SalesforceとHubSpotの違いを9項目で比較!機能や料金、CRMツールの選び方を解説


SalesforceとHubSpotのどちらが自社の業務に適しているかどう判断したらよい?
導入後のコストはどの程度異なる?
導入後に後悔しないためには何に気をつけるべき?
CRMツール選びを誤ると、導入コストが無駄になるだけでなく、業務効率の低下や従業員の混乱を招く可能性があります。この記事では、SalesforceとHubSpotの違いを9つの観点から詳しく比較し、自社に最適なCRM(顧客関係管理)ツールを選ぶための具体的な判断基準を解説します。
- SalesforceとHubSpotの基本機能
- 9つのポイントで比較する特徴の違い
- Salesforceが向いている企業とHubSpotが向いている企業
- CRMツールの導入を検討する際のポイント
SalesforceやHubSpotといったCRMツールには便利な連携機能が豊富に用意されています。
たとえばSalesforceでは、電子印鑑GMOサインとの連携によってSalesforce内で電子契約を進められる点が大きな魅力です。HubSpotは標準で連携可能なサービスの多くが「立会人型」である一方、SalesforceはGMOサインとの標準連携(※)により、より厳格な本人確認が可能な「当事者型」とスピーディな「立会人型」の両方の署名方式に標準で対応しています。

営業活動から契約締結までの一連の業務を一つのプラットフォームで行えるだけでなく、契約書情報をSalesforce上の顧客に紐づけて管理できるため、業務効率が格段に向上するでしょう。こうした連携面での使い勝手も導入時には確認しておくことをおすすめします。
※ GMOサインはSalesforce AppExchangeにて公式連携アプリを提供しており、導入から運用まで安心してご利用いただけます。

SalesforceとHubSpotの基本情報
SalesforceとHubSpotはどちらも高性能なCRMを提供しているため、選択肢として迷う方が多いサービスです。この章では、SalesforceとHubSpotの概要やおもな機能について解説します。
それぞれどのようなサービスなのか理解を深めていきましょう。
Salesforceの概要とおもな機能
Salesforceは、世界でも特に大きなシェアを誇るCRM(顧客関係管理)プラットフォームで、企業の顧客関係を包括的に管理・強化するクラウドベースのサービスです。Salesforceでは、おもに以下のようなサービスを提供しています。
サービス名 | 概要 | おもな 機能 |
---|---|---|
Sales Cloud | 営業活動を支援するSFA(営業支援システム)サービス | ・顧客情報管理 ・案件管理 ・見込み顧客管理 ・売上予測 ・レポートとダッシュボード ・モバイル対応 |
Service Cloud | カスタマーサービスを効率化するサービス | ・ケース管理 ・ナレッジ管理 ・オムニチャネル |
Marketing Cloud | マーケティング活動を自動化・最適化するサービス | ・メールマーケティング ・モバイルマーケティング ・広告管理や分析 ・One to Oneマーケティング ・カスタマージャーニー |
Commerce Cloud | Eコマースプラットフォームサービス | ・カタログ管理 ・商品管理 ・注文管理 ・決済処理 ・顧客体験最適化 ・SEO対策 ・ABテスト ・データ分析 |
Platform | カスタムアプリケーション開発基盤 | ・アプリケーション開発 ・ビジネスプロセスの自動化 ・AIサービス ・データ統合 ・モバイルサービス |
すべてのサービスが同一プラットフォーム上で連携しており、データの一元管理や部門間の情報共有を効率化できることが魅力です。また、クラウドベースなのでインターネットがあればどこからでもアクセスできます。
HubSpotの概要とおもな機能
HubSpotは、マーケティングや営業、カスタマーサービスを統合したAI搭載のカスタマープラットフォームです。2006年にボストンで創業され、インバウンドマーケティングという概念を提唱したことでも知られています。HubSpotが提供しているおもなサービスは以下のとおりです。
サービス名 | 概要 | おもな 機能 |
---|---|---|
Marketing Hub | リード創出とマーケティング自動化のためのAI搭載マーケティングソフトウェア | ・フォーム作成 ・SNSアカウント管理 ・メールマーケティング ・類似リスト ・マーケティング担当者向けAI ・アナリティクス ・ダッシュボードとレポート |
