株式投資は資産を増やす方法の一つですが、初心者は何から始めるべきかわからないものです。株式投資は企業が発行する株式の売買によって利益を得る資産運用の手段です。しかし、勉強せず闇雲に株式を購入してしまうと、元本割れや借金などのリスクを負う可能性がありますので注意が必要です。
そこで本記事では、株式投資の初心者は何から始めるのかを詳しく解説します。株式投資での注意点もお伝えしますので、ぜひご覧ください。
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目次
株式投資の初心者が最初に始めること
株式投資の初心者が何も勉強せずに株式投資を始めてしまうと、思いもよらない負債を背負う事態になってしまいかねません。そこで利益を出すために、株式投資の初心者が最初に始めることを3つご紹介します。
基礎知識の習得
まず株式投資の基礎知識として、株式投資の全体像や仕組みを習得しましょう。株式投資とは資産運用の一つで、企業が事業資金のために発行する株式を売買することにより利益を得る手段です。株価は企業業績や景気の変動など様々な要因により変動し、基本的に購入時より売却時の方が株価が高い場合に利益を得られるため、株式投資を行う上では分析が必要となります。
また株式投資の基礎知識は本やインターネット、動画などでも勉強できますが、すべての情報が正しいとは限らないので注意してください。
投資目的の決定
家の購入費用や老後の資産形成など株式投資の目的を明確に決めることも重要です。目的を明確にしておけば、以下のようなメリットが得られます。
- 投資期間や投資スタイルが決定できる
- 効率良く資産形成ができる
- 頭金や月々に必要な金額が把握できる
株式投資では、長期投資や短期投資など様々な投資スタイルがあります。そのため事前に投資目的を定めておき、自分に合ったスタイルで株式投資を行いましょう。
運用資金の準備
投資目的を決定すれば、必要な金額が把握できます。株式投資はまとまったお金が必要だと思いがちですが、銘柄によっては数百円からの運用も可能です。
また運用資金を準備する上で大切なことは、余剰金を株式投資に回すことです。そのため生活費や現在の貯金額を把握して、日常生活を圧迫しないように余ったお金を投資費用に回しましょう。
株式投資におけるリターンとリスク
株式投資には、得られるリターンと気をつけるべきリスクがあります。特に初心者が意識すべき点についてご紹介しますので、ぜひご覧ください。
リターン|得られる3つの利益
株式投資のメリットは資産を増やせることで、得られるリターンは以下の3つがあります。
それぞれ詳しく解説します。
売却益
売却益とは、購入時より売却時の方が株価が高いときに得られる利益です。銘柄によっては、たった数年で購入時の2倍以上の金額になるケースもあります。基本的な方法なので、株式投資初心者でもわかりやすく利益を上げられますが、株価が必ずしも上がらない点や短期間で大きな損失が出る可能性もある点に注意してください。
配当金
配当金とは、企業の業績が上がったときに利益の一部を株主に還元するお金を指し、保有する株数に応じて得られます。株を保有しているだけで利益を得られますが、企業の業績が悪化してしまった場合には打ち切りとなるケースもあるので気をつけましょう。
株主優待
株主優待とは、保有している株数に応じて得られる企業の製品やクーポン、金券などです。株主優待は株式を保有しているだけで得られますが、業績悪化などで廃止になることもあります。またすべての企業で株主優待を行っているわけではありませんので、購入前に確認しましょう。
リスク|気をつけるべき3つのリスク
株式投資のデメリットは、資産が減るリスクがあることです。主に以下のようなリスクが挙げられます。
それぞれ詳しく説明します。
株価変動リスク
株価変動リスクとは、株価の変動により保有している株式が売却時に株価が下がり資産が減少するリスクです。株価は企業の業績や景気の動向、海外の株式状況など様々な要因から常に変動しているので、どれだけ優れた銘柄でも元本割れのリスクがあります。
信用リスク
信用リスクとは、投資先の企業が倒産するリスクです。倒産してしまうと株式は価値を失ってしまいますので、株式は購入時だけではなく保有している間も企業の経済状況を把握しておきましょう。その際には企業の発行する決算資料が役立ちますので、財務状況や収益を確認しましょう。
