、「メール」、「チャット」によるサポートを備えている点は共通していますが、クラウドサイン「Light」プランは電話サポートに対応していません(※上位プランでは電話サポートあり)。
一方、GMOサイン「契約印&実印プラン」は追加料金なしで電話サポートに対応しています。急なトラブルなど迅速に対応したい場面では電話によるサポートが役立つケースもあるため、電話サポートの有無もプラン選定の際に考えるべき要素の1つと言えるでしょう。
GMOサインの上位プラン・オプション
GMOサインでは、「契約印&実印プラン」を軸として利用者のニーズに合わせたオプションを追加できる仕様となっています。追加できるオプションの代表例は以下の通りです。
追加可能なオプションの一例
そのほかにも決済や対面契約のための拡張機能オプションなどが追加可能です。GMOサインでは基本プランに加える多彩なオプションを用意しており、利用者それぞれの状況に応じた機能を提供しています。
クラウドサインの上位プラン・オプション
クラウドサインでは「Light」プランのほかに、3つの上位プランが存在します。それぞれのプランについて解説します。
クラウドサインの<有料>4プラン
- 「Light」:個人事業主や少人数の企業向けプラン
- 「Corporate」:電子契約・書類管理の基本機能を備えた一般企業向け標準プラン
- 「Business」:内部統制・セキュリティを強化する機能を備えたプラン
- 「Enterprise」:全社利用を想定した企業向けの書類管理機能を備えたプラン
参考:クラウドサイン「料金プラン」
クラウドサインでは、上位プランになるほどセキュリティ機能やメンバー管理機能などが充実しています。なお、「Corporate」プラン以上であれば電話サポートがあり、「Business」・「Enterprise」プランには専任担当者がサポートに付くメリットもあります。また追加オプションで、API連携・外部サービス連携などにも対応できます。
GMOサインとクラウドサインの料金比較(有料プラン)
GMOサインとクラウドサインのサービス料金などの詳細は、以下の通りです。
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| GMOサイン | クラウドサイン |
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プラン名 | 契約印&実印プラン | Light | Corporate | Business | Enterprise |
初期費用 | 0円 | 0円 |
月額費用 | 8,800円 | 10,000円 | 28,000円 | 要問い合わせ | 要問い合わせ |
契約期間 | 1ヵ月 | 1年間 |
支払い方法 | 銀行振込 カード決済 | 銀行振込 口座振替 カード決済 |
署名タイプ | 契約印タイプ(立会人型) 実印タイプ(当事者型) マイナンバー実印 | 契約印タイプ(立会人型) |
送信料(契約印タイプ) | 100円/件 | 200円/件 | 200円/件 | 要問い合わせ | 要問い合わせ |
送信料(実印タイプ) | 300円/件 | 利用不可 |
電子証明書 | 1枚目 無料 2枚目以降 8,000円 | 利用不可 |
| 公式サイト | 公式サイト |
※表示価格は消費税抜きの料金です。
GMOサインの料金の特徴
GMOサインの「契約印&実印プラン」は、月額8,800円(税込9,680円)で契約印タイプ(立会人型)に加え、より保証力を担保できる実印タイプ(当事者型)の電子署名も利用できる優れたコストパフォーマンスを誇ります。また、契約印タイプの送信料は1件あたり100円(税込110円)と、他社サービスの半額程度で提供されている点も非常に魅力的です。
さらにクラウドサインの契約単位が1年であるのに対し、GMOサインは1カ月単位で利用できます。そのため、「電子契約サービスを導入してみたいが、うまく使いこなせるか分からない」といったケースにも柔軟に対応できる仕組みとなっています。
クラウドサインの料金の特徴
クラウドサインでは、基本プランと言える「Light」プランを月額10,000円(税込11,000円)で利用できます。GMOサインの月額8,800円(税込9,680円)と比べると少し料金は高くなりますが、比較的低価格で電子契約の基本的な機能が利用できます。また月額28,000円(税込30,800円)で利用できる「Corporate」プランは、「Light」プランに比べて機能が充実しており、一般的な企業向けの標準プランとなっています。さらに上位プランに位置する「Business」・「Enterprise」プランは、セキュリティや内部統制機能の拡充、全社利用を想定した管理機能などが加えられています。ただし、大規模法人向けであるため、月額費用に関する詳しい情報には問い合わせが必要です。
