電子契約を学ぶ

2020年7月15日

2021年9月10日

電子契約で収入印紙が不要になる理由を政府見解に基づき解説

紙で契約書を交わす際に必要となる収入印紙、つまり印紙税は、電子契約では必要がないとされています。ここでは、その理由について、印紙税法や国税庁などの見解を踏まえて解説します。

また、収入印紙について詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。

収入印紙とは?貼付が必要な主な書類と、印紙税額の一覧について解説!

電子契約に収入印紙の添付が不要な理由

電子契約の契約書には印紙税がかからない理由について、まずは国税庁の見解を確認します。

国税庁による、印紙税法の見解

国税庁のホームページには印紙税について、平成31年4月1日現在の見解として以下のように書かれています。

印紙税が課税されるのは、印紙税法で定められた課税文書に限られています。この課税文書とは、国税庁によると次の3つのすべてに当てはまる文書です。

(1)印紙税法別表第1(課税物件表)に掲げられている20種類の文書により証されるべき事項(課税事項)が記載されていること
(2)当事者の間において課税事項を証明する目的で作成された文書であること
(3)印紙税法第5条(非課税文書)の規定により印紙税を課税しないこととされている非課税文書でないこと

参考:https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/inshi/7100.htm

注目すべき点は、国税庁の見解では、電子契約にかかる文書は印紙税が非課税とは書かれていない点です。印紙税法上では非課税と書かれていないのにも関わらず、電子契約ではどうして印紙税が不要なのでしょうか。

国税庁のホームページにある「請負契約に係る注文請書を電磁的記録に変換して電子メールで送信した場合の印紙税の課税関係について(別紙1-3)」では、紙の契約書では課税される注文請書を、電子ファイルでメールを使って契約した場合の法解釈が記されています。

注文請書の調製行為を行ったとしても、注文請書の現物の交付がなされない以上、たとえ注文請書を電磁的記録に変換した媒体を電子メールで送信したとしても、ファクシミリ通信により送信したものと同様に、課税文書を作成したことにはならないから、印紙税の課税原因は発生しないものと考える

ただし、電子メールで送信した後に本注文請書の現物を別途持参するなどの方法により相手方に交付した場合には、課税文書の作成に該当し、現物の注文請書に印紙税が課されるものと考える

国税庁の見解には「当事者の間において課税事項を証明する目的で作成された文書であること」と、文書の作成が課税根拠となっています。電子メールに添付したPDFファイルやFAXによる契約書、電子契約書の取り交わしは「文書を作成したこと」にならないため、印紙税は非課税です。

電子契約においても、電子ファイル(電子データ)で契約を交わすため、文書を作成したことには当たらず、印紙税は非課税になるのです。

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参議院質疑でも印紙税が非課税との答弁

また、参議院のホームページにある「質問主意書」(第162回国会、答弁書第九号)では、印紙税に関連した答弁が記載されています。

専ら文書により作成されてきたものが電磁的記録により作成されるいわゆるペーパーレス化が進展しつつあるが、文書課税である印紙税においては、電磁的記録により作成されたものについて課税されないこととなる

参考:https://www.sangiin.go.jp/japanese/joho1/kousei/syuisyo/162/touh/t162009.htm

内閣総理大臣の名前で書かれているこの答弁書では以上の通りとなっており、電子ファイルによる契約文書には課税されないとされています。

電子契約で収入印紙が不要なことへの賛否

一般的には、節税のために紙の契約書から電子契約に移行する、電子化するケースもあるようです。「節税」の観点から考えると、PDFなどの電子文書で契約を交わすことは賛成の意見が多いと思われます。

ただし、電子契約システムの導入費用が印紙税の額を超えてしまっては、節税の意味がありません。

電子契約システムの導入に当たっては、契約書原本の保管コストやペーパーコストのほか、システム導入費用の比較が重要です。現在はクラウド型電子契約システムなど、導入しやすい電子契約システムもあります。

▶関連記事:電子契約書の導入効果について詳しく解説

電子契約における印紙税と電子契約の普及

以上のような理由から、電子契約では印紙税が非課税となります。

印紙税は国の重要な財源のため今後、税制や法解釈が変更されるかもしれませんが、電子契約は、節税の観点だけでなく、契約書の保管コスト削減や業務効率化の効果も高いため、その点からも今後大きく普及すると考えられています。

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