Sales Hub | AIを活用した営業支援ソフトウェア | ・営業活動とリードの管理 ・Eメールテンプレート ・セールスオートメーション ・コールのトラッキング ・Eメールトラッキング ・ミーティングの日程調整 ・ドキュメントのトラッキング ・見積書作成 ・セールスアナリティクスとレポート |
Service Hub | AI搭載カスタマーサービスソフトウェア | ・チケット管理 ・オムニチャネルカスタマーサービス ・ナレッジベース ・コールのトラッキング ・顧客フィードバック管理 ・カスタマーポータル ・カスタマーサービスアナリティクス |
Content Hub | AI搭載コンテンツマーケティングソフトウェア | ・コンテンツリミックス ・ブランドボイス ・導入事例生成ツール ・AI搭載のブログ生成機能 ・ポッドキャストツール ・SEOアドバイス ・A/Bテスト |
Operations Hub | データ統合とプロセス自動化のためのオペレーション支援ソフトウェア | ・データ同期 ・プログラマブルオートメーション ・データ品質管理 ・チーム管理とユーザー権限 ・ワークフローの拡張 |
Commerce Hub | コマース機能を提供するツール | ・請求書作成 ・決済リンク ・見積書作成 ・B2Bの決済処理 ・カスタム請求の自動処理 ・収益レポート |
HubSpotは、オールインワン統合プラットフォームで、全機能が単一のCRMデータベースに接続されています。部門間のデータ共有や顧客情報の一元管理で、業務を効率化できることが魅力です。また、基本的なCRM機能は無料で利用できるので、段階的に機能を拡張しながら導入を進められます。
SalesforceとHubSpotの違いを9項目で徹底比較
SalesforceとHubSpotの違いについて、以下の9項目をもとに解説していきます。どのような点で違いがあるのか、詳しく確認していきましょう。
CRM(顧客管理)機能
SalesforceとHubSpotのCRM(顧客管理)機能の特徴は以下のとおりです。
Salesforce | HubSpot | |
---|---|---|
CRM(顧客管理)機能の概要 | ・カスタマイズ性の高いプラットフォーム ・営業やマーケティング、カスタマーサービスなど複数の機能を統合 | ・インバウンドマーケティングに特化したCRM機能を提供 ・Marketing HubやSales Hub、Service Hubなど複数のHubを統合 |
Salesforceは、顧客情報の詳細な管理に加え、商談履歴や活動記録など、営業プロセス全体を網羅的に管理できる点が強みです。たとえば、営業担当者が顧客とどのようなやり取りをしてきたか、現在どのフェーズの商談が進んでいるかといった情報をリアルタイムで把握できます。そのため、営業の流れが複雑だったり、お客様ごとに細かく管理したい会社には、Salesforceが特に向いています。
一方、HubSpotのCRMは、直感的なUIと無料プランから利用できる手軽さが魅力です。リードの獲得から顧客育成、そして成約に至るまでの顧客ライフサイクル全体をシームレスに管理できます。中小企業やスタートアップ企業で、まずCRMの導入効果を実感したいという場合には、HubSpotの使いやすさが大きなメリットとなるでしょう。
MA(マーケティング自動化)機能
SalesforceとHubSpotは、それぞれ以下のようなMA(マーケティング自動化)機能を提供しています。
Salesforce | HubSpot | |
---|---|---|
MA(マーケティング自動化)機能の概要 | ・より広範な機能を持つマーケティングプラットフォームを提供 ・高度なリードスコアリングや複雑なキャンペーンの設定、マルチチャネルマーケティングが特徴 | ・おもにインバウンドマーケティングに強い ・リード獲得やナーチャリング、Eメールキャンペーンの自動化、ランディングページの作成、SEOツールなど、多くの機能を一元管理。 |
Salesforceは、大規模なリードナーチャリングやABM(アカウントベースドマーケティング)に強みを持ちます。複雑なシナリオ設定や、多岐にわたる顧客セグメンテーションに基づくメール配信、Webサイトの行動履歴に基づいたスコアリングなど、高度なマーケティング戦略を実行したい企業に適しています。
一方で、HubSpotのMA機能は、マーケティング、営業、カスタマーサービスの各部門が連携しやすいよう設計されていることが特徴です。ブログ作成やSNS投稿、ランディングページ作成といった機能も内包しており、コンテンツ作成からリード獲得、顧客育成までを一貫して行えます。マーケティング部門のリソースが限られている企業や、一元的にマーケティング活動を管理したい企業にとって、HubSpotは役立つでしょう。
SFA(営業支援)機能
