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特定施設とは?特定施設入居者生活介護の種類と設置基準、利用メリットを解説

 

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介護施設にはさまざまな種類の施設があり、そのなかに特定施設と呼ばれるものがあります。家族に介護が必要になって、介護施設の利用を検討している人にとって、特定施設とはどのようなところなか気になることろではないでしょうか。

介護施設を選ぶ際にはサービス内容を把握したうえで、利用者の状態や希望にあっているところを選ぶことが大切です

本記事では特定施設がどのような施設なのか、その種類やサービス内容などを中心に解説します。

現在介護業界ではDX化が急速に進んでいます。DX化の要素の一つ「電子契約」について、次の記事で詳しく解説しています。介護業界で業務改善に取り組まれている方必見の内容です。ぜひご覧ください↓

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目次

特定施設とはどのような介護施設なのか

特定施設とは、特定施設入居者生活介護のサービスを受けることができる介護施設のことです。特定施設入居者生活介護サービスを提供するためには、都道府県知事または市区町村長から事業指定を受ける必要があります。

特定施設入居者生活介護の内容は、主に入浴や排泄、食事など日常生活における介護です。必要に応じてリハビリのサービスも受けられます。入居の際にケアプランを作成し、その内容に従ってサービスが提供されます。

特定施設に入居してサービスを受けられるのは、要介護認定(要支援1~2/要介護1~5)を受けている人です。要支援1または2の認定を受けている人が受けるサービスに関しては、介護予防特定施設入居者生活介護として区別する場合もあります。

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特定施設の指定種別

特定施設は種類ごとに指定されており、その種類によって入居対象者が異なります。

「介護専用型」特定施設入居者生活介護

介護専用型特定施設入居者生活介護は、要介護1~5の認定を受けている人のみを入居対象にしている特定施設です。入居者全員が介護を必要としているため、介護専用型という言葉が用いられています。

「混合型」特定施設入居者生活介護

混合型特定施設入居者生活介護の入居対象は、要介護1~5の認定を受けている人だけではありません。要支援1~2の認定を受けている人や自立の人も入居対象としています。介護度が高い人から低い人、介護が必要ない人まで混ざっていることから、混合型という言葉が用いられています。

「地域密着型」特定施設入居者生活介護

地域密着型特定施設入居者生活介護は、施設と同じ市区町村に住民票を置いている人を対象にしている特定施設です。要介護1以上の認定を受けている人が入居できます。小規模な施設が対象であり、定員は29人以下に限られます。市区町村が管轄しているため、認定を受ける際の申請も市区町村長に対して行います。

「介護予防」特定施設入居者生活介護

介護予防特定施設入居者生活介護は、介護が必要な状態になるのを予防する目的でサービスを提供している介護施設です。要支援1〜2の認定を受けている人を対象にしています。おもに日常生活を送るうえで必要なことの支援や機能訓練などを行っています。

要介護1以上の認定を受けている人は、すでに介護が必要な状態になっているため対象外です。要支援または要介護の認定を受けていない自立の人も入居自体は可能ですが、介護保険は利用できません。

特定施設の対象となる介護施設の種類

特定施設の指定対象となるのは、以下の4種類の介護施設です。それぞれどのような介護施設か、見ていきましょう。

有料老人ホーム

有料老人ホームは食事や介護、家事、健康管理などのサービスを提供している高齢者を対象とした施設です。このうち介護サービスの提供基準を満たし、特定施設の指定を受けた有料老人ホームに関しては、「介護付」と名乗ることができます。

指定を受けているかどうかは名称で簡単に見分けられます。

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サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)

サービス付き高齢者住宅は、自宅に近い環境で生活できる介護施設です。「サ高住」や「サ付き」のように略されることがあります。一般型と介護型(特定施設)の2種類に分かれており、大半が一般型です。

一般型は日常生活を営むうえで介護の必要性は低いものの、一人暮らしだと不安を感じる人を対象としています。一方、特定施設に指定された介護型は要支援または要介護の認定を受けている人を対象にしています。

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ケアハウス

ケアハウスは所得の低い60歳以上の人を対象とした介護施設です。軽費老人ホーム(※)と呼ばれることもあり、所得に応じて利用料金が安くなります。一般型と介護型(特定施設)があり、介護を必要とする場合には介護型ケアハウスに入所する必要があります。

※の軽費老人ホームにはケアハウス以外の施設も存在します。

養護老人ホーム

養護老人ホームは、介護の必要がない高齢者が入居する施設のことです。環境的な理由や経済的な理由で自宅で生活するのが難しい高齢者が入居しています。社会復帰して自立した生活ができるようにすることを目的としています。原則として養護老人ホームでは介護サービスが提供されていません。しかし、条件を満たせば外部サービス利用型特定施設入居者生活介護の指定を受けることが可能です。

特定施設入居者生活介護には、特定施設の事業者が自ら介護を行う「一般型」と、特定施設の事業者はケアプラン作成などのマネジメント業務を行い、介護を委託する「外部サービス利用型」があります。

出典:厚生労働省「特定施設入居者生活介護」

特定施設の指定基準

特定施設の指定を受けるためのは人員と設備、運営に関する基準を満たしている必要があります。どのような基準が設けられているのか、見ていきましょう。

人員に関する基準

人員に関しては、職種ごとに基準が設けられています。

管理者に関しては原則として他の業務との兼務ができず、専従であることが求められます。ただし、同じ施設内で行う他の業務や同一敷地内にある施設で行う業務に関しては、支障がなければ兼務も可能です。

