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脱印鑑のコツ– category –

最終更新日:2024年5月17日

脱ハンコとは、書類の電子化によって書類への押印をなくす取り組みです。高い業務効率化やペーパーレスによる経費削減効果による成功例が多い一方で、業種や内容によっては相性が悪かったりデメリットが致命的だったりと失敗例があります。

本記事では、脱ハンコ導入に向けた基本的な知識を紹介します。導入方法や脱ハンコで必要なツール、導入事例も詳しく解説しますので、ぜひ参考にしてみてください。

脱ハンコ(脱印鑑)の意味とは?

脱ハンコとは、電子化によって書類への押印をなくす取り組みです。

近年まで日本は、独自のハンコ文化でした。法的効力を持つ実印から、確認や合意を簡略的に示す認印までたくさんの種類があります。

ハンコ文化のメリットは、視覚的に確認や合意を判断しやすい点です。書類に捺印があれば、どなたでも確認や合意を簡単に判断できます。一見すると便利なハンコですが、法律でハンコの押印が必須となるケースはごく限られているのはご存じでしょうか?

まず、会社で日常的に作成する契約書や請求書は、法律上ハンコが必須ではありません。「ハンコがあれば、なんとなく安心できる」といった理由で書類に押印されているのが現状です。さらに注目したいのが会社設立時の商業登記まで、令和3年2月15日の商業登記規則の一部改正によって、オンライン申請に限り印鑑の提出が任意となりました。

参考:法務省「商業登記規則が改正され,オンライン申請がより便利になりました(令和3年2月15日から)」

そのため業種や職種によっては、ほとんどハンコを使わずに業務の遂行が可能です。このように脱ハンコは一部の動きだけではなく、世の中全体の動きとして活発化しています。

脱ハンコ(脱印鑑)はなぜ必要なのか?

日本は、少子高齢化の進行による労働力不足が深刻となっています。脱ハンコを取り入れると、労働力不足問題の解決にも効果的です。なぜなら、脱ハンコによる書類の電子化は個々の労働力を無駄にしにくい効率化が図れるうえに、従来なら働くことそのものが難しかった方々を労働力として取り込める可能性が高まります。

まず、脱ハンコを導入するとテレワークの導入に効果的です。テレワークではITツールを活用して、場所に縛られない働き方を実現します。よって、子育てや介護をしながらでも働ける方が増加するでしょう。

そして、非対面で仕事が完結するテレワークには、書類の電子化が欠かせません。現在では業務委託契約書や雇用契約書まで、電子化が可能です。テレワークを導入するためには、書類の電子化は必須といえます。

また、脱ハンコによる書類の電子化は業務効率の向上にも効果的です。ハンコ押印のためだけの出社や、書類を管理するといった手間が減らせます。

人的コストの他にも、印刷代やインク代、郵送料といった経費削減にも有効な手段です。紙類の節約によって、環境保全にも役立ちます。

このように脱ハンコによるメリットはとても多いですが、長く続いてきたハンコ文化からの脱却は難しいのが実情です。しかし、労働者の生産性向上や環境保全による循環型社会への貢献といったメリットが数多くあります。脱ハンコによるデジタル化を推進すれば、担当者のみに閲覧や変更権限を付与することで、情報漏洩や改ざんを防ぐことも容易になり、コンプライアンスの強化にも繋がるでしょう。

脱ハンコ(脱印鑑)はいつから?

脱ハンコは、2021年から2022年にかけて本格化しました。脱ハンコによるデジタル化には、電子上で法的効力を持つ契約が取り交わせる電子契約及び電子契約サービスの利用が欠かせません。ドキュサイン・ジャパン株式会社の調査によると、2022年時点で電子契約サービスの全体利用率は71%(企業は29%)です。なお、2021年の同調査では37%でした。

参考:電子契約/電子署名の利用率は1年で約2倍に ― ドキュサインが「電子署名レポート2022」を公開

よって、2021年から2022年の1年で急速に脱ハンコが普及したことが表されています。業種による傾向はあるものの、日本を代表する大企業の多くは既に脱ハンコを目指しているのが現状です。

「取引先が電子印鑑に非対応だから電子化できない」という理由から、脱ハンコを難しく感じている方も多くいらっしゃいます。しかし、大企業が脱ハンコを完了すれば脱ハンコ文化が浸透するのもそう遠くはない未来になるでしょう。

