プログラミングスクール選びは、将来のキャリアに大きく影響するため、慎重に進める必要があります。
無料だから、独学でマイペースに学べるからといって、就職に役立たなかったり、自分の目標達成に繋がらない場合は、意味がありません。
本記事では、IT業界でSES事業に所属した経験を持つ筆者が、プログラミングスクールはやめとけと言われる理由や、闇が深い側面、受講生の目線での現実的な部分と、優良プログラミングスクールの選び方について解説します。
目次
プログラミングスクールの現実と闇
プログラミングスクールは、ITスキルを身につけるための有効な手段として注目されていますが、一方で「闇が深い」「やめとけ」といった声も大変多いのです。
実際、プログラミングスクールには、光と闇の両面が存在します。
「プログラミング言語」を習得するにあたって、光とされている部分は以下の通りです。
- 言語によっては独学でもマイペースに学ぶことができる
- 学習を通して仲間を得られ、時代のニーズに対応できるスキルを身につけられる
- 言語を理解できると年収が大幅に上がる可能性がある
プログラミングは未経験者からでもスキルを習得し、キャリアアップを目指せる手段です。
実際に未経験から開発者への転職に成功した方も少なくありません。
そのため、プログラミングスクールを受講することを検討する方も多いのですが、スクールを受講するにあたって、現実的な問題となる部分は以下の通りです。
プログラミングスクールは高額な費用がかかり、数十万円から数百万円もの費用が必要です。
独学で学ぶことも言語によっては可能ですが、効率的とは言えないでしょう。
さらに、卒業しても就職が保証されず、特に未経験者はスキルや経験不足で求人や面接で落とされる可能性があります。
プログラミングスキルを身につけるには、並々ならぬ時間と努力が必要で、仕事やプライベートとのバランスを保つのが難しいことも少なくありません。
一部のプログラミングスクールでは、就職率や学習サポートについて、実際よりも良い印象を与える誇大広告が見られます。
また、就職サポートの質はスクールによって大きく異なり、求人情報の紹介にとどまり、転職活動に必要なノウハウを十分に提供できないスクールもあります。
講師の質やカリキュラムの内容はスクールによって大きく異なり、基礎的な知識しか学べない、実践的な経験を積む機会が少ないといったケースも大変多いのです。
こんなプログラミングスクールはやめとけ!?闇が深いスクールの理由3つ
プログラミングスクール選びは慎重に行う必要があります。
中には、安易に選んでしまうと危険な落とし穴にハマってしまうような、闇が深いスクールが存在するからです。
ここからは、そのような危険なプログラミングスクールの特徴について、詳しく解説します。
料金が無料!0円プログラミングスクールは本当に学べるとは限らない
「無料」や「費用が安い」といった言葉に惹かれて、安易にプログラミングスクールを選んではいけません。
一見お得に見えるスクールでも、実は入会金のみ無料だったり、一定期間後に高額な授業料が発生したり、解約時の違約金が非常に高額だったりなどの場合もあります。
無料や安価な理由をしっかりと見極めることが重要です。
特に違約金が高額なスクールは、受講生が途中でやめにくかったり、スクール側に有利な契約を結ぼうとしたりする傾向があります。
- 実際には入会金や一定期間のみ無料や格安なのに、広告などで無料や格安を強調している
- 細かい条件や例外が非常に多く、契約内容が複雑で、違約金に関する条項がわかりにくい
- 解約手続き自体に費用がかかったり、時間がかかる
