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テレワークで就業規則を変更?考慮すべき規定と注意点

 

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新型コロナウイルス感染症拡大の影響が長引く中、通勤・出社に伴う感染リスクを避けるため、テレワークを導入する企業が増えています。企業がテレワークを導入するにあたって、管理者が通常勤務との違いを理解しなくてはなりません。

テレワーク勤務特有の問題が生じ、就業規則の変更が必要になる場合もあるからです。この記事では、テレワーク導入にあたって検討すべき、就業規則の内容や注意点について解説します。

目次

テレワークの基礎知識

テレワークがどのようなものか、基礎知識から解説していきましょう。

テレワークと在宅勤務の違い

一般社団法人日本テレワーク協会では、テレワークとは、情報通信技術(ICT = Information and Communication Technology)を活用した、場所や時間にとらわれない柔軟な働き方と定義しており、「tele = 離れた所」「work = 働く」を合わせた造語です。

テレワーク=在宅勤務(自宅で仕事を行う)と捉える人も多いようですが、日本テレワーク協会では「在宅勤務」「サテライトオフィス勤務」「モバイル勤務」の3つの就労形態をテレワークとしています。就業場所は自宅のほか、所属オフィス以外で就労形態をまとめてテレワークと呼びます。

出典:一般社団法人日本テレワーク協会

新型コロナウイルスによって在宅勤務が拡大中

以前から注目されていたテレワークですが、ここ半年間は急速に、取り入れる企業が増えています。その中でも、特に導入が進んでいるのが在宅勤務です。

従業員が毎日オフィスに出社すると、満員電車やオフィスといった「3密空間」を避けられません。厚生労働省が公表する「新しい生活様式」の中でも、出社による感染リスクを少しでも下げるため、テレワーク・在宅勤務が推奨されました。

経団連が2020年4月に行った調査では、会員企業の97.8%が「テレワーク・在宅勤務を導入している」と回答。コロナ禍を背景に、大企業を中心としてテレワークが急激に普及している実情が伺えます。

テレワークで必要になる就業規則の主な規定

テレワークを導入する場合、就業規則を見直す必要が生じます。なぜなら、就業規則は通常勤務を前提に作られたものが多く、テレワーク特有の事象に対応していない場合があるからです。

テレワーク導入にあたり就業規則に盛り込むべき主な規定としては、次のようなものが挙げられます。

・テレワーク(在宅勤務・サテライトオフィス勤務・モバイル勤務)の定義

・テレワークの対象者

・テレワーク勤務時の服務規程(不当行為の禁止、セキュリティ規定など)

・テレワーク勤務時の労働時間、休憩時間、休日などの労働条件

・テレワーク勤務時の出退勤管理、時間外労働などの扱い

・テレワーク勤務時の給与体系、費用負担や機器の貸与

テレワークの場合、従業員の勤務状況が把握しづらいという問題点があります。そのため、企業側は従業員をマネジメントできるよう、上記のような規定を整える必要があります。自社のテレワークを定義して規定を作り、従業員個々に報告してもらうことで、マネジメントしやすい環境を整えていきましょう。

▶特集記事:企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)の動きについて

テレワークに基づく就業規則改定時に注意すべきポイント

テレワークに基づく就業規則の改定を行う際には、いくつか注意点があります。ポイントを順番に見ていきましょう。

労働時間の把握方法

在宅勤務者としてリモートワークを行うと、従業員の勤務状況は把握しづらくなります。企業にとっては従業員が規定の労働時間を守っているか、チェックする仕組みが必要になります。

そのため、テレワーク勤務時の始業・終業時刻を把握する方法を、あらかじめ定めます。労務管理の代表的な方法は、上長への電話もしくはメールによる報告のほか、大企業や大人数の部署を管理する場合には、勤怠管理ツールでの一括管理が効率的でしょう。

また、自宅での勤務の場合、休日や退社後などに「つい仕事をしてしまう」という方も少なくありません。マネジメント側が声がけを行う、同僚同士で休日に仕事を持ち込まないよう報告し合うなど、休日労働を増やさないような工夫も必要となるでしょう。

人事評価制度

テレワークで大きな問題になるのが人事評価制度です。日本企業では、人事評価において業務プロセスも重視する傾向があります。しかし、テレワーク勤務はオフィス勤務に比べてどうしてもプロセスが見えづらく、従来の方法では評価しにくくなる可能性があります。テレワーク導入にあたっては、成果による評価制度の導入も検討するといいでしょう。

労働災害の認定方法

テレワークであっても、通常と同様に労働者災害補償保険法が適用されます。在宅勤務であれば通勤による労災は原則発生しませんが、それ以外の業務に関連する労災は発生する可能性があります。

通常勤務と異なり、在宅勤務では業務行為と業務外行為の線引きが曖昧になりがちです。トラブルを避けるためにも、事前に労災の認定方法を明確にします。

通信費などの経費負担の明確化

在宅勤務では、通信手段を使って業務を行うのが基本です。この際、通信費や光熱費を従業員・企業どちらが負担するのかを決めておきましょう。特に従業員負担とする場合には、就業規則への明記が求められます。

情報セキュリティの保護方法

在宅勤務制度を取り入れると、常に情報漏えいのリスクがつきまといます。技術面での情報セキュリティを万全にしておくことはもちろん、厳格な運用ルールを制定して、従業員のセキュリティ意識を高めておくことも重要です。

テレワーク導入前に就業規則の内容を必ずチェック

テレワークは通常勤務と勤務形態が根本的に異なるため、通常勤務を前提に作られた就業規則では、対応しきれない部分が生じる可能性があります。テレワークを導入した際の働き方を具体的にイメージし、現状の就業規則で不足がないか、十分に確認することをおすすめします。

必要に応じて就業規則を見直し、テレワークを上手に活用することで、新しい生活様式にも柔軟に対応していきましょう。

 

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この記事を書いた人

GMOサインが運営する公式ブログ「GMOサインブログ」の編集部です。
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