国民が安全で安心して生活する為には、決められたルールを守る必要があります。
法務省は安心して生活する為の基本的なルールを作っています。また、罪を犯した者を刑務所や少年院で矯正し、再び社会生活を送れるよう手助けを行うことも法務省の重要な仕事です。また、いじめなどの人権侵害に対する調査を行うだけでなく、入出国の審査なども行っています。
様々な仕事や役割を担っている法務省とは、どの様な組織で、どの様な仕事をしているのでしょうか。
目次
法務省の組織と各局部課
法務省は下図のような構成で組織されています。
引用元:法務省ってどんなところ?|きっずるーむ
各局部課によって、仕事内容が異なります。
内部局とはどのような部署なのか
組織図の中で、法務大臣や副大臣などの下に位置する訟務局や人権擁護局、保護局や矯正局、刑事局や民事局、司法法制部や大臣官房が、内部局にあたります。
訟務局
訟務局は国が関係する争いについて、弁護士として国の仕事が正しく行われていることを証明します。また、役所からの相談にも応じます。
人権擁護局
人権擁護局は、国民が幸せな生活送れるように、人権を守る活動を行っています。たとえば、いじめや家庭内暴力など、悩みや困りごとに対して相談に乗る活動をしています。
保護局
保護局では、犯罪や非行を行った者に対して、社会復帰の支援を行います。保護局では、民間のボランティアや保護司と連携をとりながら、保護観察や犯罪予防のための活動を行っています。
矯正局
矯正局は、刑務所や少年院などの矯正施設に対して、保安警備や健康管理、出所後の支援などに関する指導、監督を行うことが仕事です。
刑事局
刑事局は、刑事法制に関する企画立案を行います。また、犯罪の証拠を集めるために外国に協力を仰いだり、協力したりしています。また、警視庁の活動の手助けをしています。
民事局
民事局は、登記や遺言書保管などに関する事務を行っています。また、法務局や地方法務局の運営や管理などの事務、民事法制に関する事項などが仕事内容になります。
司法法制部
司法法制部では、司法制度に関係する法律の案の作成や、法律や判決などの資料も収集しています。また、法的トラブルを解決する為、情報収集が行える法テラスなどを設置する取り組みが行われています。
大臣官房
大臣官房は、法務行政を円滑に運営する為に、秘書課や人事課、会計課などから組織され、総合調整を行っています。
地方支分部局の仕事内容
組織図において内部局の下に置かれているのが、地方支分部局と特別機関です。地方支分部局には、保護観察所や地方更生保護委員会、矯正管区や地方法務局、法務局が存在します。
保護観察所
保護観察所には、保護観察官がおり、家庭裁判所で保護観察処分を受けた者の指導を行います。また、仮釈放後の受け入れを整え、就職先などを調整します。
地方更生保護委員会
地方更生保護委員会では、矯正施設での仮釈放、仮退院の許可や取り消し、それに必要な準備調査を行っています。
矯正管区
矯正管区は、少年院や刑務所、少年鑑別所などの運営管理を行っています。
法務局・地方法務局
法務局・地方法務局では、登記や民事行政事務、人権擁護事務や訟務事務などを行っています。
犯罪調査や、検察官の補佐を行う特別機関について
特別機関には、区検察庁や地方検察庁、高等検察庁や最高検察庁があります。
区検察庁
区検察庁には、検察官や検察事務次官がおり、検察官は犯罪捜査を行い、検察事務次官は検察官を補佐します。
地方検察庁
地方検察庁は、事件の捜査や裁判所への証拠提出を行います。地方裁判所や家庭裁判所に対応しており、全国に所在しています。刑事事件のほとんどは地方検察庁が扱っています。
高等検察庁
高等検察庁は、高等裁判所に対応し、札幌や仙台市、東京都や名古屋市に置かれています。また、大阪市や広島市、高松市や福岡市にも置かれています。
最高検察庁
最高検察庁は最高裁判所に対応し、東京都千代田区に置かれています。
施設等機関とはどんな場所なのか
施設等機関には、矯正研究所や法務総合研究所、婦人補導院や少年鑑別所があります。また、これらの他にも少年院や拘置所、少年刑務所や刑務所などが存在します。
矯正研究所
矯正研究所は、全国の刑務所や少年院などに勤務している矯正職員に対する研修や訓練を行います。
法務総合研究所
法務総合研究所では、犯罪についての様々なデータを研究し本にまとめ、法制度が十分ではない国の法制度構築の援助を行うなど、国際的な仕事もしています。また、法科大学院への支援や法務省職員の研修も行っています。
婦人補導院・少年鑑別所・少年院・拘置所・少年刑務所・刑務所
婦人補導院や少年鑑別所、少年院や拘置所、少年刑務所や刑務所では、再発防止教育や社会復帰支援などの実施状況について、指導・監督を行っています。
テロから国を守る外局とは
外局には、公安調査庁・公安審査委員会・出入国在留管理庁が存在します。
公安調査庁
公安調査庁では、テロ組織などから国を守る仕事を行っています。安全に関する情報を集め、分析を行うことも重要な仕事です。
公安審査委員会
公安審査委員会は、国民の安全を暴力などで脅かす団体に対し、公安調査庁長官から、団体への規制処分の請求がされた場合、審査や決定を行うことが仕事です。
出入国在留管理庁
出入国在留管理庁では、出入国をする日本人や外国人の審査や確認を行います。他にも日本での滞在手続きや、不法滞在の外国人を強制送還も行っています。また、日本に保護を求める外国人の難民認定手続きなども重要な仕事です。
まとめ
法務省は、各局部課の機関により構成されており、それぞれの各局部課がそれぞれの仕事を行っています。法務省は、国民が安心安全に暮らすために、重要な役割を担う省庁です。