電子商取引（EC）とは、インターネットなどの通信ネットワークを利用して、商品やサービスの売買を行う取引形態です。身近なところでは、Amazonなどのネットショッピングサイトが該当します。また最近では、サブスクリプションやシェアリングエコノミーといったEC市場における新たなビジネスモデルも登場しています。
本記事では、市場拡大が続くEC市場における取引の種類やメリットについてわかりやすく解説します。
電子商取引とは
電子商取引とは、インターネットなど通信ネットワークを利用して行われる取引を指します。たとえば、広く利用されているインターネットショッピングは電子商取引の一種です。また。企業間にプライベートなネットワーク回線を設置して行われる売買取引も電子商取引に該当します。
英語では、Electronic Commerceの略称である「EC」や、E-Commerceと表記されます。ECは、従来の対面販売や電話販売と異なり、時間や場所の制約を受けずに買い物ができる点が大きなメリットです。また、店舗運営にかかる費用が抑えられるため、消費者にとって価格が安い場合が多いのも特徴です。
電子商取引の種類について
電子商取引は、以下の3種類に分けられます。
| BtoB（Business to Business） | 企業間で商品やサービスを販売する形態 |
| BtoC（Business to Consumer） | 企業が消費者に対して商品やサービスを販売する形態 |
| CtoC（Consumer to Consumer） | 消費者間で商品やサービスを売買する形態 |
それぞれ詳しく解説します。
BtoB（Business to Business）
BtoBとはBusiness to Businessの略称であり、企業間同士で行う取引を意味します。商取引では企業が別の企業に対して商品を製造販売しているところもあり、また企業への販売を専門として商品やサービスを提供する企業も数多くあります。
BtoBは企業間の取引であるため、注文するロット数や取引金額が大きくなる特徴があります。そのため、厳格なセキュリティ対策が求められます。
BtoC（Business to Consumer）
BtoCとはBusiness to Consumerの略称であり、企業対個人の商取引を指します。一般的には販売する側が法人で、購入する側が一般の消費者となるケースが多いです。
BtoCでは、取引相手が不特定多数になる特徴があります。そのため食品や家電、生活用品など様々な商材が扱われており、一般消費者をターゲットにした商品がメインになっています。
CtoC（Consumer to Consumer）
CtoCとはConsumer to Consumer、つまり個人間の取引を意味します。たとえば、ネットオークションでは個人が出品したものを別の個人が購入する仕組みとなっており、このような取引がCtoCの電子商取引に該当します。
CtoCの特徴は、一般的に販売ロット数や取引金額はBtoBと比較すると少ない点です。また、ネットオークションなど外部のサービスを使って取引されるケースが多いです。
電子商取引における売り手側のメリット
電子商取引には、売り手や買い手に様々なメリットがあります。まずは売り手側のメリットについてご紹介します。
多くの利用者がターゲットになる
電子商取引では、インターネットに接続できる環境さえあれば、手軽に商品やサービスの取引ができます。店舗型の販売では消費者が限定されてしまいますが、インターネット上の取引ではあらゆる消費者がターゲットになります。とくに、一般消費者を対象としているBtoCやCtoCならば、大きなメリットになるでしょう。
グローバルな商取引ができる
インターネットを使えば、販売市場は日本国内だけでなく世界へと広がります。近年、多くのビジネスがグローバルに展開しており、BtoBの企業では取引の機会を増やして販路を広げられるでしょう。
実店舗が不要なので設備投資費がかからない
電子商取引では、実店舗がなくてもパソコンやインターネットがあれば販売活動ができます。また実店舗を保有する必要がないため、店舗の維持費をはじめとして光熱費やメンテナンス費用などランニングコストを大きく節約できるでしょう。なお、ECの場合でも、販売するネットショップやプラットフォームの構築には費用がかかり、マーケティングや市場調査などでもコストが必要になる点には留意しておきましょう。
電子商取引における買い手側のメリット
次に電子商取引における買い手側のメリットをご紹介します。
住所に関係なくショッピングができる
ネットショップやオークションを利用すれば、どこに住んでいても欲しい商品やサービスを手に入れられます。そのため、自宅の近くにお気に入りの商品がないケースや、使いたいサービスを提供しているお店がない方にとっては、電子商取引は非常に便利でしょう。
気に入ったものを見つけやすい
実店舗へのショッピングでは、足を運べる範囲内にあるお店で取り扱っている商品やサービスの中から買うものを選ばなければいけません。そのため、気に入ったものが見つからなくても妥協せざるを得ない場合もあるでしょう。しかし、オンラインショップなどの電子商取引では日本中から気に入った商品やサービスを探せるため、妥協せずに満足できるアイテムを見つけられます。
まとめ
EC市場は現在進行形で拡大しています。最近では、インターネットショップだけでなく、サブスクリプションサービスやオンデマンドサービス、シャアリングエコノミーといった新たなビジネスモデルも登場しています。
ECは、今後もますます成長していく市場であり、私たちの生活に大きな影響を与えていくことが予想されます。
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