なぜ無料なのか、なぜ他のスクールよりも費用が安いのか、細かい条件を確認することが必要です。
そして安易に無料や安価なスクールを選ばず、しっかりと情報収集を行い、自分に合ったスクールを選びましょう。
広告が目立ったり、運営元や実績が不明なプログラミングスクールは信頼性に欠ける
広告ばかり目立ち、運営元や実績が不明なプログラミングスクールも危険です。
広告で魅力的に見せられている内容が実際には質の低いものであったり、誇大広告によって実績が過度に強調されている可能性があります。さらに、運営元や実績が不明確な場合、信頼性に欠けるスクールである可能性も考えられるでしょう。
従って、スクール選びにおいては、これらの要素を注意深く調査し、信頼できるスクールを選択することが重要です。
中でも、「就職率 100%」と謳うプログラミングスクールの中には、実際には特定の条件やスキル、年齢層を満たした人しか就職できていない場合があります。
例えば、PHPやJavaなどのプログラミング言語を必要とする職種ではなく、PMOやIT事務といった、プログラミングスキルが必須ではない職種に就職できたと記載しているスクールも見られます。
確かにPMOやIT事務は、IT業界に関わる職種ではありますが、プログラミングスクールで学んだスキルを直接活かせる場面は限られています。
そのため、
と考えている人にとっては、このような就職実績はあまり参考になりません。
卒業生の就職状況や転職成功事例が公開されているかどうかも合わせて確認してみると良いでしょう。
講義や講師のレベルが低いプログラミングスクールはスキルが定着しないから
講義や講師のレベルが低いプログラミングスクールを選んでしまうと、せっかくプログラミングを学ぼうと意気込んでいても、満足のいく成果を得られない可能性があります。
せっかく時間とお金を費やしてプログラミングスクールに通っても、実践的なスキルが身につかなかったり、就職に繋がらなかったりすると、大きな損失になるのです。
プログラミングスクールを選ぶ際には、実践的なスキル習得を重視し、
- カリキュラム内容
- ポートフォリオ作成
- 開発プロジェクトの機会
- 教材の質
- 講師の経験と指導力
- 質問対応
- 学習サポート
- 就職活動サポート
- 求人情報の質
など、多角的な視点で評価することが重要です。
これらの要素が不足しているスクールでは、学習効果やキャリア形成に悪影響を及ぼす可能性があるため、注意しましょう。
プログラミングスクール選びに失敗してしまう原因
せっかく選んだスクールに後悔してしまうのには、いくつかの理由が考えられます。
ここからは、プログラミングスクール選びで失敗してしまう原因を紹介しましょう。
IT知識が少ない
プログラミングスクールに通う前に、最低限知っておくべきITに関する基礎知識はありますか?
プログラミングスクールでは、もちろんITに関する知識を学ぶことができますが、全くのゼロの状態から始めるのではなく、事前に基礎的な知識を身につけておくことで、よりスムーズに学習を進められます。
例えば、コンピュータの基本的な仕組みや、Webサイトの構成、プログラミング言語の種類など、漠然としたイメージでもいいので、IT業界について理解しておくことは重要です。
自分が学びたいプログラミング言語や、将来目指すキャリアについて、事前に情報を集めておくことで、自分に合ったスクールを見つけやすくなるのです。
今後の具体的な計画ができていない
プログラミングを学んで、どんなキャリアを築きたいのか、具体的な目標や計画はありますか?
