電子契約を学ぶ

2022年11月25日

電子契約を導入する流れ|電子契約の導入が増加している背景・メリットも解説

今、従来の書面による契約から電子契約に移行する企業が増えてきています。電子契約を導入することにはさまざまなメリットがあり、利益アップを望めるかもしれません。

今回は、電子契約の導入までの流れや電子契約サービスを選ぶポイント、電子契約のメリット・デメリットについて解説します。



電子契約とは?

電子契約とは、その名の通り、電子データによる契約を指します。従来は、パソコンで契約書を作成し、紙にプリントアウトして、契約者双方が署名・押印する流れで契約を締結していました。

電子契約では、パソコンで作成した契約書を電子データのままやり取りします。紙にプリントアウトしたり郵送したりといった工程はありません。署名・押印の代替として電子署名を付与することで、契約が成立します。契約書の電子データをメールで送る方法もありますが、電子契約サービスを使えば、パソコンやスマートフォンで簡単に電子契約を締結することができます。

【参考】電子契約とは

電子契約の導入が増えている背景

電子契約の導入が増えている理由はさまざまですが、まず挙げられるのが「脱ハンコ」の動きです。インターネットの普及により文書や資料をメールなどでやり取りするスタイルが主流となり、ペーパーレス化が進んでいます。電子契約は、紙に印刷して書類をやり取りするよりも手間がかからず、時間も短縮できる。さらに紙の使用量を抑えることで、コスト削減や環境保全にもつながる。

また、昨今、新型コロナウイルスの感染拡大の影響もありました。ペーパーレス化が進んだとはいえ、まだまだ契約においては書面がメインでしたが、コロナ禍でリモートワークが普及する中、「紙の契約書に押印するためだけに出社するのは非効率」という声が上がり、「脱ハンコ」の動きが加速し、どこでも契約ができる電子契約を導入する企業が急増しました。

さらに、国の動きも電子契約の普及を後押ししています。日本の法律は書面による契約を前提として設計されていました。しかし、近年、政府は電子帳簿保存法や電子署名法、e-文書法などの法律を整備して電子契約を書面契約と同様の位置づけにし、書面の代わりに電子データの保存も認めるなど、電子契約を導入しやすい環境を整えてきました。書類のやり取りが多いイメージがある官公庁においても、脱ハンコの動きが加速しています。

このような背景から、電子契約を導入する企業が増えています。

電子契約サービスを導入する流れ

ここからは、電子契約サービスを導入するまでの流れを見ていきましょう。

主に次の5つのステップに沿って、計画的かつ戦略的に進めていくことが大切です。

STEP1:現在の業務フローの洗い出し

まずは、「現在どのような流れで契約が進められているか」という業務フローを洗い出してみましょう。

文書の種類にはどのようなものがあるか(契約書、見積書、稟議書など)、どんな場面で契約を締結するのか、契約を締結する頻度はどれくらいか、契約成立までにどれくらいの期間を要しているかを把握し、文書の作成や稟議、送付、管理・保管をします。

その後、どの工程がボトルネックになっているのか、どの工程で手間がかかっているのかを検証します。これにより、電子契約サービスに必要な機能がわかってきます。

STEP2:電子契約を導入する範囲の決定(契約書や部署など)

特に大規模な会社では、いきなり全社で電子契約に移行すると混乱が生じる恐れがあります。電子契約システムの選定を失敗したり、社内ルールに不備があったりした場合、契約業務に支障をきたしかねません。まずは「社内文書のみ」、あるいは「営業部のみ」というように、書類や部署を限定して導入してみましょう。

範囲を限定して段階的に導入することで、運用上の課題が見えてきます。それらを改善した上で全社に導入すれば、混乱や業務への影響を最小限に抑えられます。

STEP3:電子契約サービスの選定

次に、どの電子契約サービスを導入するのかを検討します。国内外で数多くのベンダーが電子契約サービスを提供しています。機能や価格、プランも各社各様です。ホームページで情報収集しながら、自社に合うと思われるものについては積極的に資料請求や問い合わせをしてみましょう。詳しいサービス選定のポイントについては後述します。

また、無料で試せるプランを用意している電子契約サービスも多くあります。実際に使い勝手を試した上で導入を検討することも大切です。

電子印鑑GMOサインなら、その日のうちに導入可能です。契約も最短1分で締結することができます。「お試しフリープラン」もご用意しており、無料でお試しいただけます。標準で電話サポートサービスも付いており、運用コンサルティングや社内向け説明会・勉強会開催といった「導入支援サポート」も充実しています。

