Excel(エクセル)での電子署名のやり方を図解で解説!準備するものや注意点も紹介します


Excelで作成した書類に電子署名を追加する具体的な手順がわからない…。
Excelで電子署名を行う際のデジタルIDはどうやって取得するの?
電子署名の法的効力や信頼性について不安…。
Excelでの電子署名には、デジタルIDの取得や適切な設定が必要であり、手順を誤ると法的効力が認められないリスクや、署名の改ざんを防げない可能性があるため、注意が必要です。この記事では、Excelで電子署名を行う方法を、準備段階から実際の署名追加まで図解付きで分かりやすく解説しています。
- Excelで電子署名を行う前に必要な準備
- 署名欄の作成方法と署名方法の種類
- 電子署名の追加・削除手順と複数人での署名方法
- 電子署名の法的効力とExcel使用時の注意点
- かんたんで安全な電子契約サービスの活用方法
安心して契約を結ぶためには、電子契約サービスの利用がおすすめです。電子契約サービスでは、デジタルIDの取得や複雑な設定が不要で、ブラウザ上で直感的に操作できます。そのため、Excelでの電子署名と比較して格段にかんたんで確実です。
なかでも電子印鑑GMOサインは、電子署名法などの法的要件を満たした電子署名機能を備え、セキュリティ面でも安心して利用できるサービスとして多くの企業に選ばれています。
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- 高度なセキュリティ機能(改ざん防止、アクセス制限、監査ログ)
- Excelで作成した契約書もPDF化してかんたんにアップロード可能
- スマートフォンからでも署名・確認ができる利便性
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GMOサインなら、今すぐ無料で始められ、安全かつ効率的に電子契約を実現できます。ぜひこの機会に、GMOサインで電子契約の便利さを体験してみてください。
Excel(エクセル)で電子署名を行う前に準備すること
Excelで電子署名を行うには、あらかじめ準備しておくものがあります。必要なソフトやデジタルIDを事前にそろえておかないと、途中の手順でつまずいてしまうかもしれません。
設定や会社のルールについても確認が必要です。しっかりと準備をして、スムーズに電子署名を行いましょう。
Excelでの電子署名に必要なもの
Excelで電子署名を行うには、対応したソフトが必要です。Excel 2007以降には電子署名の機能は備わっていますが、セキュリティ更新などを考えると、Microsoft 365もしくはExcel 2019以降を使うことをおすすめします。
また、デジタルID(電子証明書)の取得も必要です。デジタルIDとは印鑑証明の電子版のようなもので、電子署名をした人が本人であることを証明し、文書が改ざんされていないことを保証する役割を持ちます。公式な契約や外部とのやりとりには、必ず認証局発行のデジタルIDを使いましょう。
デジタルIDには「公開鍵」と「秘密鍵」という2つの鍵が含まれており、これを使って電子署名や暗号化が行われます。無料で作れるものもありますが、会社同士の契約では信頼できる機関が発行する有料のものがおすすめです。
事前に確認したいポイント
電子署名を始める前に、いくつかチェックしておきたいことがあります。
まず、Excelのセキュリティ設定を確認しましょう。設定が厳しすぎると電子署名の機能が使えないため、電子署名の設定を適切なレベルに調整しておく必要があります。
また、会社で電子署名を使う場合は、社内ルールの確認も欠かせません。誰が使ってよいのか、どんな書類に使えるのか、保存期間はどのくらいかなど、事前に整理しておくと安心です。準備を整えてから始めることで、トラブルを防ぎ、業務の効率化にもつながります。
Excel for Microsoft 365で電子署名欄を作る方法
ここからは、実際にExcelで電子署名欄を作る手順を説明します。Microsoft 365のExcelでは、かんたんな操作で署名欄を挿入できます。署名の方法もいくつか選べるので、用途にあわせて使い分けることが大切です。
署名欄の作り方(画像付きで解説)
Excelで署名欄を作る手順を画像付きで解説します。
セルの指定
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署名欄を入れたい場所のセルをクリックして選択します。
挿入タブの操作をする

次に、画面上部の「挿入」タブをクリックしてください。「挿入」タブを開いたら、「テキスト」グループの中にある「署名欄」をクリックします。「署名の設定」というダイアログボックスが表示されます。
署名者の情報を入力する