漠然と「プログラミングを学びたい」ではなく、
など具体的な目標を持つことが大切です。
講義や講師のレベルが低いプログラミングスクールを選んでしまうと、せっかく立てた計画や漠然とした夢も叶わなくなる可能性があります。
例えば、Webエンジニアを目指しているのに、基礎的な知識しか学べないカリキュラムだったり、実践的な開発経験を積む機会がなかったりすると、目標達成は難しくなるでしょう。
将来のキャリアプランを明確にし、それに合った質の高いプログラミングスクールを選ぶことが、目標達成への近道なのです。
複数のプログラミングスクールと比較検討していない
複数のプログラミングスクールを比較検討せずに選んでしまうと、自分に合わないスクールに通い、費用対効果が低く、途中で挫折したり、後からより良いスクールを見つけて後悔したりする可能性があります。
プログラミングスクールは高額なことが多く、時間とお金を無駄にしてしまうことも少なくありません。
- なぜ高額になるのか
- なぜ同じ言語を学ぶのに、こちらのスクールは安いのか
など複数のスクールをピックアップして、
- カリキュラム内容
- 講師の質
- サポート体制
- 就職サポート
- 費用
- 口コミ
【要確認!】優良なプログラミングスクールを選ぶポイント3つ
プログラミングスクール選びで失敗しないために、闇が深いスクールを見抜くポイントと、優良なスクールを見つけるためのヒントを3つ紹介します。
これらのポイントは、スクール選びの際に非常に重要なので、当サイトをブックマークして、いつでも確認できるようにしておきましょう。
受講生に合わせたカリキュラムやサポートがあるか
受講生に合わせたカリキュラムだけでなく、適宜相談、サポートが受けられるスクールかどうかを確認してください。
- レベル別のカリキュラム
- 個別指導
- 学習進捗の確認
- 就職サポート
など、受講生のレベルや目標、学習スタイルに合わせた最適なカリキュラムとサポートを提供するスクールこそ、良いスクールと言えます。
例えば、未経験からエンジニアとして就職を目指す場合は、レベル別のカリキュラムで基礎を固め、個別指導でわからない部分を解消すれば、着実にスキルアップしていくことができます。さらに、就職サポートを利用して面接対策や履歴書作成の指導を受けることで、希望の企業に就職を果たせるのです。
このように、理想的なプログラミングスクールとは、単に知識を教えるだけでなく、受講生の成長をサポートし、夢の実現を後押ししてくれる存在なのです。
スクールコミュニティの有無
スクールコミュニティがあるプログラミングスクールは良いスクールだと言えます。ただし、コミュニティの質や活発さが学習効果やモチベーションに大きく影響するため、コミュニティの有無だけでなく、活動に注目しましょう。
活発な交流、質の高い情報共有、モチベーション維持、就職活動サポート、イベント開催などを通して、学習を促進する効果が期待できるのです。
しかし、スクールコミュニティが活発でない、または質の低い情報しか得られない場合は、学習効果が期待できません。
スクールコミュニティを確認する際は、以下の項目に着目してみると良いでしょう。
- コミュニティの活発さ
- 情報交換の質
- イベントの充実度
さらに、説明会や体験会に参加したり、ホームページやブログをチェックしたり、SNSで口コミや評判を調べたり、卒業生のインタビューを読んだりすることで、コミュニティの活発さや質を詳しく知ることができます。
スクール修了後の就職支援があるか
- 気になっているプログラミングスクールには、就職支援がありますか?
- または、修了後もサポートは充実していますか?
プログラミングスクールの就職支援は今後学習を深めていく中で、非常に心強いため細かく確認しておきましょう。
一般的に就職支援としてサポートされる内容は、充実したカリキュラムはもちろんのこと、細かい面接対策や履歴書の作成、ポートフォリオ作成などで、体系的に学ぶことができます。
他にも、個別指導で就職活動の進捗状況に合わせて丁寧にサポートしてくれる担当者がいたり、優良企業とのパイプで求人情報やインターンシップなどの機会を提供してくれたりなど、質の高い就職支援が受けられるスクールなら、就職の可能性がぐんと高まるのです。
実際に多くの受講生が就職に成功している実績があるスクールなら、安心感もひとしおです。
就職支援は、あなたの夢の実現をサポートしてくれる強力な味方と言えるでしょう。
まとめ:スクールは無料だからと安易に選ばず、よく確認しよう
プログラミングスクール選びでは、無料だからといって安易に飛びつくのではなく、しっかりと情報を確認することが重要です。
無料のプログラミングスクールの中には、無料体験や無料講座を提供しているものもありますが、無料だからといって必ずしも質が高いとは限りません。
言語を学び始めるきっかけとしては良いですが、就職や転職を目指す場合は、有料のスクールも検討することをおすすめします。