SalesforceとHubSpotのSFA(営業支援)機能の特徴は以下のとおりです。
Salesforce | HubSpot | |
---|---|---|
SFA(営業支援)機能の概要 | ・予測分析や商談管理、リード管理、カスタマイズ可能なダッシュボードなど、さまざまな営業支援機能を提供 ・営業支援だけでなく、マーケティングやカスタマーサービスなど複数の機能を統合 ・Sales Cloudでは、リード管理や予測分析、複雑な営業プロセスの支援を強化可能 | ・リード管理や営業活動の自動化、Eメール追跡機能などを提供 ・営業機能だけでなく、マーケティングオートメーションの機能も充実 ・リード生成やナーチャリングに特化した機能を持つ ・特にインバウンドマーケティングを重視していることが特徴 |
SalesforceのSFA機能は、営業パイプラインの可視化や商談の進捗管理、営業担当者の活動記録など、非常に詳細な情報管理が可能です。個々の営業担当者が現在抱えている商談の数や金額、各商談の進捗状況をリアルタイムで把握できるため、マネージャーは的確な指示を出せるでしょう。
また、営業予測の精度向上や、売上目標達成に向けたボトルネックの特定にも役立ちます。複雑な製品構成や長期間にわたる商談が多い企業には、きめ細やかな管理が可能なSalesforceがおすすめです。
対照的に、HubSpotのSFA機能は、よりシンプルな操作性と直感的なデザインが特徴です。タスク管理やミーティングのスケジュール設定、メールの自動送信など、営業担当者の日常業務をサポートする機能が充実しています。
ルーティンワークの自動化を進め、営業活動に集中できる環境を整えたい中小企業やスタートアップ企業にとっては、HubSpotの手軽さが大きな魅力となるでしょう。
カスタマーサポート機能
顧客満足度を高める上で、迅速かつ的確なカスタマーサポートは不可欠です。SalesforceとHubSpotは、以下のようなカスタマーサポート機能を提供しています。
Salesforce | HubSpot | |
---|---|---|
カスタマーサポート機能の概要 | ・カスタマーサービスの管理に特化したService Cloudという製品を提供。 ・大規模なカスタマーサポートチームが効率的な顧客対応を行うために設計されていることが特徴。 | ・Service Hubを通じてカスタマーサポート機能を提供。 ・チケット管理やカスタマーフィードバック収集機能、ライブチャット、ナレッジベースの構築機能などが含まれ、顧客との関係構築を可能にする。 |
Salesforceは「Service Cloud」というカスタマーサポート専用の機能を提供しています。電話・メール・チャット・SNSなど、多様なチャネルからの問い合わせを一元管理し、顧客対応の履歴を詳細に記録することが可能です。
たとえば、過去にどのような問い合わせがあったか、どのような解決策が提供されたかを瞬時に確認できるため、担当者が変わっても質の高いサポートを継続できるでしょう。大規模なコンタクトセンターを運営している企業や、複雑な製品・サービスを扱う企業で、顧客対応の品質を均一化したい事業者に適しているサービスといえます。
HubSpotでも「Service Hub」といったAI搭載のカスタマーサービスソフトウェアが用意されてあり、こちらはカスタマーサポートとマーケティング活動の連携に重点を置いています。ナレッジベースの作成やチャットボットの導入、顧客フィードバックの収集など、顧客が自分で問題を解決できるようにするためのサポート機能がそろっていることが特徴です。
顧客との長期的な関係構築を重視し、サポートを通じて顧客ロイヤルティを高めたい企業にとって、HubSpotの統合的なアプローチは大きなメリットをもたらすでしょう。
価格・課金体系
SalesforceとHubSpotは、それぞれ異なる価格・課金体系を提供しています。予算にあわせてサービスを利用することが大切なので、それぞれのプランについても確認しておきましょう。
※2025年8月時点での情報です。最新の価格やプラン詳細は、必ず公式サイトでご確認ください。
Salesforceの料金プラン
Salesforceの公式サイトによると、主力製品である「Sales Cloud」や「Service Cloud」は以下の5種類のプランで提供されています。
プラン名 | 金額 |
---|---|
Starter Suite | 月額3,000円/ユーザー |
Pro Suite | 月額12,000円/ユーザー |
Enterprise | 月額19,800円/ユーザー |
Unlimited | 月額39,600円/ユーザー |
Agentforce 1 Sales | 月額66,000円/ユーザー |