このダイアログボックスでは、署名者の情報を入力できます。「署名候補者」には署名する人の名前を、「署名候補者の役職」には役職や部署名を入力しましょう。メールアドレスの入力欄もあるので、必要に応じて入力してください。
入力が終わったら「OK」ボタンを押します。
署名欄が自動で挿入される

選択したセルに署名欄が自動で挿入されます。署名欄には、入力した名前や役職が表示され、「X」マークが署名する場所として表示されます。
サイズや位置を調整する

署名欄のサイズや位置は、あとから調整できます。署名欄をクリックして選択すると、「○」(ハンドル)が表示されるので、ドラッグして大きさを変更できます。
上記の手順で、署名欄を作ってみてください。
Excelで可能な署名方法の違い(手書き・画像・テキストなど)
Excelでは、3つの署名方法から選べます。それぞれの特徴を解説します。
ここで紹介する「手書き・画像・テキスト」は署名の“見た目”の違いです。[署名]ボタンを押して証明書デジタル署名を付与した時点ではじめて、改ざん検知や署名者の同定が効く電子署名になります。
※画像を貼る/テキストを入力するだけでは電子署名ではありません。
手書き署名
手書き署名は、マウスやタッチパッドを使って直接画面に書く方法です。タブレットやタッチ対応パソコンなら、ペンで自然に書けます。書面に近い書類や契約書を作りたい場合におすすめです。
画像署名
画像署名は、あらかじめ用意した署名や印鑑の画像を挿入する方法です。紙に書いた署名をスキャンしたり、印鑑を撮影したりして画像ファイルにしておきます。いつも同じ見た目の署名ができるため、統一感のある書類を作りたい場合に便利です。
テキスト署名
テキスト署名は、先ほど紹介したキーボードで名前を入力する方法です。最もかんたんで手間がかからないため、社内の確認書類やかんたんな申請書に向いています。
Excelに電子署名を追加する手順
署名欄を作ったら、次は実際に電子署名を追加する作業に入ります。電子署名を正しく機能させるには、デジタルIDの取得・登録から署名の入力まで、正確な手順で進めることが大切です。
複数人で署名する場合の方法も含めて、一つずつ確実に行っていきましょう。
① デジタルIDの取得と登録方法
Excelで電子署名を行うには、まず「デジタルID(電子証明書)」を用意する必要があります。これは、署名した人が誰なのかを証明するための電子的な身分証のようなものです。ここでは、かんたんに作れる自己証明書の作成方法を説明します。

パソコンの以下のフォルダに移動してください。
- 64ビット版Officeの場合:C:\Program Files\Microsoft Office\root\Office16
- 32ビット版Officeの場合:C:\Program Files (x86)\Microsoft Office\root\Office16
「SelfCert.exe」でエクスプローラー内を検索すると見つけやすいです。
※補足 Officeのバージョンやインストール形式によっては、SelfCert.exe
が見つからない場合があります。その場合は、社内のIT部門に確認するか、認証局が発行するデジタルIDの取得をご検討ください。

SelfCert.exeファイルをクリックします。「デジタル証明書の作成」というボックスが表示されます。

「証明書の名前」ボックスに、わかりやすい名前を入力してください。自分の名前や会社名などがおすすめです。

「OK」をクリックすると、「SelfCert成功」というメッセージが表示されます。再度「OK」をクリックして完了です。
なお、ここで紹介した自己証明書は、第三者による身元の保証がないため、社内での確認など限定的な利用にとどめてください。外部の会社とやり取りする正式な契約書に使用した場合、「信頼されていない署名」と表示されるだけでなく、法的な有効性が認められない大きなリスクがあります。
安全な取引のためには、信頼できる認証機関が発行したデジタルIDを使用するか、後述する電子契約サービスの利用を強くおすすめします。
② 実際に署名を入力・設定する方法
デジタルIDの準備ができたら、実際に署名を入力してみましょう。

作成した署名欄をダブルクリックします。「署名」ダイアログボックスが開きます。

ダイアログボックスで署名方法を選びます。手書きの場合は署名欄に直接書き込み、画像の場合は「画像の選択」をクリックして保存した署名画像を選択してください。ここでは最もかんたんなテキスト入力で行います。