GMOサインとクラウドサインを併用するメリット
本記事のメインテーマである「GMOサインとクラウドサインの併用」について解説していきます。まず、国内電子契約分野においてシェア率が高いサービスであるGMOサインとクラウドサインの併用には、以下のメリットがあります。
- あらゆるニーズへの対応が可能となる
- トラブル発生時の迅速なカバーができる
- 相手方(取引先)への配慮
- 無料プランを併用することで本格導入に向けた比較判断ができる
それぞれ詳しく見ていきましょう。
あらゆるニーズへの対応が可能となる
GMOサインとクラウドサインを併用すれば、企業のニーズに対応する幅が広がります。なぜなら、これらのサービスは、それぞれ異なる特徴を持っているからです。
たとえば、GMOサインは契約印タイプ(立会人型)のほかに実印タイプ(当事者型)という保証力が高い署名タイプが利用可能です。また手書きサインや印影登録など、これまでの商慣習を尊重している機能も使えます。さらに利用可能言語に関しては、日本語と英語だけでなく合計8カ国語に対応しているため、海外企業との契約業務でも幅広く利用できます。
一方、クラウドサインは電子契約サービスの先駆者であることから知名度が高く、多くの企業から信頼されている点が特徴です。セキュリティ面では基本的な認証方法であるメールアドレス認証に加えて、アクセスコードによる2段階認証やトークンアプリを使った2要素認証を採用しているため、より強固だと言えます。また法人のニーズに合ったにさまざまなプランも用意されており、その対応力も魅力的です。
GMOサインとクラウドサインという電子契約分野における国内大手2社のサービスを利用すれば、あらゆる状況に対応できるようになるでしょう。
参考:GMOサイン「ケーススタディ」
トラブル発生時の迅速なカバーができる
万が一、一方の電子契約サービスに問題が発生した場合でも、もう一方のサービスをバックアップとして利用できます。そのため、トラブル時のセーフティーネットとして役立つでしょう。
相手方(取引先)への配慮
契約の相手方がどちらか一方の電子契約サービスをすでに使用している場合、同じサービスを使えます。そのため、相手方が新たにアカウントを作成したり、新しいシステムに慣れたりする必要がなく、スムーズに取引を進められます。
特にGMOサインとクラウドサインは国内の電子契約・電子署名分野においては最大手2社であり、シェア率が高いため、両サービスの少なくとも一方を利用している企業は非常に多いと考えられます。取引先との良好な関係を築くために、最適な電子契約サービスを選択することは重要と言えます。
参考:GMOサイン「契約相手のご利用イメージ」
無料プランを併用することで本格導入に向けた比較判断ができる
新たなサービスを社内に導入するにあたっては、最適な電子契約サービスを検討するために無料プランが使われます。電子契約という近年登場したサービスを初めて使う場合には、複数のサービスを利用して自社に合ったものを選ぶことが重要です。そのため、それぞれの無料プランを併用すれば、電子契約の全体像を把握しつつサービスを使う感覚をつかめるでしょう。
なおGMOサインでは、導入前から活用ウェビナーや社内勉強会の実施など積極的な導入サポートを提供しています。最適な電子契約サービス選択のためには、こうしたサポートや無料プランを利用しながら電子契約・電子署名に関する知識を深めることが重要です。
GMOサインとクラウドサインの併用をおすすめする利用シーン
GMOサインとクラウドサインを併用するメリットを解説しましたので、併用によって便利になる具体的なシーンをご紹介します。
実印レベルの契約に利用したい
【よくある質問】
- 日常的な契約業務ではすでに電子契約サービスを利用しているが、実印を必要とするような厳格な契約は従来通り書面での契約を採用していた。実印レベルの契約も電子化できないだろうか。
-
クラウドサインをはじめ多くの電子契約サービスの署名タイプは、立会人型つまり契約印タイプです。一方、GMOサインでは契約印タイプに加えて当事者型(実印タイプ)の署名を利用できます。