介護職員および看護職員に関しては、入居者3人に対して1人必要です。ただし、要支援1の入居者に関しては、10人に対して1人の介護職員または看護職員がいれば問題ありません。介護職員と看護職員の比率に関して基準はありませんが、どちらか一方のみという配置は不可となっています。介護職員と看護職員それぞれ最低1人は常勤職員として配置することが求められています。また、看護職員は入居者が30人以下なら常勤職員1人で問題ありませんが、31人以上いる特定施設においては入居者50人ごとに追加職員1人(うち常勤職員1人以上)が必要です。

生活相談員は、入居者100人に対して常勤職員1人が基準です。

ケアマネジャーは、原則として専従職員を1人以上設置しなければなりません。ただし、支障がなければ同じ施設内で他の業務を兼務することもできます。

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機能訓練指導員は、以下のいずれかの国家資格を保有している職員が1人以上いれば問題ありません。他の業務を兼務することも可能です。

  • 理学療法士
  • 作業療法士
  • 言語聴覚士
  • 看護師
  • 准看護師
  • はり師
  • 灸師
  • 柔道整復師

設備に関する基準

施設内は車椅子に乗っている入居者が問題なく移動できる構造でなければなりません。また、最低限次の設備を設置しておく必要があります。

  • 介護居室
  • 一時介護室
  • 食堂
  • 機能訓練室
  • 浴室
  • トイレ

介護居室は原則として1人1部屋の個室でなければなりません。個室にするのが難しい場合は、4人以下の多床室にすることも可能です。ただし、快適に過ごせる面積でプライバシーが保てる構造にしておくことが求められます。災害発生時に備えた配慮も必要です。万が一のときに、出入口からすぐに避難できる構造でなければなりません。

また、地階以外という条件もあります。地階とは、床が地盤面よりも低いところにあり、床面から地盤面までの高さが床から天井までの高さの3分の1以上であるフロアのことです。地下フロアの場合にはほとんどが地階に該当します。

機能訓練室は十分な広さを確保する必要がありますが、食堂と兼ねる形でも問題ありません。浴室は介護をするのに適した構造であることが求められます。トイレは基本的にフロアごとに必要で、非常用設備も設置しておく必要があります。居室がないフロアに関してはトイレを設置していなくても問題ありません。

運営に関する基準

運営に関しては、入居する際に重要事項説明を行ったうえで契約書を交わす必要があります。ケアマネジャーが入居者ごとにケアプランを作成し、その内容に沿ったサービスを提供することが求められます。

提供したサービスに関する記録を取っておくことや、苦情受付のための窓口設置についても重要事項説明に含まれています。

特定施設を利用するメリット

特定施設を利用することで、どのようなメリットがあるのか見ていきましょう。

24時間体制のサービスを受けられる

特定施設では、土日祝日なども含めていつでも介護職員や看護職員が常駐しています。24時間体制でサービスを受けられるため、利用者本人もその家族も安心できるのがメリットです。介護が必要な状態でも、安全で快適に暮らすことができます。

料金が定額

特定施設の利用料金は要介護認定によって決まる仕組みです。介護保険が利用できるため、大半の利用者は1割負担のみで済みます。受けるサービスの内容によって、料金が変わることなく一定額なのがメリットです。

要介護5の場合にはもっとも料金が高くなりますが、1割負担なら30日あたりの料金は24,000円です。

介護度が高くなっても利用を継続できる

介護が必要な状態になると、年月の経過とともに状態が悪化していくことも珍しくありません。介護施設の種類によっては、入居時よりも介護度が高くなると対応ができなくなり、転居せざるをえないこともあるでしょう。その点、特定施設なら原則として要介護5までを対象としているため、介護度が上がっても同じ特定施設で対応可能です。転居する必要がないのがメリットです。

特定施設を利用するデメリット

特定施設を利用する際には、次のようなデメリットも認識しておきましょう。

料金が割高になる可能性がある

特定施設は介護が必要な利用者にとっては料金面でのメリットが大きい反面で、料金が割高になるケースもあります。基本的に介護が必要な人を対象にしているサービスで料金が定額のため、ほとんど介護が必要のない利用者にとっては、割高に感じるケースが多いです。介護が不要であれば、他施設の利用を検討するのも1つの方法です。

他の介護サービスを併用できない

介護サービスを利用している人のなかには、他の介護サービスも併用したいと考えている人もいるでしょう。しかし、特定施設に入居すると、介護保険を満額利用することになります。そのため、他のサービスを利用する際に介護保険が使えなくなるデメリットもあることを理解しておきましょう。複数の介護サービスを併用したい人には、あまり向いていません。

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まとめ:厳しい基準をクリアした特定施設で24時間安心のサービスを

特定施設は、都道府県知事や市区町村長から指定を受けている介護施設です。対象となるのは有料老人ホームやサービス付き高齢者住宅、ケアハウス、養護老人ホームなどです。厳しい基準が設けられており、基準を満たしている介護施設だけが指定を受けられます。

特定施設なら、24時間体制でサービスを受けられるため安心感が強く、介護保険が使えるため費用の負担もあまり大きくはありません。介護施設を探す際は、特定施設に該当するかぜひチェックしてみましょう。

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この記事を書いた人

GMOサインが運営する公式ブログ「GMOサインブログ」の編集部です。
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