信用取引でのリスク
信用取引とは、現金や株式などを担保として証券会社に預け、保証金の約3倍までの株式投資を行える取引方法です。大きな利益を得られる可能性がありますが、株価が急落してしまうと損失額が過大になってしまうリスクもあります。
【参考】信用取引の仕組み|日本取引所グループ
銘柄の選び方
銘柄を適当に選んでしまうとリスクが高まるので銘柄の選定は重要ですが、日本国内の銘柄だけでも4,000近くありますので初心者ではなくても選別には時間と手間がかかります。そこで、銘柄の選び方を5つご紹介します。
・配当金
・株主優待
・少額投資の可否
・テクニカル分析
・ファンダメンタルズ分析
それぞれ詳しく説明します。
配当金
配当金を重視したい方は、配当利回りや配当性向を確認しましょう。配当利回りは配当金額を株式購入価格で割った値をパーセント表記した数値であり、値が大きいほど得られる利益は大きくなります。また配当性向は配当金額を利益で割った値をパーセント表記した数値なので、利益からどのくらいを配当金として還元しているかがわかります。
株主優待
株主優待を重視したい方は、よく利用している商品やサービスなどを目的に銘柄を選ぶ方法もありますが、すべての企業で行っているわけではないので購入前に確認しましょう。また株主優待を得るためには、権利付最終日まで株を保有する必要があります。銘柄によって権利付最終日は異なりますので、売却前に企業のホームページや証券サイトなどで確認しましょう。
少額投資の可否
初心者で最初から高額で取引する方法はリスキーなため、まずは少額投資を行える銘柄を選ぶ方法もあります。必要資金やリスクを抑えられる便利な方法ですが、デメリットとしてリアルタイムで行えない点や手数料が割高な点が挙げられます。
テクニカル分析
テクニカル分析とは、過去の株価のチャートからトレンドやパターンを把握して、今後の株価を予測する分析手法です。メリットとしてはチャートなので視覚的にわかりやすく、経済の知識がなくても行いやすい点が挙げられます。しかし、デメリットとしては災害などの突発的な企業の業績変化に対処できなかったり、必ずしもチャートが過去と同じ動きをしなかったりする点があります。
ファンダメンタルズ分析
ファンダメンタルズ分析とは、景気や為替、会社の業績などの株式市場に影響する様々な要因をもとに、今後の株価を予測する分析手法です。メリットとしてネット上で簡単に情報を入手できますが、デメリットとして幅広い情報や専門知識が必要だったり労力がかかったりする点が挙げられます。
株の売買にかかる税金
株式投資の売買により得た利益は配当所得となり、所得税15%、住民税5%、復興特別所得税0.315%を含めた20.315%課税され、確定申告が必要です。
【参考】 No.1330 配当金を受け取ったとき(配当所得)|国税庁
利益がマイナスのときは確定申告の義務はありませんが、損失を3年にわたり売却益との通算が行えるため、確定申告することをおすすめします。
【参考】株式・配当・利子と税
また株式投資では年間投資額最大360万円、限度額最大1,800万円が非課税となる新NISAが利用できますので、節税のためにぜひお使いください。なお、以下の場合は確定申告の必要がありません。
- 配当所得が20万円以下のとき
- 開設した講座が特定口座(源泉徴収あり)のとき
売買する株の判断基準
売買する株の判断基準として、役立つ指標を6つ紹介します。
・ROE(自己資本利益率)
・ROA(総資産利益率)
・BPS(一株あたりの純資産)
・PBR(株価純資産倍率)
・EPS(一株あたりの利益)
・PER(株価収益率)
それぞれ詳しく説明します。
ROE(自己資本利益率)
ROEは純利益を株主資本で割った値から算出され、企業がどれだけ効率的に利益を生んだのかを判断できます。
ROA(総資産利益率)
ROAは純利益を総資産で割った値から算出され、ROEと同様に企業がどれだけ効率的に利益を生んだのかを判断できます。ROEとは異なり、企業の持つすべての資産から算出されるため、他業種間での比較には不向きである点に注意しましょう。
BPS(一株あたりの純資産)
BPSは純資産を発行済み株式数で割った値から算出され、企業の安定性を判断できます。
PBR(株価純資産倍率)
PBRは株価をBPRで割った値から算出され、株価が割安か割高かを判断できます。