GMOサインの実印タイプは、電子署名法に準拠した本人性が非常に高い署名タイプです。第三者機関である電子認証局により、厳格な審査を行った上で電子証明書を発行します。
そのため、契約印タイプの電子契約サービスを継続した上で、新たに実印タイプの電子署名を導入したい場合は、GMOサインと併用する選択肢が最適です。さらにGMOサインでは、より証拠力の高いマイナンバータイプの認証方法もオプションとして提供しています。
これまでの商慣習を尊重したい
【よくある質問】
- 取引先から「電子契約はOKだけど、しばらくの間は慣習を守りたいので、今使用しているハンコの印影を利用したい」とお願いされた。
-
このように昔ながらの商慣習を守りたい企業は少なくないでしょう。そのような場合にはGMOサインの印影登録機能を利用すれば、これまで使っていたハンコの印影をアップロードして電子署名に使用できます。クラウドサインには印影登録の機能がないため、GMOサインと併用すれば取引先のさまざまなニーズに応えることが可能になります。
参考:GMOサイン「印影登録」
取引先の好みに合わせたサービスを利用したい
【よくある質問】
- 自社ではGMOサインの導入を考えているが、取引企業の多くがクラウドサインを利用している。機能面で自社のニーズを満たすのはGMOサインだが、周りに合わせた方がいいのだろうか。
-
電子契約サービスの多くは、相手方が同じサービスを利用していない状況でも電子署名ができるようになっています。しかし、不慣れなサービスを使ってしまったことで契約自体がスムーズに進まない事態もありえます。そのため取引の機会が多い企業と契約する場合には、利用する電子契約サービスを揃えることがおすすめです。特にGMOサインとクラウドサインは国内電子契約分野においてシェア率の高い2社のため、両サービスを併用すれば大半の国内企業に対して対応できるでしょう。
参考:GMOサイン「契約相手のご利用イメージ」
新たな海外拠点を設けるにあたり、より多くの言語に対応したい
【よくある質問】
- 新たに海外拠点を設けるにあたり、クラウドサインでは対応していない言語での契約が必要となった。しかし、従来の電子契約業務において不満はないため、クラウドサインから他のサービスへの移行は考えていない。
-
クラウドサインの対応言語は日本語、英語、中国語の計3カ国語です。一方GMOサインは、日本語、英語、中国語に加え、スペイン語、ポルトガル語、タイ語、ベトナム語、ミャンマー語と計8カ国語に対応しています。すでにクラウドサインを使っている場合には国内向けに利用し、海外事業向けにはGMOサインを使えば、よりスムーズな海外事業展開が望めます。
参考:GMOサイン「海外での利用は可能でしょうか?」
GMOサインとクラウドサインを併用する際の料金
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| GMOサイン |
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お試しフリープラン | 契約印&実印プラン |
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クラウドサイン | Free | 0円 | 8,800円 |
Light | 10,000円 | 18,800円 |
Corporate | 28,000円 | 36,800円 |
Business | 要問い合わせ | 8,800円+要問い合わせ |
Enterprise | 要問い合わせ | 8,800円+要問い合わせ |
公式サイト | 公式サイト |
※併用する場合の合計料金を示しています。
※表示価格は消費税抜きの料金です。
両サービスには費用がかからない無料プランが設けられています。そのため導入を検討している事業者には、比較するために無料プランの併用がおすすめです。また有料プラン同士の併用では、GMOサイン「契約印&実印プラン」とクラウドサイン「Light」プランの併用が最もリーズナブルです。
しかし、中規模以上の事業者ならばそれぞれのニーズに応じたオプションなどを加えるケースが多いと考えられるため、両社に直接問い合わせの上、最適なプランを選択することをおすすめします。なお、GMOサインでは電子契約サービスの併用・乗り換えに関しても積極的にサポートいたしますので、お気軽にお問い合わせください。
外部サービスとの連携におけるオプション料金には要注意