署名を入力したら「署名」ボタンをクリックします。パスワードを設定した場合は、デジタルID作成時に設定したパスワードを入力してください。

署名が完了すると、署名欄に入力した署名が表示されます。ファイルを保存すると、電子署名付きのExcelファイルとして保存されます。
上記の手順で、署名欄に入力ができます。
複数人で署名したい場合のやり方
複数人で1つのExcelファイルに電子署名を入れる場合は、署名の順番と方法に注意が必要です。
あらかじめ署名する順番を決め、必要な数の署名欄(署名ライン)をシートに配置しておきましょう。一般的には、作成者が最初に署名し、承認者や決裁者が順に署名していきます。
一人目が署名を終えたら、ファイルを次の人に送信します。電子署名が有効であるためには、セル内の数値やテキストの変更はもちろん、コメントの追加や書式の変更など、いかなる編集も行わないことが重要です。内容を一切変更せずに、次の署名者が自身の署名欄に署名を追加するようにしてください。 メールやクラウドでやり取りする場合も、意図しない上書きや自動保存に注意しましょう。
Excelでは、署名を1つでも削除するとほかの署名も無効になります。各自が署名する際は、既存の署名をそのままにして、新たな署名欄を使って署名をしてください。
すべての署名が完了したら、最終版として保存します。
Excelから電子署名を消す方法
電子署名を追加したあとで、内容を修正したい場合や署名を取り消したい場合があります。Excelではかんたんな操作で電子署名を削除できますが、削除すると再度編集が可能になる反面、署名の効力もなくなってしまいます。
正しい手順で安全に削除する方法を解説しますので、こちらも覚えておきましょう。

削除したい電子署名の署名欄をクリックして選択します。署名済みの署名欄は、通常のセルとは違った見た目になっているのでわかりやすいでしょう。

選択した署名欄のうえで右クリックします。コンテキストメニューが表示されるので、「署名の削除」を選択してください。

「この署名を削除しますか?」という確認メッセージが表示されます。削除してよい場合は「はい」をクリックしてください。この操作は取り消しできないので、慎重に判断しましょう。