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政府による脱ハンコ(脱印鑑)の取り組み

企業だけでなく、近年は政府の脱ハンコを目指す動きが活発化しています。2020年9月、行政手続きの約99%で押印の廃止が決定しました。

本格的に導入が始まったのは、2021年4月1日以降です。以前なら確定申告などの税務書類関係は押印が必須でしたが、2021年の税制改正によって税務関係の書類まで一部の書類を除いて押印が不要となっています。行政手続きの14,992手続きのうち14,909手続きで押印廃止が決定または廃止が検討しているのが現状です。

参考:内閣府「書面規制、押印、対面規制の見直し・電子署名の活用促進について」

押印廃止となった手続きは、政省令や法改正を進めながら順次押印廃止となります。

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脱ハンコ(脱印鑑)のメリット

脱ハンコの主なメリットは、総合的な生産性の向上です。生産性向上の他にも経費削減、セキュリティの強化などたくさんのメリットがあります。2020年6月に行われたアドビシステムズの調査によると72.6%の人が「ハンコは仕事の生産性を下げている」と回答しました。

参考:アドビ「中小企業経営者に聞いた判子の利用実態調査」の結果を発表

つまり政府や世の中全体の動きだけでなく、現場で働く人まで脱ハンコを希望しています。実際に書類にハンコを押印する手間がなくなると、待ち時間が減らせたり、印刷をする手間が省けたりするため、仕事の生産性向上に効果的です。テレワークを導入しやすくなることから、勤務地を選ぶ必要がなくなり、人手不足の解消にも繋がります。

さらに脱ハンコは、紙代やインク代、郵送料の節約にも有効です。特に紙代は2022年から大幅値下げをしているので、長期目線でコストを削減できます。

さらに、脱ハンコで紙媒体がなくなるとセキュリティの強化も期待できるでしょう。紙媒体は、電子媒体と異なり、閲覧権限の付与等ができないため、基本的に誰でも閲覧可能です。これに対して電子媒体でセキュリティを強化しておくと、権限を付与された人しか閲覧できません。電子媒体で保管すると情報漏洩を心配される方もいらっしゃいますが、信頼できる電子契約サービスの利用でカバーできます。

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脱ハンコ(脱印鑑)のデメリット

脱ハンコは業務効率化に繋がっている一方で、これまでハンコ文化を築き上げた日本だからこそ直面するデメリットがあります。

まず、電子化できない書類の存在です。冒頭ではハンコの押印が必須となるケースは法律上でもごく限られているとお伝えしましたが、業種によっては電子化できない書面が致命的で脱ハンコが難しい場合があります。

具体例は、訪問販売の契約書です。電子書面で顧客の気が変わらないうちに契約締結できれば企業側のメリットは大きいですが、契約の敷居が低くなるトラブル増加が懸念されています。そのため、法改正による脱ハンコの準備段階に突入してはいるものの、現状では訪問販売の契約書は電子化できません。

他にも、業務内容の変更や費用が負担に感じる場合もあります。書面で業務を行っていた企業の場合デジタル化で業務そのものが大きく変化しますので、従業員が慣れるまでに時間を要するかもしれません。

長期的な経費削減に有効な電子化ですが、パソコンやタブレットといったデバイスの導入費用や導入システムの利用料などで負担に感じる場合もあります。しかし、業務内容や費用面に関しては段階的にデジタル化するなど工夫によって解消しやすい問題です。

脱ハンコを目指すデジタル化を導入前にデメリットを明確しておくとスムーズになります。

脱ハンコ(脱印鑑)導入に向いている企業

脱ハンコに向いている企業は、書面への押印をなくして生産性を向上させたいスタンスを持つ会社です。具体的な要素だと、営業活動が活発で新規取引先との契約締結が多い会社や契約更新の際に複数取引先と書面による契約書を取り交わす会社などが挙げられます。電子上のやりとりで済むと業務効率そのものが向上するうえに、書類管理からの解放で社員にかかるストレスも緩和させられるでしょう。

脱ハンコを目指せるのは、IT企業等の先進的企業に限定されていると思っている方もいるかもしれません。しかし脱ハンコを目指すのは、IT企業に限った話ではありません。実際に、請求書や見積書、領収書への社印の押印を廃止して脱ハンコを成し遂げた企業のなかには2時間かかっていた作業が5分に短縮された導入事例があります。

