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売買契約書の保存期間はどれくらい?改正電子帳簿保存法との関係は?

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オフィスで紙文書が増えて困っていませんか。
営業活動に伴う紙文書は増えがちですので、収納スペースも必要になります。
文書は法令で保存期間が定められているものもあり、取り扱いに気を使うこともあるでしょう。
そこで今回は、売買契約書の保存期間と改正電子帳簿保存法との関係を解説します。
おすすめの電子契約サービスも紹介しますので、最後までお読みください。

目次

売買契約書の保存期間は?

売買契約書の保存期間は、それぞれ所管する法律で定められています。
まずは、どの業種にも共通する代表的な会社法と法人税法の取り扱いを見ていきましょう。

会社法での保存期間

会社法では、経理に関する書類の保管期間は10年です。
代表的な書類には、以下のようなものが挙げられます。

  • 契約期間の終わった契約書
  • 帳簿(仕訳帳、総勘定元帳など)
  • 計算書類及び附属明細書(損益計算書、貸借対照表など)

2020年4月に改正された民法では、債権の消滅時効期間は債権者が権利を行使できることを知った時から5年間、権利を行使できる時から10年間に変更されています(民法第166条)。
そのため契約書など債権に関する書類を10年保管すれば、契約上のトラブルが発生しても対応できるでしょう。

法人税法での保存期間

法人税法では、書類の保管期間は最低7年です。
代表的な書類には、以下のようなものが挙げられます。

  • 契約期間の終わった契約書
  • 帳簿(仕訳帳、総勘定元帳など)
  • 計算書類及び附属明細書(損益計算書、貸借対照表など)

ただし、青色申告を選択している法人は10年(平成30年4月以前に事業開始した場合は9年)保管が必要です。
なぜなら、青色申告のメリットである欠損金の繰越控除が10年間認められているからです。
なお、欠損金の繰越控除とは、ある事業年度で発生した赤字を翌事業年以降の黒字と相殺できる制度を指します。

不動産売買契約書は永久保存しておいた方が良い?

土地や家屋の不動産売買契約書は、会社法や法人税法に定める書類とは異なり永久保存した方が良いでしょう。
土地や家屋は所有される期間が長く、特に土地に関しては50年を超える契約も珍しくありません。
定期借地権には契約期間を50年以上とするものがあることに加え、普通借地権は特段の理由がない限り更新が可能であるため長期の契約になります。

定期借地権の種類と契約期間は以下のとおりです。

種類契約期間説明
一般定期借地権非課税50年以上
事業用借地権10~20年専ら事業用に使う借地で、居住用には使えない
建物譲渡特約付借地権30年以上期間終了後に、地主による建物の買い取りが必要

また、買主や売主からのクレーム対応や、居住用財産の買い換えの特例などさまざまな税制上の優遇措置を受けるために、土地や家屋の不動産売買契約書は長期保存が必要です。
【参考】No.3355 特定のマイホームを買い換えたときの特例|国税庁

特に不動産業者であれば、通常の会計書類のほかに不動産売買契約書の保管には注意が必要でしょう。

主な契約書の保管期間一覧

主な契約書の保管期間を確認しましょう。
5年から7年(場合により10年)保管する代表的な書類は以下のとおりです。

保管期間種類根拠法令備考
5年産業廃棄物処理委託契約書廃棄物の処理及び清掃に関する法律・産業廃棄物の処理を他人に委託する
・契約附属書類やマニフェストも同様
7年
(青色申告は10年)
取引に関する契約書・書類法人税法・総勘定元帳や仕訳帳・現金出納帳・固定資産台帳などの帳簿書類
・見積書や請求書・領収書など取引の記録書類

契約書の保管期間は原則として契約終了後から起算され、長期にわたってしっかり保管しておく必要があります。

売買契約書の保存期間の起算日は?

売買契約書の保存期間を確認する上で大切なのは起算日です。
法律上いつから保管が必要なのかによって、保管すべき書類の量が変わります。
そのため起算日を確認して、スペースを浪費せずに適切に保管しましょう。

契約書の保管は、契約期間内だけでなく、契約終了後も必要です。
契約終了後に起算すべき年月日は法令で定められているので、規定を確認して保存期間に誤りがないように気をつけましょう。
主な書類の起算日は以下のとおりです。

種類起算日
産業廃棄物処理委託契約書契約の終了した日
取引に関する契約書・書類事業年度にかかる申告書提出期限の翌日

売買契約書の主な保存方法

売買契約書は法令により保存期間が決められているため、確実な保管が必要です。
また、契約中の期間は保存期間に含まれない点にも注意しましょう。
保管すべき文書の量により、対応した保管スペースの確保が必要です。
そこで、売買契約書の主な保存方法を3つ解説します。

紙で保存する

契約書を紙で保存する方法が、もっとも一般的です。
ただし、保管スペースやコストが発生します。
メリットとデメリットは以下のとおりです。

メリット・特別なシステムが不要
・書類が少なければ、簡単に保存可能
デメリット・書類が多いと、保管スペースの確保が必要
・経年劣化や紛失のリスクがある
・目録や検索方法を工夫しないと探すのが困難

電子データで保存する

電子データで保存する場合には、電子契約サービス等を利用して改ざんを防止したり、検索機能を使えるようにしたりするのが一般的です。
以下のようなメリット・デメリットがあります。

メリット・保管場所のコストが不要
・電子契約サービスなど検索しやすいシステムが導入可能
デメリット・システム導入のコストがかかる
・セキュリティ対策が必要
・電子契約サービスは取引先の対応が必要

