株式投資を始めたいけれど不安があり、その上何から勉強すれば良いのかわからない。このように、株式投資の勉強は何から始めるべきなのか分からない方が多いのではないでしょうか。
実際株式投資には、メリットやデメリット、税金、投資スタイルなど必要な知識は多岐にわたります。しかし、何も勉強をせずに株式投資を始めてしまうと、失敗して大損を出してしまう可能性があるので注意が必要です。
そこで本記事では、初心者に必要な株式投資の知識を詳しく解説します。株式投資の勉強方法もお伝えしますので、ぜひご覧ください。
株式投資の勉強は何から始めるべきか？
株式投資を始めるときは、まずは株式投資の仕組みを勉強しましょう。また、仕組みをより深く理解するためにも専門用語も知っておく必要があります。
・株式投資の仕組み
・株式投資の専門用語
それぞれ詳しく説明します。
株式投資の仕組み
株式とは、株式会社が発行する証券を指します。投資家が株式を買うことによって企業が得たお金は、新しい事業や会社を立ち上げるときの資金などに用いられます。
株式は証券会社を通じて購入が可能です。株式についている値段である株価は、企業の業績や景気の変動などによって左右されます。投資先の選定や利益を得るためには、株価がどのように変動するのか知ることは非常に重要です。
株式投資の専門用語
株式投資を始める前には、理解を深めるためにも専門用語を勉強する必要があります。そこで、知っておきたい用語をいくつかご紹介します。
銘柄
株式会社が発見する証券の名称であり、通常は株式の銘柄は社名に株がついています。
配当
株式の発行元である企業が、保有する株数に応じて投資家に利益を分配することです。
約定（やくじょう）
株式売買の取引が成立することです。取引の注文方法には、金額を指定して注文する指値（さしね）注文と、金額を指定せずに注文する成行（なりゆき）注文があります。
始値（はじめね）｜終値（おわりね）
市場が開いた時点の株価を始値、終わる時点の株価を終値といいます。
高値（たかね）｜安値（やすね）
市場が開いている時間の中で最も高いときの株価を高値、安いときの株価を安値といいます。
株価底値（そこね）｜天井（てんじょう）
株価がこれより下がらないと思われる価格を底値、反対に、これより上がらないと思われる価格を天井といいます。
PER
PERとは、「Price Earnings Ratio」の略称であり、「株価収益率」を意味します。株価の収益率は株価を一株あたりの利益で割った値であり、PERが高いと割高、PERが低いと割安となります。
株式投資のメリットとデメリット
次に株式投資のメリットとデメリットついてご紹介します。
メリット
株式投資のメリットには、以下の3つが挙げられます。
・譲渡益（キャピタル・ゲイン）
・配当金（インカム・ゲイン）
・株主優待
譲渡益とは、株式購入時より売却時の方が株価が高かった場合に発生する利益を指します。
また配当金は、企業の利益から投資家に分配される利益です。
そして株主優待は、保有している株数に応じて得られる企業の商品やクーポン券などであり、企業によって株主優待の内容は異なります。
配当金と株主優待はすべての企業で取り扱いがあるわけではありませんが、貯金と比較をすると株式投資の方が高い収益性が見込めるでしょう。
デメリット
株式投資のデメリットには、以下の3つが挙げられます。
・株価変動リスク
・信用リスク
・流動性リスク
株価変動リスクとは、株価が下がって資産減少につながるリスクを指します。
また信用リスクとは、経営不振によって会社が投資家にお金を一部もしくは全額返せなくなるリスクです。
そして流動性リスクは、株式を売りたいときに売れなかったり、希望の価格で売れなかったりするリスクです。
株式投資のリスクを回避するためには、余剰金を用いての投資や時間や業種、国や地域などを分散して投資することを心掛けましょう。
税金の処理方法
株式投資で利益が発生するとその分税金も発生するので、税金の勉強も欠かせません。そこで税金の処理方法も詳しく解説します。
株式投資の取引は、以下の3つの口座で行われます。
特定口座の源泉徴収口座のみで取引している場合は、納税や確定申告の必要はありません。しかし、その他の口座の場合には、譲渡益が発生したときには税額を計算して納める必要があります。
損失が出た場合は、翌年以後3年にわたり繰越控除を行えますので、損失が出た場合でも必ず確定申告をしておきましょう。
2024年1月に新しくなったNISAを開設して株式投資を行えば、投資できる株は制限されてしまいますが、年間投資額最大360万円、限度額最大1,800万円が非課税となります。また、非課税保有期間は無期限とかなりお得な制度ですので、初心者の方には新NISAでの株式投資がおすすめです。
株式投資の投資スタイル