SalesforceのAgentforce 1 Salesを利用すると、AIを活用して営業業務を支援してくれます。Agentforceは自立型のAIエージェントで、リードの追跡や商談の進捗管理を24時間365日行なってくれることが魅力です。営業の生産性向上と業務効率化を実現できるので、必要に応じてプランを変更しましょう。
また、「Marketing Cloud」については以下のプランが用意されています。
プラン名 | 金額 |
---|---|
Starter Suite | 月額3,000円/ユーザー |
Marketing Cloud Growth Edition | 月額180,000円/組織 |
Marketing Cloud Advanced Edition | 月額390,000円/組織 |
HubSpotの料金プラン
HubSpotの5つのサービスでは、無料プランを含む4つのプランで提供されています。
サービス名 | Freeツール | Starter Customer Platform | Professional | Enterprise |
---|---|---|---|---|
Marketing Hub | 無料 | 月額1,080円〜 | 月額96,000円〜 | 月額432,000円〜 |
Sales Hub | 無料 | 月額1,080円〜 | 月額10,800円〜 | 月額18,000円〜 |
Service Hub | 無料 | 月額1,080円〜 | 月額10,800円〜 | 月額18,000円〜 |
Content Hub | 無料 | 月額1,080円〜 | 月額54,000円〜 | 月額180,000円〜 |
Operations Hub | 無料 | 月額1,080円〜 | 月額86,400円〜 | 月額240,000円〜 |
一部機能は制限されますが、5つのサービスを無料で始められることや月1,080円からと安価に課金できることが特徴です。Starter Customer Platformでも基礎的な機能がそろっているので、お試しでCRMを導入したい方に向いています。
導入企業の規模・業種
SalesforceやHubSpotを導入する際は、実際に利用している企業の規模や業種なども参考にすることがおすすめです。ここからは、それぞれのサービスを導入している企業の実例について紹介していきます。
Salesforceを導入している企業例
Salesforceを導入している企業として、以下のような例が挙げられます。
- 株式会社ニコンソリューションズ
- アイフル株式会社
- 株式会社ジェーシービー
- 東日本電信電話株式会社
- 日本生命保険相互会社
- 株式会社レゾナック
(引用:お客様事例|Salesforce)
Salesforceは中小企業にとどまらず、各国の大企業や名だたるブランドまで、さまざまな企業が導入していることが特徴です。社内のルールや管理が複雑な大規模な企業においては、Salesforceの柔軟なカスタマイズ機能が役立つでしょう。
HubSpotを導入している企業例
HubSpotを導入している企業例は以下のとおりです。
- 中央日本土地建物株式会社
- 株式会社NTTPCコミュニケーションズ
- ランスタッド株式会社
- アンカー・ジャパン株式会社
- デクセリアルズ株式会社
- レバレジーズ株式会社
(引用:導入事例|HubSpot)
HubSpotは無料プランが提供されており、企業の成長に応じて有料プランにアップグレードが可能です。低予算で利用を始めてから徐々に機能を拡充できるので、段階的にITツールの導入を考えている企業に適しています。
大手企業も導入していますが、Salesforceと比較するとスモールスタートしたいスタートアップや中小企業におすすめのサービスです。
拡張性・連携可能なツールの豊富さ
HubSpotはApp Marketplace上で1,700以上のサービスと連携が可能で、、さまざまなツールやシステムと統合できる点が大きな魅力です。たとえば会計ソフトやデータ分析ツール、メール配信サービスなどとかんたんに連携し、データ処理や運用の効率化が図れます。
一方Salesforceは、AppExchangeという独自のマーケットプレイスを通じて多数のサードパーティアプリケーションと統合できるため、業務の特性に合ったソリューションを柔軟に選択できます。AppExchangeには、顧客管理や営業支援、マーケティング自動化など、幅広い分野のアプリがそろっており、必要な機能をかんたんに追加できる点が大きな魅力です。
電子契約業務において、HubSpotは標準で連携可能なサービスの多くが「立会人型」である一方、SalesforceはGMOサインとの標準連携(※)により、より厳格な本人確認が可能な「当事者型」とスピーディな「立会人型」の両方の署名方式に標準で対応しています。