マイクロフィルムで保存する

マイクロフィルム保存とは、契約書を縮小してフィルムに記録する方法です。
長期間保存可能であり、確認しやすい特徴があります。
メリット・デメリットは以下のとおりです。

メリット・長期保存が可能
・契約書を確認しやすい
・保管スペースが少ない
デメリット・目視のため検索に時間がかかる
・大量になると保管スペースが必要
・保存や閲覧には専用機器が必要

改正電子帳簿保存法の注意点

売買契約書を保存する場合には、電子データで保存するのがおすすめです。
土地家屋など不動産の売買契約書などは、保管が長期にわたるのでスペースを消費しないデータ保存が適しています。
ただし、電子保存するには電子帳簿保存法に定める要件をクリアしなければなりません。
この章では、2022年1月に改正された電子帳簿保存法の内容に基づき解説します。

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認められている3種類の保存

電子帳簿保存法で保存が認められているものは、以下の3種類です。

  1. 電子帳簿保存(任意)
  2. スキャナ保存(任意)
  3. 電子取引データ保存(義務)

1.電子帳簿保存

電子帳簿保存とは、会計ソフトや表計算ソフトなどで作成した帳簿などを電子データで保存することです。

2.スキャナ保存

スキャナ保存とは、請求書や領収書などの紙文書をスキャンして画像データで保存することです。

3.電子取引データ保存

ECサイトなど電子的にやりとりされた取引において、送られてきた請求書や領収書などをそのままデータで保存することです。
2022年から義務化されましたが、対応が難しい中小企業のために2024年まで猶予期間が設けられています。

求められる4つの要件

電子保存に際し、法律で求められる具体的な要件は以下のとおりです。

  1. システム概要に関する書類の備え付け
  2. 見読可能装置の備え付け
  3. 検索機能の確保
  4. データの真実性を担保する措置

1.システム概要に関する書類の備え付け

システム概要に関する書類の備え付けとは、データ作成や閲覧のための説明書を常備することです。
税務調査において、使用方法を把握するために求められています。

2.見読可能装置の備え付け

見読可能装置の備え付けとは、電子保存されたデータをパソコンのディスプレイで確認したり、必要に応じてプリンターに出力して紙で読めるようにしたりするものです。

3.検索機能の確保

検索機能の確保は、保存されたデータの検索ができるようにするものです。
検索に必要な条件は以下の3つです。

  • 取引年月日
  • 取引先
  • 取引金額

検索するために必要な措置には、以下の方法が挙げられます。

  1. 専用システムで検索できるようにする
  2. 保存するファイル名を「20240110_(株)国税会社_5500」のように命名し、Excel等で索引簿を作成してファイルと紐付け検索する

4.データの真実性を担保する措置

データの真実性を担保する措置とは、データが改ざんされた場合にはその事実が把握できるように備えておくことです。
具体的には以下の方法があります。

  1. タイムスタンプが押されたデータを受け取る
  2. データを受領したらすぐにタイムスタンプを押す
  3. データの訂正や削除されるシステムを導入する
  4. データの改ざんを防止するための事務処理規程を整備・運用する

電子保存をする場合には、これらの要件を満たす必要があります。

電子帳簿保存法に対応するシステムに求められている要件は厳しく、タイムスタンプの付与やスキャナの解像度など中小企業にはハードルが高いといえるでしょう。
現在、要件に対応とされているシステムには、単にPDFで保存するだけで検索機能がなく別途システムが必要なものなどさまざまな製品があります。
せっかく電子保存しても要件を満たしていないと、あらためて紙で出力したり、ほかのシステムを導入したりする手間やコストがかかってしまいますので気をつけましょう。

【参考】どうすればいいの?「電子帳簿保存法」 | 経済産業省 中小企業庁

電子契約の法的要件について詳しく知りたい場合は、以下の記事もお読みください。

電子契約の要件|電子帳簿保存法、電子署名法、e-文書法での定めは?

令和5年度税制改正

なお、令和5年度税制改正では、電子帳簿保存法の要件が緩和されています。
今後具体的な法改正が行われることが予想されますが、主な改正点は以下のとおりです。

  1. 売上高5,000万円以下の事業者の場合、電子取引データ保存における検索要件が不要になる(これまでは売上高1,000万円以下の事業者が対象でした)
  2. 令和6年1月1日以降も一定の理由がある場合は、電子取引の電子保存義務が猶予される
  3. スキャナ保存の要件が緩和される(例えば、解像度などの数値情報の保存が不要になるなど)

今後も、これらの改正動向を注視していく必要があります。

売買契約書の保存は電子契約がおすすめ

今回は、売買契約書の保存期間と電子帳簿保存法の関係について解説しました。
法令で定められている保存期間は以下のとおりです。

  • 会社法 :10年
  • 法人税法:7年(10年)

土地や家屋の売買契約書の保管期間は法令に定めがありませんが、契約期間の長さや契約者間のトラブル回避の観点から永久保存するのがおすすめです。

売買契約書をはじめとする契約書の保存は、電子契約サービスなどを利用して保存するのが良いでしょう。
電子データ保存のメリットは以下のとおりです。

  • 保管場所のコストが不要になる
  • 電子契約サービスなど導入すれば、改ざん防止機能や検索機能が利用できる

電子データ保存を行うサービスを導入する際には、改正電子帳簿保存法の厳格な要件を満たすかどうか注意が必要です。

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この記事を書いた人

GMOサインが運営する公式ブログ「GMOサインブログ」の編集部です。
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