STEP4:社内ルールの整備

次に、社内の取り決めを整備しましょう。新しく電子契約システムを用いた契約のフローを作成します。システムの管理者や責任者、承認者、閲覧者を決めて、保管や管理の方法についてもルール化しておくことが大切です。

STEP5:社内外への導入通知

電子契約の導入が決定したら、社内外に通知します。まずは社内向けにマニュアルを作成し、説明会を開催して、電子契約の流れやシステムの使い方、あるいは電子契約そのものへの理解を浸透させましょう。中にはパソコン操作が苦手な従業員もいるかもしれません。マニュアルや説明会の内容は、そういった方にもわかりやすい必要があります。

また、社外の関係先にも電子契約を導入する旨を通知します。特に下請法にもとづく取引においては、下請業者の了承があったときのみ電子契約が可能です。社外からも十分な理解を得られるよう、丁寧に説明することが大切です。

さらに、電子契約導入直後は特に混乱が生じやすいため、社内外からの質問に対応できる問い合わせ窓口を設けるようおすすめします。

電子契約サービスを選ぶポイント

電子契約導入の肝となるのは、電子契約サービスの選定です。自社に合ったものを選ばないと、せっかく導入しても使わなくなってしまったり、再度選定をし直したりといった事態にもなりかねません。

ここからは、電子契約サービスを選ぶポイントを見ていきましょう。

1送信あたりの料金を比較する

まずは、費用を確認しましょう。電子契約の導入により業務効率が改善され、コストダウンにつながりますが、電子契約サービスの利用料が高額だと、結果として導入前よりもコストが上がってしまうこともあり得ます。特に、「1送信あたりの料金」に着目してサービスを比較してみましょう。

文書の管理機能

契約書にまつわる業務でボトルネックとなりがちなのが、書類の管理です。特に、「部署別」「担当別」「書類別」というように、細かくフォルダを分けられる機能があると使いやすいでしょう。「どういった管理機能が備わっているか」「自社が必要としている機能が備わっているか」「契約するプランでどのような機能が使えるのか」を確認しましょう。

署名依頼の送信先としてSMSを利用できるか

電子契約で署名を依頼する際には、メールを送るのが一般的です。署名依頼をSMSで送れる機能があれば、メールアドレスがわからなくても携帯電話番号さえわかっていれば相手方に署名依頼を送信できるので便利です。

1回で大量の契約締結ができるか

特に、アルバイトや契約社員を大勢抱えており、大量の雇用契約を締結する必要がある、毎日多くの顧客と契約を締結するといった会社であれば、大量契約に対応できるかどうかも重要なポイントです。「1回の送信で最大何件送れるのか」「宛先や内容の異なる場合も⼀括送信できるのか」を確認してみましょう。

電子帳簿保存法に対応しているか

契約書などの国税関係帳簿・書類を電子データで保存するためには、電子帳簿保存法に従う必要があります。電子契約システムが電子帳簿保存法に対応しているかどうかも確認しておきましょう。

タイムスタンプが使えるか

タイムスタンプとは、電子データが作成された日時を記録するもので、これによって文書が改ざんされていないことがわかります。電子契約システムを導入する際には、必ずタイムスタンプについても確認しましょう。

アフターサポート

前述の通り、電子契約導入直後は混乱が生じがちです。不具合や不都合が発生するかもしれません。電話サポートやコンサルティングなどのサービスが充実しているかどうかにも着目しましょう。

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電子契約のメリット

冒頭でも触れた通り、電子契約を導入することにはさまざまなメリットがあります。特に大きなメリットとして、「コスト削減につながる」「業務効率化につながる」「書類を検索しやすい」という3点が挙げられます。

それぞれ詳しく見ていきましょう。

コスト削減につながる

書面の契約書を作成してやり取りする過程では、さまざまなコストがかかります。電子データを紙に印刷するためには、紙代やプリンターのインク代、電気代などが必要です。郵送するのであれば郵送代がかかります。