- Salesforce上で署名依頼
- 契約ステータスの確認も可能
- 契約書情報をSalesforce上の顧客に紐づけて管理できる
契約業務が多い企業は、GMOサインとSalesforceを連携させることで業務効率が格段にアップするでしょう。自社のメイン業務や利用しているツールとの連携可否も考えて、CRMツールを選定することをおすすめします。

※GMOサインはSalesforce AppExchangeにて公式連携アプリを提供しています。
操作性・UI/UX
Salesforceでは、ユーザーがインターフェースを大幅にカスタマイズできます。特定の業務プロセスに適した操作環境を使えることがメリットですが、使い慣れないユーザーにとっては操作が難しいこともあるので注意が必要です。
さまざまな機能が統合されているため、ダッシュボードも比較的複雑な仕様になっています。情報が多すぎて把握しづらいと感じるユーザーもいるため、はじめて利用する場合はすべての機能を使いこなすまでに時間がかかってしまうこともあるでしょう。
HubSpotは製品間で統一されたユーザーインターフェースを提供しており、直感的な操作をしやすいことが特徴です。はじめてCRMを使用するユーザーでもかんたんに利用開始できます。
他部署との連携のしやすさ
Salesforceは、営業やマーケティング、カスタマーサービスなど、各部門に特化したクラウドサービスを提供していますが、これらは連携できます。
たとえば、営業部門が獲得したリード情報をマーケティング部門が活用してナーチャリングしたり、カスタマーサポート部門が受けた問い合わせ内容を営業部門が参照して次回の提案に活かしたりすることが可能なのです。
複雑な組織体制を持つ大企業において、部門間の連携を強化して戦略を推進したい場合には、Salesforceの統合的なプラットフォームが非常に役立つでしょう。
一方でHubSpotは、マーケティング・営業・カスタマーサポートの各ハブが最初から密接に連携するように設計されています。そのため、特に中小企業において、部門間の情報共有や連携がスムーズに行える点が強みです。
Salesforce・HubSpotの導入が向いている企業の特徴
SalesforceとHubSpotは、そのサービス内容から向いている企業の特徴が異なります。それぞれのサービスが向いている企業の特徴について解説するので、利用を検討している方はどちらに当てはまるのかチェックしてみてください。
Salesforceが向いている企業の特徴
Salesforceは、自分の会社や業界に合わせてシステムを細かくカスタマイズできるのが大きな強みです。たとえば、金融業界や自動車業界など、複雑な業務が必要な会社でも、それぞれのやり方にあわせて柔軟に設定できるので、独自の仕組みを作りたい企業に向いています。
また、Salesforceは設計上、複雑なカスタマイズや運用を必要とするため、専任の担当者を置ける企業であることも条件の一つとなります。システム設計やCRMに詳しい専任の担当者を用意できる企業であれば、Salesforceの豊富な機能を最大限に使いこなし、自社にあったシステムを作れるでしょう。
HubSpotが向いている企業の特徴
HubSpotは操作がとても簡単で、パソコンに詳しくない人でもすぐに使いこなせるのが魅力です。導入後もすぐに定着しやすいので、スピーディーに活用を始めたい企業におすすめです。
また、無料でサービスを利用できることから、はじめてCRMを導入する方にもおすすめです。組織の成長にあわせて機能を拡張できるので、スタートアップや中小企業にとってメリットが大きいといえます。
HubSpotはインバウンドマーケティングに特化していることも大きな特徴です。マーケティング活動を支援するための機能が充実しているため、インバウンドを強化したい方にも利用をおすすめします。
結論、規模や業種によって適切なサービスは異なる
SalesforceとHubSpotは、規模や業種によって向き・不向きが異なります。
大企業や複雑なカスタマイズが必要な業種の場合、Salesforceを利用することがおすすめです。これからCRMの導入を始める方やスタートアップ・中小企業に該当する場合は、HubSpotを選択してスモールスタートするとよいでしょう。無料プランも用意されているので、企業の成長にあわせて機能を拡張できます。
サービスを選択する際は、使用する目的や運用体制、予算など、さまざまな側面を考慮することが大切です。知名度や導入数だけで判断すると、必要な機能が足りなかったり浸透まで時間がかかってしまったりすることもあるので、慎重に選定を行なうことをおすすめします。
