電子契約を学ぶ

2022年3月4日

2022年7月13日

電子化された請求書の基礎知識|導入方法と紙からシフトするメリット・注意点

電子化された「請求書=電子請求書」とはどのようなものなのでしょうか。紙の請求書をスキャンしてデータ化したものでは?と思う方も少なくないでしょうが、実はそうではありません。

電子請求書の導入には、紙の請求書では実現できないコスト削減や、管理業務の効率化といった多くのメリットが得られます。ここでは、電子請求書の基礎知識と、メリット・注意点を解説するとともに、作成や導入に関するポイントを紹介します。電子請求書の導入を皮切りに、自社のDXをスタートしませんか?



電子請求書の定義

電子請求書とは、具体的にどのような請求書のことを指すのでしょうか。実はこの言葉、本来の意味とは少し違った理解をされている方も少なくありません。

従来、請求書はパソコンやデータ出力ができる端末を使って作成し、印刷して郵送していました。これに対し、電子請求書は、パソコンなどで作成した請求書データを、データの状態のまま相手先に送付します。

送付方法には、電子メールやファイル共有など、さまざまな方法があります。このように、紙で送られてきた請求書をスキャンし、データ化したものは厳密に言えば電子請求書ではありません。

また、パソコン上で電子請求書を作成するだけで、印刷して相手先に郵送してくれるサービスもありますが、こちらも電子請求書とは言えません。いずれにせよ、請求書をスキャナでデータ化したり、請求書送付サービスを使用したりしているのであれば、デジタル化が実現でき、業務効率が改善できるでしょう。これを機に、本来の電子請求書を活用してみてはいかがでしょうか。

紙から電子請求書に切り替えるメリットと注意点

電子請求書には、紙の請求書にはないメリットが数多くあります。一方で、電子請求書ならではの注意点も少なくありません。ここでは紙の請求書を電子請求書に切り替えるメリットとデメリットを解説します。

電子請求書のメリット

まずは、電子請求書のメリットを見ていきましょう。

コスト削減

紙の請求書では、紙代だけでなく、印刷代や郵送費などのコストがかかります。請求書をデジタル化することで、こうしたコストの削減が可能です。請求書の発行が多い企業ほど、コスト削減効果は大きくなります。

また、印刷や発送などの業務で発生する人件費や時間の削減ができる点も、電子請求書によるメリットです。

書面の紛失、情報漏えいの防止

紙の請求書を作成した際、プリンターに放置してしまい、請求書の紛失や情報漏えいが発生する危険性もあります。一方、電子請求書であれば、万が一請求書を紛失したとしても、タイムスタンプやファイル検索により、追跡が可能です。

請求書をデジタル化しても人為的なミスを完全に防ぐことはできませんが、ITによる自動化やデジタル化によってその頻度を少なくし、紛失や紛失による損害の減少効果は見込めるでしょう。

管理業務の効率化

紙の請求書の場合、控えを保管するためにファイルでまとめる手間や保管場所の確保が必要です。また、過去の請求書を探す際には、膨大な枚数の請求書の中から目当ての請求書を見つけなければいけません。

電子請求書であれば、倉庫などの保管スペースは必要なく、検索も非常に簡単です。電子請求書のファイル名に日付や取引先名を入れておくことで、必要な請求書を検索できますし、ツールやサービスを利用すれば、請求書の全文検索なども可能です。

さらに、電子請求書はデータですから、紙の請求書を確認するためにわざわざ出社する必要もありません。リモートワークにも相性が良いと言えます。業務効率化に大きく貢献するでしょう。

電子請求書の注意点

ここでは、電子請求書の注意点を確認していきましょう。

請求先・取引先の了承が必要

電子請求書を含む電子データによるやりとりに対して、抵抗を感じる企業、あるいは社内規則で書面による契約しか認めていない企業も少なからずあります。そのため、自社が電子請求書に切り替える場合には、一方的に変更するのは避けましょう。

まずは相手先や取引先に対し、電子請求書へ対応してもらえるよう説明し、了承を得ることから始める必要があります。

社内フローの見直しや社員への研修が必要

電子請求書を導入する場合、社内の請求業務フローの見直しが発生します。また同時に、電子請求書のために導入したシステム・ツールの扱い方をマスターしてもらうための社員研修なども必要になるでしょう。

さらに電子請求書に変わることで、人為的なミスが増える可能性も考慮したい点です。これまで作成した請求書は、印刷して確認するというステップがありましたが、電子請求書ではそうしたステップがないため、確認がおろそかになってしまいがちになるからです。