契約書業務は作成や封筒への封入、郵送、保管、管理など多岐にわたり、それにかかる人件費も決して安いものではありません。さらに、書面の契約書では印紙代も必要です。

電子契約を導入すれば、これらのコストを大幅に削減できます。電子データのままやり取りするため、印刷や郵送にかかるコストは0になります。業務を大幅に簡略化できるので、人件費の削減にもつながります。さらに、電子契約では収入印紙が不要となるため、印紙代もかかりません

業務効率化につながる

また、業務を効率化できるのも、電子契約を導入する大きなメリットです。前項の通り、電子契約を導入すれば、契約書の印刷や郵送、管理に関する業務を大幅に削減できます。それらの作業に携わっていた人を他の業務に回すことで、職場全体のパフォーマンスアップ、ひいては利益向上につながります。

契約締結までの時間を短縮できるのも大きなポイントです。書面による契約では、相手方に郵送し署名・押印の上、返送してもらうという工程が発生します。契約締結までに数週間かかるケースも珍しくありません。電子契約であれば、パソコンやスマートフォンさえあればどこでも利用できるため、短時間で契約締結が可能です。

書類を検索しやすい(一元保管)

紙の契約書の場合、ファイルにとじて書庫に保管するという作業が発生します。契約内容を確認したい場合は、膨大な書類を1枚1枚めくりながら該当する契約書を探し出さなければなりません。電子契約であれば、こうした手間からも解放されます。

締結済みの契約書ファイルはクラウド上に保存されます。検索性が非常に高く、すぐに目的の契約を探し出すことが可能です。もちろん、外出先からも契約書を閲覧できます。

また、書類を保管するスペースが不要になり、契約書の紛失や汚損を防ぐことができるのもメリットです。

特に、「電子印鑑GMOサイン」なら最短1分で契約の締結が可能。いつでも・どこでも契約を締結できて、契約書を簡単に検索できます。印紙代や人件費、郵送代などのコストを年間80%削減した事例も。ユーザーからは「わずか1日で契約が完了できるようになった」「何百件、何千件という膨大な契約もスムーズにできるようになった」というお声を多数頂戴しています。

電子契約のデメリット・問題点

さまざまなメリットがある電子契約ですが、デメリットもあります。電子契約を導入する際には以下の点に注意しましょう。

全ての契約書を電子化できない

現在、売買契約書や請負契約書、賃貸借契約書など、数多くの契約において電子化が可能ですが、中には電子化ができない、あるいは一定の条件を満たさないと電子化ができない契約もあります。

例えば、任意後見契約は公正証書にもとづいて行う必要があり、電子化ができません。訪問販売に関する交付書面(クーリングオフ)については書面での交付が必要となっています。

また、工事・建設請負契約書、下請事業者との受発注書などは、相手側の事前の承諾・希望があった場合に限り電子化が可能です。

取引先の理解・対応が必要

前項の通り、建設関係の請負契約書や下請業者と交わす書類は、相手方の事前の承諾があったときのみ電子化が可能です。これは建設業法や下請法に規定されているルールであり、必ず取引先から承諾を得た上で電子化する必要があります。

また、電子化が認められている売買契約書や請負契約書、賃貸借契約書などであっても、電子契約を行う場合は相手方に説明し、理解してもらった上で対応することが大切です。電子契約に抵抗がある、書面での契約を内規としているという理由から、電子契約の締結が難しいケースも考えられます。

電子印鑑GMOサイン」では、お取引先さまに電子契約をご案内するための資料もご用意しています。相手方の理解や承諾が得られやすくなりますので、ぜひご活用ください。

電子契約なら業務効率も向上してコストダウンも可能

書面の契約から電子契約に移行することで、業務効率の向上やコストダウンなどを実現することができます。インターネットの普及や生活様式の変化に伴い、今後契約の電子化がますます加速するのは間違いありません。

一方で、電子契約導入時には、社内の業務フローの見直しや電子契約システムの選定、ルール・仕組みづくりなど、さまざまな点に配慮する必要があります。特に、システム選定を間違えると電子契約への移行が仇になることも考えられるため、しっかり比較検討して選びましょう。

電子印鑑GMOサイン」は導入企業数“No.1”の電子契約サービスです。自治体や大手企業をはじめ、140万件の導入実績があります。「電子契約サービスを選ぶポイント」の章でご紹介した項目も全てクリア。丁寧なコンサルティングサービスや電話サポートで安心。フリープラン(無料プラン)をお試しいただいた上で、導入をご検討いただけます。

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筆者

ハンコ脱出作戦 編集部

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