GMOサイン・クラウドサインともに、多くの外部サービスとの連携が可能です。外部連携するためには、どちらもオプション料金が必要ですが、同じ外部サービスであっても、GMOサインとクラウドサインどちらと連携するかで料金に差が生じる場合があります。詳細は、以下のリンクもしくは各社にお問い合わせください。
GMOサインとクラウドサインを併用するデメリットと注意点
GMOサインとクラウドサインの併用には多くのメリットがありますが、利用する環境によっては注意しなければならない点もあります。そこで「GMOサインとクラウドサインを併用するデメリットと注意点」として、管理の複雑化とコストの増大について解説します。
管理の複雑化
複数の電子契約サービスを併用すると、管理作業が複雑になる可能性があります。それぞれのサービスには独自の文書管理、ユーザー管理などのシステムがあり、別々に管理する必要が出てきます。またそれぞれのプラットフォームでの操作方法も異なるため、社内での調整やトレーニングが必要となって運用コストが増加する事態も考えられます。
コストの増大
複数の電子契約サービスの併用には、それぞれ月額費用やオプション料金などが発生します。紙の契約書を電子化すれば大幅なコストカットが実現できますが、企業にとって余分なサービスにかける費用は削りたいはずです。そのため電子契約サービスを併用する場合は、契約内容や利用方法で無駄なコストが出ないように定期的に見直す必要があります。
なお、GMOサインとクラウドサインはともに送信件数が一定水準以上の場合、送信料の割引制度なども提供されているため、場合によってはどちらかのサービスに統一したほうがいいケースもあるでしょう。ただし、併用によって多くの電子契約に対応できるようになれば書面での契約業務を極力減らせるため、さらなるコスト削減につながるケースも考えられます。
併用におけるメリットとコストのバランスに関しては、社内で慎重に検討することが重要です。GMOサインでは、電子署名の送信件数に関するご相談はもちろん、各種オプション料金に関するご相談にも真摯に対応させていただきますので、お気軽にご相談ください。
電子契約サービスの併用に向いている企業と向かない企業
電子契約サービスは、さまざまな規模や業種の企業を対象としています。そこで電子契約サービスの併用に向いている企業と向かない企業特徴をまとめてみました。
併用に向いている企業の一例 | 併用に向かない企業の一例 |
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多種多様な顧客と取引する企業 複数の業界や地域で事業を展開する企業 独自のニーズや商慣習がある企業 | 小規模な企業 単一の市場や業界のみで事業を展開する企業 シンプルな契約プロセスを持つ企業 |
併用に向いている企業の特徴として、契約数や取引先が多い点や事業領域が広い点、特殊な契約形態を採用する機会がある点などが挙げられます。メインとして利用する電子契約サービスのほかに、相手先のニーズに合わせる必要が生じた場合に利用する電子契約サービスを用意しておけば、幅広い電子契約に対応可能です。
一方併用に向かない企業の特徴には、事業規模が小さい点や契約頻度が少ない点などが挙げられます。電子契約サービスの多くは、複数の企業と契約を交わす企業向けであることがほとんどです。不要なコストを削減するためには、自社の契約業務に対する課題や現状をしっかりと把握することが大切です。
なお、電子契約サービスにはそれぞれ特徴があるため、企業が求めるニーズに対してカバーできる範囲が異なります。具体的には、署名タイプや対応言語など電子契約自体を適切に締結できるかどうか検討しなければいけません。
実際には新規取引先と契約を結ぶ機会も少なくないはずです。また自社の立ち位置などを考慮し、特に親しくしている取引先の利用サービスに合わせる必要が生じるケースもあるでしょう。
参考:GMOサイン「費用対効果シミュレーション」
GMOサインとクラウドサインを実際に導入している企業の口コミ・評判比較
GMOサインとクラウドサインはともに国内の電子契約分野を牽引するサービスです。GMOサインは350万社以上、クラウドサインは250万社以上の企業や自治体に導入されています(※2024年9月時点)。そこで、両サービスを導入している企業の実際の声をいくつかご紹介します。
GMOサインの評判・口コミ(導入事例)
約2,000人分の契約書作成から
押印までをワンストップ。
2〜3週間かかった締結が1日で完了!
株式会社ティップネス
電子証明書付きの
「電子印鑑GMOサイン」ならOK!