株式投資の投資スタイルには、様々な種類があります。目標の資産額や資産額を集めるまでの期間などに合わせて、自分の投資スタイルを決めましょう。
主な投資スタイルは、以下の通りです。
・短期運用
・長期運用
・グロース運用
・バリュー運用
それぞれ詳しく説明します。
短期運用
短期間で株を売買することによって利益を得る方法です。株価の動きにのみ注目すれば良いので、企業状況や景気変動を気にせずに投資を行えます。
長期運用
長期間株を保有することによって利益を得る方法です。短期運用とは違い、購入する企業の将来性を勉強する必要があります。
グロース運用
成長株であるグロース株に投資する方法です。将来株価が何十倍にもなる可能性がありますが、企業が倒産してしまうリスクに気を付ける必要があります。
バリュー運用
割安株であるバリュー株に投資する方法です。バリュー株の企業のほとんどが安定期であるため大きな株価の変動は期待できませんが、安定して配当金を得られるでしょう。
投資先の選び方
日本国内の上場株式数だけでも4,000社近くもありますが、株式投資を成功させるためには投資先の選び方の勉強は非常に重要です。 投資先の選び方としては、企業の業績や景気動向などから株価の動きを予想するファンダメンタルズ分析や株価のチャートから株価の動きを予想するテクニカル分析があります。
また通常株式は100株単位での購入ですが、株式投資に使用できる予算が限られている場合には、1株単位で購入できる単元未満株や10株単位の株式ミニ投資と低予算で購入できる株式から選ぶ方法がおすすめです。
ほかにも、欲しい株主優待や配当金を目当てに選ぶ方法もあります。
株式投資の方法
株式を購入するまでの流れも勉強しましょう。株式を購入するには、証券会社で口座を開設する必要があります。口座開設はネットで行うケースが多く、口座開設の申請後、本人確認書の提出を行う場合がほとんどです。
また、証券会社は種類が多くそれぞれ特徴が異なるため、自分に合った会社を選びましょう。証券会社を選ぶポイントは以下の通りです。
・取り扱う銘柄の種類の多さ
・株式購入時の手数料の安さ
・証券会社での株式の購入や管理のしやすさ
・投資情報の多さ
証券口座を開設したら、証券口座に資金を入金して株式を購入しましょう。多くの場合は無料ですが、証券口座によっては入金に手数料がかかるところもありますので、登録前に確認してください。
株式投資における4つの勉強方法
株式投資のおすすめの勉強方法は、以下の4つがあります。
・本｜書籍
・新聞｜四季報
・証券会社のサイト
・セミナー｜勉強会
それぞれ詳しく解説します。
本｜書籍
本や書籍は知識レベルが初心者から経験者まで幅広いので、自分のレベルに合ったものを選びましょう。
間違った内容が少なく、幅広い情報が得られるなどのメリットがありますが、内容のアップデートが行われないため古い本だと新しい情報が載っていないデメリットがあります。
新聞｜四季報
企業の業績や景気状況を用いたファンダメンタルズ分析での株式投資を行う方には、日経平均株価や経済、景気の動きがわかる新聞や四季報での勉強方法がおすすめです。四季報とは東洋経済新報社による上場企業の詳細情報を記載した書籍であり、企業の業績や株価の動きなどを知ることができます。
証券会社によっては四季報を無料で公開しているところもありますので、証券会社の口座開設前に確認しておきましょう。
証券会社のサイト
証券会社のサイトでは、株再投資の説明や用語解説などのコンテンツが記載されているケースが多いので、初心者の勉強にはうってつけです。また、証券会社からの配信では現在売れている銘柄やセミナー情報、株価に関する国内ニュースなどから無料で情報が得られることもあります。
セミナー｜勉強会
セミナーや勉強会では、開催者が個人規模から会社規模まで幅広く、知識レベルも初心者から経験者まで様々です。参加方法も現地に出向くものもあれば、ネットを通して自宅で行えるものもありますので、自分に合ったセミナーや勉強会に参加しましょう。
メリットには、質問を行えることや株式投資を行っている方の生の声が聞けること、投資仲間と情報交換ができることなどがあります。一方デメリットとしては、偏った情報しか入手できなかったり情報に誤りがあったりする可能性もあるので注意しましょう。
株式投資を成功させるために、株式の選び方など勉強しましょう
株式投資を行う際には、大きな損失にならないようにするために勉強する必要があります。勉強範囲は多岐にわたりますが、まずは株式投資の仕組みや用語について学び、なぜリスクやリターンが発生するのかを知っておきましょう。
また、勉強するだけではなく実践を行えば、株式投資への理解がより深まります。リスクを回避しつつ勉強をするため、余剰資金でまずは少額から株式投資を始めてみましょう。
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