CRM(顧客関係管理)ツールを選ぶ際の3つのポイント
CRM(顧客関係管理)ツールを選ぶ際のポイントは以下の3つです。自社の目的にあったサービスを選ばないと、不要なコストを支払ってしまうリスクもあるので、ポイントを確認しておきましょう。
自社の規模・業種
CRM(顧客関係管理)ツールを選ぶ際には、自社の規模にあったツールを選ぶことが重要です。中小企業においては、コストを抑えつつ必要な機能を選べるシンプルなツールが適しています。一方で大企業では、複数の部門が連携できるようなより多機能かつ柔軟性の高いシステムが求められるでしょう。
また、業種の特性もCRM選定に重要な要素です。業種によって顧客の特性やニーズが異なるため、それにあった機能を持つCRMが必要です。たとえば、サービス業では顧客とのコミュニケーション頻度が高いため、問い合わせ管理やフィードバックの取り扱いが重要になります。一方、製造業では商談管理やプロジェクト管理の機能が不可欠です。
予算・コスト感
CRMのコストには、大きく分けて初期費用とランニングコストがあります。初期費用とは、ツールを導入する際にかかる費用で、システムの設定費用や導入支援の費用が含まれます。一方のランニングコストは、日常的に発生する運用費用で、月額料金やメンテナンス費、ユーザー追加に伴う費用などが該当します。
導入後も継続して費用が発生するため、将来的にどれくらいの予算を確保しておく必要があるのかを見極めなければなりません。特に、オプション機能やサポートを追加する場合、コストが上昇する可能性があります。
また、必要な機能が搭載されていないツールを選んでしまうと、後々の業務効率に影響を及ぼすことがあります。逆に、高機能なツールであっても、業務にあった機能がなければ無駄にコストをかけることになるので注意が必要です。
必要な機能・カスタマイズ性
CRMツールにはさまざまな機能が搭載されていますが、自社にとって何が必要かを明確にすることが大切です。必要な機能は業種や業務内容によっても異なりますが、基本的に以下のような機能は不可欠でしょう。
- 顧客情報管理機能
- 案件管理機能
- 自動化機能
- レポーティング機能
これらの基本機能に加えて、自社の業務プロセスに本当にフィットするかを深く検討しましょう。たとえば、「現在のExcel管理の項目をそのまま再現できるか」「独自の承認フローをシステム上で組めるか」といった、現場目線での確認が重要です。
また、カスタマイズ性の高さもCRMツールを選ぶ際の重要なポイントです。CRMツールは一律ではなく、企業によって異なる組織構造や営業スタイルにあわせて設定できることがポイントになります。
さらに、MA(マーケティングオートメーション)やSFA(営業支援システム)など、ほかの業務ツールと連携可能であることも大切です。会社の成長やチームの増加にあわせて機能を追加したり、複数の部署で一緒に使ったりできる柔軟さも求められます。
SalesforceとHubSpotの導入に関するよくある質問
SalesforceとHubSpotは併用できる?
SalesforceとHubSpotは併用することも可能です。営業やマーケティングのデータがシームレスに共有されるため、業務の効率化を目指せます。
HubSpotとSalesforceを連携させるメリットは?
HubSpotとSalesforceを連携させることで、両方の機能をフルに使いながら相乗効果を生み出せることがメリットです。
たとえば、HubSpotで収集したリードデータや顧客の行動情報をSalesforceに自動的に送信できます。同時に、SalesforceのデータもHubSpotに反映されるため、両システムの情報を常に最新の状態に保つことが可能です。
CRMツールは自社の業務にあわせて連携・カスタマイズしよう
CRMツールの中でも、SalesforceとHubSpotは多くの企業に導入されている代表的なサービスです。どちらのサービスを利用すべきかは、企業規模や目的、予算によって異なります。
適切なCRMツールを選択できれば、業務効率化を実現しやすくなります。しかし、誤ったサービスを選択してしまうと、余計なコストが発生してしまったり、社内での浸透に時間がかかってしまったりすることもあるので注意が必要です。
CRMツールの導入を検討している方は、HubSpotの無料プランやSalesforceの無料トライアルから試してみることをおすすめします。
さらに本格的なカスタマイズや拡張性を求める方は、Salesforceの導入支援サービスの利用を検討してみてください。Salesforceでは、AppExchangeという独自のマーケットプレイスで、さまざまなサードパーティーアプリケーションと連携ができるため、業務効率化を実現しやすいことが大きなメリットです。
