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契約書の両面印刷は法的に問題ない?メリットやデメリットと共に検証!

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私たちの生活の中では、契約書を交わす機会が少なからずあるものです。法人同士が契約書を交わすこともあれば、企業と個人で交わす契約書もあるでしょう。そうした契約書は、書かれている内容や体裁に不備があると、残念ながら法的な効力がなくなってしまう可能性が少なからずあるものです。

近年では、企業でもペーパーレス化が進んでいます。そのため、契約書の作成においても紙面の片面だけに印刷をするのではなく、両面どちらも使って紙の量を減らしましょうという両面印刷が増えています。この両面印刷という体裁は、契約書の法的効力と言う点において、無効になることやマイナスの影響が出てしまうことはないのでしょうか。

目次

契約書の両面印刷は有効

両面印刷をした契約書では、片面ではなく両面に印刷をしたという事実が、法的に契約書の効力に影響を与えることはありません。つまり、書面の様式が規定されている契約書を除いては、 両面印刷をしても契約書としては問題なく、有効です。

片面印刷でも両面印刷でも法的な効力は同じ

契約書の印刷方法には、片面印刷両面印刷とがあります。どちらも正式な契約書として認められており、両面印刷が必ずしもエコを目的としたカジュアルな印刷形態と言うわけではありません。両面印刷だからと言って相手に失礼な印象を与えてしまう心配もありませんから、この点は、安心です。

片面印刷と両面印刷には、それぞれメリットとデメリットがあるため、ニーズに合わせて適切な印刷方法を選ぶのが良いでしょう。

契約書を両面印刷するメリットは多い!

契約書の両面印刷には、たくさんのメリットがあります。

メリット1:2ページまでなら製本が不要

契約書を作成する際には、紙面が2枚以上になった場合には製本しなければいけません。片面印刷だと、契約書が1枚だけで完結する場合以外には、この製本作業が必要となってしまいます。しかし両面印刷なら、2ページまでの契約書を紙面1枚で作成できるため、製本の作業が不要となります。

製本の作業は意外と労力がかかる作業です。この作業を省略することで、時間の有効活用が可能となりますし、庶務にかける時間を短縮することも可能です。

メリット2:使用する紙の量を節約

片面印刷と両面印刷を比較した場合、同じページ数の契約書の作成において必要となる紙の枚数は、両面印刷なら半数で済みます。毎月数多くの契約書を作成する企業にとっては、紙の枚数が半数で済むことは、用紙の購入にかかるコストの節約にもつながるでしょう。

近年では、地球資源の無駄を減らし、できるだけ自然環境に良い生活をしようという持続的なSDGs政策が世界規模で進められています。両面印刷することによって紙の使用量を減らすことは、SDGsにも貢献していると言えます。

メリット3:保管スペースの縮小が可能

契約書には法的な効力があるため、一定期間は企業内で大切に保管しなければいけません。企業によっては、保管する契約書の数が多く、保管スペースもかなりの場所を必要とするのではないでしょうか。

契約書を片面印刷から両面印刷にすることで、紙の枚数が半量になります。その結果、保管に必要なスペースも半分で済むでしょう。これまで契約書が使っていた保管スペースを、別のスペースとして有効活用できます。

メリット4:捺印が不要

契約書が2枚以上になると、片面印刷でも両面印刷でも、契印 と呼ばれる捺印が必要です。もしも契約書が2ページ以内で1枚に両面印刷できれば、この捺印をする作業も不要となります。業務の効率化という点では、大きなメリットではないでしょうか。

両面印刷にはデメリットもある!

たくさんのメリットが期待できる契約書の両面印刷ですが、デメリットも少なからずあります。デメリットを理解することによって、シチュエーションに合わせて片面印刷か両面印刷かを賢明に選択しやすくなるでしょう。

それでは、契約書の両面印刷にはどのようなデメリットがあるのでしょうか?

デメリット1:裏写りのリスク

契約書を両面印刷すると、場合によっては裏面の文字が写ってしまい、印刷されている面の文字が読みづらいという現象が起こることがあります。これを、裏写りと呼びます。裏写りは印刷に使う紙の質や薄さによって起こる現象で、薄い紙を使うと裏写りは起こりやすくなってしまいます。

契約書に何を印刷するかによっても、裏写りは起こりやすくなります。例えば、画像やチャートなど、インクをたくさん使って印刷する場合、どうしてもインクが紙の裏面に写りやすくなってしまいます。

デメリット2:両面印刷にかかる手間

パソコンで作成した契約書を、そのままプリンターを使って両面印刷できれば、面倒な手間もかからずにさっと簡単にプリントアウトができるでしょう。しかし、すべてのプリンターに両面印刷機能がついているわけではありません。両面印刷をするためには、両面印刷が可能なプリンターやコピー機が必要です。

もしも片面印刷しかできないプリンターを使って契約書の両面印刷をしたい場合には、まずは片面をプリントアウトした上で、再び紙をフィーダーへ戻して裏面を印刷するという作業が必要です。時間と手間がかかりますし、何よりもとても面倒ではないでしょうか。

そのため、使用しているプリンターやコピー機によっては、必ずしも両面印刷で業務の効率化が図れるというわけではありません。この点は、理解しておきましょう。

デメリット3:デジタルスキャンでトラブルが起こりやすい

紙面で作成された契約書は、紙面のまま保管するだけでなく、PDFファイルなどにデジタル化した上でデータ保存するという企業も多くあります。デジタルデータとして保存する際には、1ページごとにスキャンする必要がありますが、両面印刷では、どこまでスキャンしたのか分からなくなってしまうリスクが少なからずあります。