メール認証NGの監査法人も納得の電子契約
フリー株式会社
協業の決め手は
電子印鑑GMOサインの使い勝手
電子契約と書面契約の一元管理を始動
株式会社NXワンビシアーカイブズ
電子証明書による実印相当の電子署名なら
重要な契約も安心
グループ全社で利用し、業務を効率化!
日鉄物流株式会社
2時間かかっていた業務を5分に短縮!
GMOサインのAPIで
文書の押印を自動化に成功
グリー株式会社
参考:GMOサイン「導入事例」
クラウドサインの評判・口コミ(導入事例)
クラウドサインとExcelをAPI連携。
年間3000件の発注業務に難なく対応。
株式会社JSOL
工事請負契約の9割を電子化し、
年間2200時間以上の業務削減。
業務システムとのAPI連携も効果大
キヤノンシステムアンドサポート株式会社
契約締結が1週間から1日に。
クラウドサインで
時間も手間もコストも削減に成功
株式会社東急ハンズ
電子契約導入で業務の無駄削除。
社内におけるDXの意識の向上にも貢献。
第一工業製薬株式会社
訪問先でサインをいただく必要がある
作業完了報告書をタブレットで。
現場の改善が管理業務にも波及
株式会社MJE
参考:クラウドサイン「導入事例」
併用におすすめの電子契約サービス8選
現在、日本国内で展開している電子契約サービスは30社以上あると言われており、GMOサインとクラウドサインのほかにも、独自の特徴を持つ電子契約サービスが存在しています。そこで、本記事のテーマである「併用」に適した電子契約サービスをご紹介します。
【タイプ別】併用におすすめの電子契約サービス
導入実績が豊富で、シェア率が高く安心して利用できる電子契約サービス
GMOサイン
併用おすすめ度 ★★★★★
署名タイプ 立会人型&当事者型
月額料金 8,800円〜
クラウドサイン
併用おすすめ度 ★★★★
署名タイプ 立会人型
月額料金 10,000円〜
クラウドサインの主な特徴
- 導入実績250万社以上
- 安心のセキュリティ
- 多機能なプロダクト
- 利用者の課題に合わせた支援
- 連携サービス多数
- 3カ国語に対応
GMOサインとクラウドサインは、国内の電子契約サービスを牽引する存在と言えます。導入実績はGMOサインが350万社以上、クラウドサインが250万社以上(※2024年9月時点)と非常に多くの企業や自治体で採用されています。
電子契約をこれから導入しようと考えている企業にとって、信頼感はとても大事な要素です。特に多くの個人情報を扱うサービス分野では、長く安心して使い続けられるかどうかは大きな選定基準です。そのため電子契約サービスを併用する場合には、GMOサインとクラウドサインは最適な選択だと言えるでしょう。
細かなニーズに応える機能が充実している電子契約サービス
WAN-Sign
併用おすすめ度 ★★★★
署名タイプ 立会人型&当事者型
月額料金 10,000円〜
WAN-Signの主な特徴
- 実印タイプ(当事者型)に対応
- 紙とデジタルの契約書を一元管理
- 標準装備された高度なセキュリティ
- 外部サービスとのAPI連携
- GMOサインを技術基盤としている
BtoBプラットフォーム契約書
併用おすすめ度 ★★★★
署名タイプ 立会人型&当事者型
月額料金 10,000円〜
BtoBプラットフォーム契約書の主な特徴
- 実印タイプ(当事者型)に対応
- 導入実績80万社以上
- 見積・契約・受発注・請求の一元管理
- 最大5社間の電子契約締結
- 最新のブロックチェーン技術の採用
WAN-SignとBtoBプラットフォーム契約書は、企業それぞれの課題やニーズに対応した機能を提供する電子契約サービスです。WAN-Signを展開するNXワンビシアーカイブズは情報を取り扱うプロフェッショナルとして、書類管理やアナログデータのデジタル化に長けた企業です。一方、BtoBプラットフォーム契約書を展開するインフォマートは、企業間電子取引のプラットフォームの開発・提供を主事業とする企業で、文書管理やDX支援において高い評価を受けています。