請求業務における内部統制の効果を上げるためには、電子請求書の作成や送付システム、サービスの利用がもっとも容易でしょう。

改ざんや情報漏えいの危険性

電子請求書のような電子データには、内容が改ざんされてしまう危険性がつきまといます。さらに、請求書が電子データになることで、USBメモリなどに大量の請求書を複写して持ち出すことも可能です。これは情報漏えいの危険性が高まることを意味します。

しかし、改ざんや情報漏えいは、対策が可能です。例えば請求書データへのタイムスタンプ付与や、セキュリティ対策を施すなど適切な措置を取ることです。もちろんこうした対策には、コストや手間がかかりますが、電子請求書だけにとどまらない、自社内全体のITセキュリティ強化につなげられます。

▶参考:電子契約書の導入メリット・デメリットについて解説

電子請求書の導入前に知っておくべきこと

電子請求書を導入する前に押さえたい3つの要件

電子請求書に切り替えようと考えた場合、「原本を郵送せずに電子データで送って、本当に大丈夫なのか」、「メール添付で請求書データを送ることに、法律的な問題はないのか」といった不安を持つ方も多いではないでしょうか。

ここでは電子請求書における法律についての解説と、電子請求書が満たすべき要件をお伝えします。

電子請求書は法律的に問題ない

請求元と請求先の双方に請求があったという認識があれば、電子請求書でも問題ありません。電子請求書に切り替えることは法律的に問題はなく、紙の請求書でなければいけないわけでも、請求時に請求書を物理的に送る必要があるわけでもありません。

電子請求書については、2005年の「e-文書法」という法律が施行されていることからも分かるように、国を挙げて普及を後押ししています。
もっと言えば「書類の電子データによる保存」については、国税関連の書類についてのみ定めた「電子帳簿保存法」という法律が1998年に施行されていました。しかし、規制や要件が厳しかったためそこまで普及しなかった経緯があります。

そこで誕生したのが、国税関連の書類を含む、法律で保存が義務付けられているさまざまな書類を対象に、電子データでの保存についてあらためて定めた法律「e-文書法」です。この法律により、電子データでの文書保存についての規制が緩和され、請求書の電子化や、電子データでの保存が進みました。

さらに、今年(2022年)、改正電子帳簿保存法が施行され、帳簿書類の電子データ保存もさらに進むことが予想されます。

▷参考記事:電子帳簿保存法の改正内容をわかりやすく解説!

電子請求書や電子データによる保管には満たすべき要件がある

紙の請求書から電子請求書に変更する場合、満たさなければならない要件があることには注意が必要です。また、保管している紙の請求書をデータ化する場合にも、要件があります。とくに請求書は支払いが行われないなどのトラブルが発生した際に証拠となる大切な書類です。要件にしっかりと従って作成・保管しましょう。

見読性

見読性とは「読みやすさ」のことです。電子データで保管されている請求書は、読みやすい形でなければいけません。

とくに過去の紙の請求書をスキャンし、電子データ化した場合には注意が必要です。スキャンがうまくいかず文字が不鮮明であったり、請求書全体をスキャンできていなかったりしてはなりません。

完全性

完全性とは、書類の改ざんなどが行われないように対策が施されていることです。当然、WordやExcelで作成した請求書は書き換えが簡単に行えてしまいます。そのため、書き換えが難しいPDFファイルで保存することが一般的です。

検索性

検索性とは、必要に応じて文書データや画像データ等を検索できるようにしておくことです。電子請求書の保存や、紙の請求書の電子データによる保管を行う場合、必要な請求書がすぐに取り出せるようにしておかなければならないのです。

これは経理業務で取り扱う書類全体に言えることですが、電子請求書も例外ではありません。検索性の要件を満たす方法には、タイムスタンプで検索できるようにしておく、日付と項番をファイル名に入れておくといった方法があります。そのほかにも請求書の全文検索や、画像ファイル内の文字を検索対象にするツール、サービスなどを利用する方法があります。

紙の請求書のデータ保管に関する要件

電子請求書とは直接の関係はありませんが、紙で保存している請求書を、データとして保存したい場合には、さらに満たさなければならない要件があります。

まず、データでの保存に変更する場合、事前に税務署長へ届け出る必要があります。届け出は、変更を行う3ヶ月前までに行う必要があるため、すぐにデータ保管への変更はできません。また、原則として、課税期間中の変更はできないことに注意が必要です。なお、電子化した紙の請求書の保存期間は、申告書の提出期限の翌日から7年です。