またスキャンする際に裏写りしてしまい、見た目がきれいではないというトラブルも起こりやすいものです。

デメリット4:レビューしづらい

弁護士や行政書士など、法律の専門家に契約書のレビューをしてもらう企業は多くあります。こうした専門家が契約書のレビューをする際には、紙面を1枚ずつ並べて、読み比べたり内容を分析したりしながらレビュー作業を行います。

片面印刷なら、紙を並べれば契約書の内容がすべて見えるため、レビューがしやすくなります。しかし両面印刷だと、契約書を並べてもすべてのページが見えるわけではありません。レビューのしやすさと言う点においては、片面印刷の方にメリットがあります。

契約書の印刷形態 多くの企業はこうしている!

契約書の印刷を片面にするか両面にするかは、企業ごとに対応が違います。たくさんのメリットがある両面印刷に移行しようと考えているけれど、他の企業がどのように対応しているのか、またマナーとしてはどちらが良いのかが気になるというケースは、少なからずあるかもしれません。

企業の慣習でずっと片面印刷が多い

両面印刷機能を搭載したプリンターやコピー機は、片面印刷機能よりも遅れて登場した機能です。そのため企業の多くが、以前は片面印刷で契約書を作成していました。

しかしこうしたオフィス設備の入れ替えに伴い、プリンターやコピー機に両面印刷機能が備わったという企業は多くあります。しかし、これまでずっと片面印刷で契約書を作成していたので、統一感を出すために現在でも片面印刷を継続しているという企業は少なくありません。

原則として片面印刷をルールとしている企業が多い

片面印刷しかしないというこだわりを持つ企業も、少なからず存在します。絶対に両面印刷しかしないという企業の数と比べると、片面印刷の方がベターだと考える企業が多い傾向があります。そのため、マナーを考慮して契約書を作成するのなら、両面印刷ではなく片面印刷の方が無難かもしれません。

契約書を両面印刷する際の注意点

両面印刷の契約書によって、受け取った相手が不快に感じるかどうかは、契約書の仕上がりによって大きく変わります。もしもこれから契約書の両面印刷を検討しているのなら、どんな点に注意したらよいのでしょうか?

使用する紙は厚めの高品質紙を使う

両面印刷の契約書で、裏写りして文字が読みづらければ、誰でも不快に感じることでしょう。両面印刷で契約書を作成するのなら、この裏写りは最初に注意したいポイントです。

裏写りは、紙の厚さや品質によって変わります。裏写りのリスクを最小限に抑えるなら、できるだけ紙は厚めで高品質なものを選ぶのがおすすめです。近年では企業内で再生紙を使うことがデフォルトとなっていることはあるものの、契約書の作成においては高品質のものを選びたいものです。

高品質な紙を使うと、契約書を長期保管したときの変色が起こりづらいとか、印刷する際に色がきれいにしっかりプリントできるといったメリットもあります。

紙の色は企業内で統一する

一般的には、契約書に使われる紙の色は白色です。しかし、白でなければ契約書として成立しないわけでもなければ、相手に対して失礼にあたるというわけでもありません。企業の中には、契約書の種類によって紙の色を白以外の別の色に統一している所もあります。

基本的には、紙の色は何色でもOKです。しかし、文字の読みやすさなどを総合的に考えて、できるだけ薄い色を選択するのが良いでしょう。紙の色が濃いと、契約書に記入した文字が読みづらくなってしまうリスクも懸念されます。

公文書の規格はA判

普段の印刷で使用する紙のサイズには、A4サイズやB5サイズなど、A判とB判とがあります。社内文書ではどちらのサイズを使っても全く問題ありませんが、契約書として使用するなら、公文書の規格に準拠したA判を利用するのが賢明です。

海外には、レターサイズと呼ばれる紙のサイズがあります。これは、日本のA4サイズと比較すると、若干縦が短めです。日本国内でラインナップされている紙のサイズの中では、A4判が最も国際規格に近いサイズなのです。そのため、公文書もすべてA判で作成されていますし、企業の契約書においても公文書にならってA4サイズが一般的となっています。

もしも契約書に図面や地図など、A4サイズには収まりきらない印刷がある場合には、A判サイズの中でA4の次に大きなA3サイズを使い、袋とじのように折りたたむという方法がおすすめです。同じA判なら、製本の際にも手間がかからず、見た目にもスッキリした契約書に仕上がります。

契約書の形態は両面印刷からデジタル化へ向かっている

契約書を片面印刷から両面印刷にするだけでも、使用する紙の量を減らすことができ、地球資源の使用量削減に貢献することが可能です。しかし近年では、そもそも紙面の契約書ではなくすべてデジタルで完結できる電子契約書を導入している企業が増えています。

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今後の契約書作成においては、デジタル化も視野に入れながら、契約書の印刷方法や作成方法を決めていくのが良いでしょう。デジタル化すれば、紙面による保管スペースは必要ありませんし、PDFファイルとしてデータ保存する際にもスキャンをする作業の時間が不要となります。

電子契約書も法的には有効です。そう考えると、今後の契約書作成においては多くの企業がデジタル化を導入すると予想されています。

もちろん、契約書を交わす取引先の希望もありますから、相談した上で適切な形態を選択することをおすすめします。

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この記事を書いた人

GMOサインが運営する公式ブログ「GMOサインブログ」の編集部です。
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