署名が削除されると、署名欄も一緒に消えて通常のセルに戻ります。また、ファイル全体の編集制限も解除され、再度内容を変更できるようになります。
電子署名の法律上の効力とExcel署名の注意点
電子署名は法律でも認められた正式な署名方法ですが、Excelで使う場合にはいくつか気をつけたいポイントがあります。法的な効力がどこまであるのか、また実際に使う際のリスクや制約について理解しておくことが大切です。
正しく使えば便利な機能ですが、限界があることも知っておきましょう。
電子署名の法的効力
電子署名は、電子署名法という法律によって紙の署名や印鑑と同じ法律上の力が認められています。
第三条 電磁的記録であって情報を表すために作成されたもの(公務員が職務上作成したものを除く。)は、当該電磁的記録に記録された情報について本人による電子署名(これを行うために必要な符号及び物件を適正に管理することにより、本人だけが行うことができることとなるものに限る。)が行われているときは、真正に成立したものと推定する。
引用:e-GOV法令検索
電子署名法第3条では、本人が電子署名をした電子文書は「真正に成立したもの」として推定されると定められています。これは、裁判などで証拠として使える力があることを意味します。
ただし、法的効力を持たせるためには、いくつかの条件を満たす必要がある点に注意しましょう。
正しく作成された電子署名であれば、裁判の際に証拠力を持つ文書として認められます。
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Excelで電子署名を行う際の注意点やリスク
Excelで電子署名を使う場合、知っておくべき注意点がいくつかあります。
まず、ファイルの形式に制限があります。Excelファイルのまま署名すると、受け取る相手もExcelを持っている必要があり、古いバージョンだと署名がうまく表示されないことがあります。
また、セキュリティの面でも気をつけることがあります。署名したあとでファイルの中身を変更すると署名が無効になってしまうため、署名前に内容をしっかり確認することが大切です。
Excelよりも安心でかんたんに電子署名を行うには、電子契約がおすすめ
Excelでの電子署名は可能ですが、準備や設定に手間がかかり、安全性にも不安があります。そこでおすすめなのが、電子契約サービスです。専門のサービスを使えば、面倒な設定なしで安全かつかんたんに電子署名ができ、Excelで作った契約書もそのまま使えます。
電子契約サービスがおすすめな理由
電子契約サービスには、Excelでの電子署名にはない多くのメリットがあります。以下の比較表で違いを確認してみましょう。
項目 | Excel電子署名 | 電子契約サービス |
---|---|---|
事前準備 | デジタルIDの取得・登録が必要 | アカウント作成だけですぐ利用可能 |
相手の環境 | Excelソフトが必要 | ブラウザがあれば誰でも署名可能 |
本人確認 | 自己証明書では信頼性が低い | 法律に基づいた確実な本人確認 |
改ざん防止 | 編集すると署名が無効になる | 改ざん防止機能が標準で装備 |
複数人署名 | 手動でファイルを順番に送る必要 | 自動で順番に回り進捗もわかる |
契約書管理 | 個別にファイル管理が必要 | 1カ所で安全に保管・管理 |
互換性 | バージョン違いで表示されない場合 | 互換性の問題なし |
トラブル対応 | 署名記録が不十分な場合がある | 署名記録がしっかり残る |
このように、電子契約サービスなら設定の手間もなく、安全性と効率性の両方を実現できます。
Excelで作成した契約書を電子契約サービスで使う方法
Excelで作った契約書も、電子契約サービスでかんたんに電子署名できます。手順は以下のとおりです。
まず、ExcelファイルをPDF形式で保存してください。「ファイル」→「エクスポート」→「PDF/XPSの作成」を選択すると、PDFファイルが作成されます。
電子契約サービスにログインし、「契約を締結」をクリックします。「ファイルを選択」ボタンから作成したPDFファイルをアップロードしてください。
アップロードが完了したら、「署名依頼情報の入力へ」をクリックし、署名者の情報を入力します。自分が署名する場合は、自分の情報を登録してください。
「署名位置の設定へ」をクリックし、署名してほしい場所に署名ボックス(ペンマーク)をドラッグ&ドロップして配置します。位置やサイズはあとから調整できます。
設定が完了したら「送信する」をクリックします。自分で署名する場合は「続けて自分で署名」を選択し、署名ボックスをクリックして署名方法を選択してください。
署名が完了したら、文書管理画面からダウンロードして署名済みのPDFファイルを取得できます。
このように、電子契約サービスを使えば、Excelで作った契約書もかんたんかつ安全に電子署名できます。画像を使ったより詳しい解説は以下の「GMOサインでのPDFへの電子署名のやり方」も参考にしてください。
GMOサインでのPDFへの電子署名のやり方(無料プランで可能)




この際に「所属/指名」で名前の選択ができない場合は、左側メニューの「ユーザー管理」から「詳細」→「編集」と進み、ロールを「管理者+署名者」に変更をしてください。





GMOサインでは、無料プランでも「テキストで作成」「画像で作成」「手書きでサイン」の3タイプに対応しています。ご自身のサインを画像でお持ちの方は、登録しておくことも可能です。



文書ダウンロードをクリックすると、電子署名されたPDFファイルがダウンロードされます。あとはそのファイルを先方にメールなどで送信すれば完了です。
Excelと電子契約サービスを使って業務を効率化しよう
Excelでも電子署名はできますが、デジタルIDの用意や設定に時間がかかります。また、相手も同じExcel形式を持っていないと使えませんし、バージョンが違うとうまく表示されないこともあります。大切な契約で使うには、不安な部分もあるでしょう。
画像入力も文字入力も選べるため、用途にあわせて使い分けられます。また、「当事者型」や「立会人型」など、契約形態に応じた署名方法も選択可能です。さらに、パソコンだけでなくスマホやタブレットからでも署名ができるので、場所を選ぶこともありません。
GMOサインではお試しフリープランで月に5件までの電子署名・送信が無料で行えます。まずは試しに登録して、Excelで作成したファイルをアップロードしてみてください。
電子署名やその後の契約にかかる時間を大幅に短縮できるでしょう。