全国的な食品事業を展開する企業では、取引先の金銭消費貸借契約に貼付する印紙代の削減のために脱ハンコを目指しました。当初は取引先の理解が得られず難航しましたが、工夫によって現在では6割の取引先と電子契約を交わしています。目的だった印紙代の節約だけでなく、リモートワークの促進やセキュリティの向上といった脱ハンコならではの副次的効果も得られました。

このように、脱ハンコはIT企業に限らず様々な企業に向いている取り組みです。

脱ハンコ(脱印鑑)導入に向いていない企業

一方で、脱ハンコが難しい企業もあります。

まず、売上の要となる取引相手から脱ハンコに対する理解が得られない場合です。取引相手から脱ハンコへの同意が得られないなら、社外書類の脱ハンコは諦めざるを得ません。しかし、自社内だけで完結する書類の電子化にもメリットはあります。

社内申請や決済の書類など、電子化できる書類は意外に多いです。取引相手の同意が得られない以外にも、リソースが不足している企業も脱ハンコには向いていません。コスト面もありますが、新しい業務フローを構築するにあたって、ある程度の人的リソースが必要です。

電子化の導入には決めておくことがたくさんあります。どの書類を電子化するのか、権限は誰に付与するのかなどの他にも、導入に関する社内マニュアルや社員に向けた説明会が必要な場合もあるでしょう。社員の人数が多い場合や、社内のITリテラシーが低いと脱ハンコの難易度は上がります。

「日々の業務をこなすのに精一杯」という企業の場合、リソースに余裕ができてから脱ハンコに挑戦するのがおすすめです。

脱ハンコ(脱印鑑)を実現するためのポイント

脱ハンコで最も確認しておきたいのは、法令です。扱う書類が法令で押印を必要としていないか導入前に確認しましょう。

次に、取引相手や社員といった業務の関係者から脱ハンコに賛成か否かを聞き取ります。電子化に承諾が必要な書類は、この時点で取引先から承諾を得ておくと安心です。書類の電子化にあたって、法的効力やセキュリティ上の不安などの反対意見がよく挙がります。どちらも、電子契約サービスの利用で一気に解決可能です。電子署名機能が付加された電子契約サービスは、法的効力を持つ契約が可能なうえに強固なセキュリティで守られています。

関係者からの理解と協力が得られたら、使える予算を明確にして脱ハンコに向けて電子化を順次取り入れてみましょう。

脱ハンコ(脱印鑑)を進めるために必要なツール

脱ハンコにあたって必要なツールは、「社内で機能するワークフローシステム」と「社外に向けた電子契約サービス」の2つです。

社内のデジタル化促進に役立つワークフローシステムは、書類の種類や承認者、承認手順を自動化できます。その場限りではなく、履歴も残るので人的ミスや不正防止にも役立つのが魅力です。

社内業務の効率化の他にも「脱ハンコしたいけど、取引先の理解が得られないので社内だけで脱ハンコに取り組みたい」といった限定的なデジタル化にも役立ちます。社員数の多い会社や社内申請で紙を大量消費している場合、特に恩恵を感じやすいシステムでしょう。

続いて紹介する電子契約サービスは、社外の取引相手と契約を交わす際に利用します。電子契約サービスを利用すれば、法的効力を持つ契約を電子上で取り交わすことが可能です。

電子契約は、電子署名とタイムスタンプの付与によって、紙の契約書と同様の法的効力を持たせています。本人性が担保されている電子契約サービスなら、書面による契約と同等の効力を持ちます。

また電子契約サービスは、法律上の有効性を担保するために、高度なセキュリティ体制を敷いています。そのため、電子契約サービスを利用すれば、セキュリティ面を心配せずに社外の取引相手と契約締結が可能です。

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GMOサインは、脱ハンコを目指す企業において幅広い業種で成功事例を持つ電子契約サービスです。公式サイトには、電子契約で利用できる書類が一覧で紹介されています。電子化できるか不安な書類があれば、まずは事前に確認してみるのがおすすめです。

しかし、脱ハンコへの取り組みはケースごとに最適解が異なります。GMOサインでは「そもそもどうすればいいのかわからない」「脱ハンコしたいけど電子できるのかわからない書類がある」といった相談も可能です。社内外に向けた脱ハンコでお悩みの場合には、GMOサインに相談してみましょう。

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