電子請求書の導入方法

電子請求書の導入方法

これまで解説してきた電子請求書の導入方法をまとめると、次のようになります。

  • 電子請求書の導入に伴い、システムやサービスを導入する
  • 取引先に電子請求書への対応をお願いし、承諾を得る
  • 社内ルールの設定や社内フローの見直し、社内研修などを進める
  • 電子請求書のスタート

電子請求書の作成について詳しくは後述しますが、必ずしもシステムやサービスの導入は必要ありません。また、取引相手によっては、電子請求書の送付を認めてくれない場合もあるでしょう。

このような場合は、取引先ごとに電子請求書と紙の請求書を作り分けるといった方法も考えられます。社内フローの作成時には、こうした問題も考慮しておくとスムーズに導入できるでしょう。

電子請求書の作り方

電子請求書の作成は簡単です。まずこれまで紙の請求書を作成していたように、WordやExcelなどで請求書を作成します。これを容易に編集されないよう、PDFに変換し、相手に送付するだけです。

電子請求書で気になるのは、従来押してきたハンコの存在です。電子データである電子請求書にいわゆるハンコは押せませんが、問題はないのでしょうか。答えは「電子請求書にハンコは必要ない」です。そもそも請求書には、捺印の義務はありませんから、電子請求書への捺印も必要ないのです。

一方で、電子データである電子請求書に電子印鑑を押すという方法もあります。電子印鑑には、大きく分けると2つの種類があります。一つは従来のハンコの印影をデータ化し、画像として電子請求書に貼り付ける方法。もう一つは、電子証明書などの技術を用い、誰が作成したかを証明できるだけでなく、複製や改ざんされたことが分かるセキュリティ機能を持った方法です。

前者の場合、単純な画像であるため、印影画像を悪用される可能性があります。後者の場合、自社で内製することは困難なため、電子証明書に対応した電子印鑑を作成できる、電子契約サービスの導入をおすすめします。

▷参考記事:電子印鑑のセキュリティについて詳しく解説!

電子請求書への切り替えに必要な電子契約サービスを選ぶポイント

電子請求書でビジネスを加速しよう

電子請求書へ切り替える場合、同時に請求フローや契約書などのフローも見直すことで、社内全体で業務効率の向上が期待できます。このとき導入をおすすめしたいのが、電子契約サービスです。ただ、電子契約サービスはたくさん種類があるため、どれを選んだら良いかが分かりにくいのが難点。そこでここでは、電子契約サービスを選ぶポイントを紹介します。
【弁護士より解説】電子帳簿保存法の改正を踏まえた選び方

社内ワークフローに対応している

電子契約サービスには、請求書や契約書を作成し、相手に送付できる機能が搭載されていますが、作成した請求書を社内で確認してもらうという、いわゆる社内ワークフローに対応しているものを選ぶと良いでしょう。ワークフロー機能がない場合、作成した請求書を確認してもらうために、印刷して上司に渡すといったムダな作業が発生したり、メールで添付した結果、どれが最新のものか分からなくなったりするからです。
電子承認システムを導入すれば高い本人性と非改ざん性を担保することができ、同時に締結までの時間を短縮することも可能です。
▷参考記事:電子承認とは?ペーパーレス時代のメリットと注意点

請求書の保管や検索がしやすくなる

請求書や契約書の保管や検索も行えるサービスであることもポイントです。取引先に送付した電子請求書は、当然ですが自社でも保管が必要です。このとき、従来紙で送付した、または受け取った請求書も一元管理できれば便利でしょう。そのため、請求書以外の書類も一元管理できるサービスを選びましょう。

電子契約も行える

電子請求だけでなく、電子契約も行えるサービスであることも忘れてはなりません。電子請求書の導入を進めた結果、業務効率の向上を目の当たりにすれば、電子契約の導入も視野に入るからです。
これらのポイントをすべて網羅し、高度なセキュリティ対策まで備える電子契約システムが「電子印鑑GMOサイン」。無料でのお試しも可能なため、気軽に試験導入ができます。もちろん電子請求書や、紙の請求書の電子データによる保管における、満たすべき要件についても網羅しています。電子印鑑GMOサインを導入し、電子請求書から自社の電子化、そしてDXをスタートしてみませんか?

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