EPS(一株あたりの利益)
EPSは当期純利益を発行済み株式数で割った値から算出され、企業の収益性や成長性を判断できます。
PER(株価収益率)
PERは株価をEPSで割った値から算出され、PBRと同様に株価が割安か割高かを判断できます。PBRとは違い業種によって基準が変わるため、他業種との比較には適していません。
【参考】https://www.bridge-salon.jp/money/kiso/kabu-sihyou/
株の売買方法
株式投資で売買を行うためには、証券口座の開設が必要です。証券口座では株の売買だけでなく、株を購入するための資金や購入した株、配当金を保管できます。
株の売買を4段階で紹介します。
- 証券会社の決定
- 証券口座の開設と入金
- 株の購入
- 株の売却
それぞれ詳しく解説します。
証券会社の決定
証券会社はそれぞれ特徴が違うため、決定する上での比較基準をご紹介します。
- 取引手数料
- ツールやアプリの使いやすさ
- 投資情報の豊富さ
- 取扱商品数
- サービス内容
これらのポイントをチェックして、自分に合った証券会社を選びましょう。
また、証券会社には対面証券とネット証券があります。対面証券は店舗で担当者により対応するので株式投資のアドバイスを受けられますが、手数料が高い傾向があります。一方、ネット証券だと対人でのアドバイスは受けられませんが、比較的手数料が安く、店舗に行かずに手続きを完結できます。
証券口座の開設と入金
証券会社が決まったら、口座を開設して入金を行いましょう。開設にはマイナンバーカードなどの身分証明証などの必要書類があるため、ホームページや店舗で確認してください。
入金は銀行振込やインターネットバンキングで行えます。振込手数料が無料であるところも多いですが、有料の場合もありますので注意しましょう。また、インターネットバンキングは入金が即時に反映されるメリットがありますので、スピーディーに取引を行いたい方におすすめです。
株の購入
入金が完了したら、webや証券会社の窓口で株を購入できます。株は現金で取引を行う現物取引や、担保を証券会社に預け株式の取引を行う信用取引で購入できます。
また株の注文方法には、金額を指定してその価格以下になると購入できる指値(さしね)注文と、金額を指定せずにすぐに購入できる成行(なりゆき)注文があります。
株の売却
売却も購入と同じ方法で行えます。株を売却する際は、売却益を得るためにタイミングが重要ですので、株価を確認しながら売却時期を決定しましょう。
株式投資を始めるときの注意点
株式投資を始めるときの注意点には、以下の3つが挙げられます。
・長期・積立・分散を心がける
・株式投資には手数料がかかる
・リスクをしっかりと理解する
それぞれ詳しく解説します。
長期・積立・分散を心がける
長期での投資は、複利効果が得やすく、かつ頻繁な値動きに左右される心配がありません。そのため、成長が期待できる株に投資しましょう。
積立での投資は、購入のタイミングを悩まなくて済むほか、株の安値時に購入数が増え高値時では購入数が減るため購入単価が平準化されリスクが軽減できます。
投資は分散が基本です。なぜなら、一つの銘柄や業種のみに絞って株式投資を行うと、その企業や業種が下落すると大きな損失につながってしまうからです。そのため、なるべく多くの業種に分散して投資を行い、リスクを減らしましょう。
株式投資には手数料がかかる
株を売買する際には手数料がかかります。証券会社によって異なりますが、一回あたり数百円から数千円程度です。
売買する度に手数料がかかりますので、証券会社を決定する際には手数料を必ず確認しておきましょう。
リスクをしっかりと理解する
株式投資には資産が減るリスクがあります。このリスクは自己責任であり、補償などはありません。そのため余剰金で行ったり少額投資で始めたりするなどして、大きな損失を出さないように気をつけましょう。
株式投資初心者はまずは株について勉強しましょう
株式投資初心者は、リスクを軽減するためにも株式投資の仕組みや株の選び方などを勉強する必要があります。その後、株式投資を始めるために証券会社を選んで、口座を開設しましょう。
また体系的に理解するためには、勉強だけではなく実践も大切です。初心者では失敗しやすいので、大きな損失を回避するためにも余剰資金や少額投資から株式投資を始めましょう。