両社ともに、企業間取引やアナログ時代から文書管理を請け負ってきたノウハウを活かし、電子契約でも利用者の細かなニーズに応える機能を充実させています。しかし、海外取引への対応力やスマートフォン・タブレット対応など他社と比べて劣る部分もあるため、異なる機能や特徴を持つ電子契約サービスと合わせて使うのもいいでしょう。
低価格で利用できる小規模事業向け電子契約サービス
契約大臣
併用おすすめ度 ★★★
署名タイプ 立会人型
月額料金 2,000円〜
契約大臣の主な特徴
- 月額2,000円台〜
- シンプルな操作性
- 柔軟に変更できるプラン
- ミニマルでありながら便利な機能
- メール電話によるサポート
シヤチハタクラウド
併用おすすめ度 ★★★
署名タイプ 立会人型
月額料金 100円〜(1ユーザーあたり)
シヤチハタクラウドの主な特徴
- 導入数95万件以上
- 印鑑でおなじみのブランド
- 明瞭かつリーズナブルな料金体系
- 安心のセキュリティ
- シンプルな操作性
契約大臣とシヤチハタクラウドは、少ない費用負担で利用できる電子契約サービスです。GMOサインやクラウドサインなど大手電子契約サービスでは、ユーザー数、送信数ともに無制限であることが特徴の1つですが、契約大臣とシヤチハタクラウドでは、ユーザー数やひと月あたりの送信数に制限を設けることで低価格を実現しています。
そのほかの電子契約サービスとの併用という視点で考えると、全社で利用する電子契約サービスとは別に、部門・チーム単位で限定的に電子契約サービスを導入したい場合などに最適なサービスと言えるでしょう。
多言語対応、国際取引に適した電子契約サービス
ドキュサイン
併用おすすめ度 ★★★
署名タイプ 立会人型
月額料金 3,100円〜(企業向け)
ドキュサインの主な特徴
- 180カ国以上の国で利用されている
- 導入実績は100万社以上
- 44言語に対応
- 世界最高水準のセキュリティ
- グローバルな知名度
Acrobat Sign
併用おすすめ度 ★★★★
署名タイプ 立会人型
月額料金 1,680円〜
Acrobat Signの主な特徴
- Adobe製品のブランド力
- 世界基準の法的有効性
- 充実したPDFと電子サイン機能
- Microsoft推奨の電子サイン
- 34言語に対応
ドキュサインとAcrobat signは、海外事業者との契約シーンに最適な電子契約サービスです。電子契約サービスの導入は日本だけでなく海外でも積極的に進められており、今後はよりグローバルな対応力のあるサービスが求められると予測されています。
そのような状況から、海外での知名度も高いこれらのサービスの利用がおすすめです。しかし「機能が多すぎて使いこなせない」「操作がしづらい」などといった声もあるため、状況に応じて日本国内向けに利用する電子契約サービスとの併用も検討してみてください。 なお、ご紹介した8社に加え、主要電子契約サービス27社をあらゆる視点から比較している記事もご用意しております。ご紹介できなかった電子契約サービスについて機能や特徴を知りたい方は、ぜひ参考にしてみてください。
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まとめ【ダブルでお得!GMOサインとクラウドサインを上手に併用しよう】
本記事では、GMOサインとクラウドサインの併用が契約業務の効率化において有効な理由を以下のポイントに触れて解説しました。
契約業務の電子化は今後ますます社会に必要とされるでしょう。それに伴って、サービス自体もさらなる機能の追加やより多くの外部サービスとの連携が可能となり、その利便性は高まると予想されます。電子契約サービスをすでに導入しているが、課題やほかに希望する機能があるという方は、他サービスとの併用を検討することが課題解決への第一歩になるかもしれません。
弊社GMOグローバルサイン・ホールディングスでは、電子契約サービスをこれから導入される方の個々の状況に応じた機能や最適プランを探すお手伝いをさせていただきます。併用に関するご相談はもちろんお乗り換えや導入サポートについてのお問い合わせも随時受け付けておりますので、ぜひお気軽にご連絡ください。
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