「日本一マメな不動産屋」が実感した
電子化の必要性と大きすぎるメリット
- 株式会社のうか不動産
株式会社のうか不動産は、石川県金沢市に本社を構え、主に学生向けの賃貸物件の管理を中心とした不動産事業を展開しています。「日本一マメな不動産屋」を掲げ、大学までの無料バスの運行や入居者専用カフェの設置など、独自のサービスを行っている企業としても知られています。そんな株式会社のうか不動産では、学生の卒業と入学が重なり、賃貸借契約の解約と新規入居が集中する1月から3月の繁忙期の業務負担を軽減するため、電子印鑑GMOサインを導入したと言います。導入までの苦労や業務改善の現状について聞きました。
取材協力株式会社のうか不動産 賃貸管理課 マネージャー 下田一友さま マーケティング推進室 DXディレクター チーフ 藤本佳那恵さま
| 業種 | 契約類型 | ご利用プラン |
|---|---|---|
| 不動産・建設 | 建物賃貸借契約、賃貸不動産管理委託契約、業務委託契約など | 契約印&実印プラン |
記事の要約
- 繁忙期に集中する契約業務を少しでも改善したい
- SMS送信機能で便利に
- 電子契約の導入を機に、業務フローも効率化
- コストダウン、業務効率化、残業時間の大幅減など多くのメリット

―電子契約を採用するに至った経緯を教えてください。
不動産の賃貸借や売買を行う際には、必ず契約に先立って宅地建物取引士が買主や借主に対して、契約上の重要な事項を説明する「重要事項説明(以下、重説)」を行う必要があります。従来は必ず対面で行うことが義務付けされていたのですが、国土交通省の社会実験を経て、ITを使った重説が解禁されました。この社会実験の知らせを聞き、賃貸借契約でも電子による契約締結が主流になっていくだろうと、弊社でも電子契約サービスを導入することになりました。また、弊社の主に取り扱っていた不動産が学生向けの賃貸物件だったこともあり、毎年1月から3月に新規契約が集中していました。この期間は書類の作成や確認、押印、そして郵送など事務作業が膨大で、これを改善したいという思いもありました。当初は他社サービスを使っていたのですが、賃貸借契約で運用するには懸念点が多くあったため、本格的な採用には至りませんでした。その後、賃貸物件を提供いただいているオーナー様へ送付する収支報告書をアプリ化することになったのですが、あわせて郵送していた賃貸借契約書の控えもデジタル化できれば、封入作業や郵送コストが削減できることから、あらためて電子契約の導入を検討しはじめました。それが2024年の春先のことです。
―当初、導入していた他社製品ではなく、電子印鑑GMOサインを採用したのはどんな理由からですか?
基幹システムと連携できることが第一条件で、それは他社も満たしていました。 そのうえでGMOサインを採用した一番の理由は、SMS送信機能が標準であることです。 入居申込時にメールアドレスを入力いただきますが、その後アドレスが変わったり、入力ミスがあったり、そもそもメールアドレスを持っていない方もいます。電話でやり取りする場面も多く、追加契約などの際に口頭でメールアドレスを確認するのはミスの原因になります。その点、かかってきた電話番号にSMSで契約書を送れるのはお客様にとってもわかりやすく、非常に便利でした。また価格面での優位性も、採用の後押しになりました。
―電子契約の導入はスムーズに進みましたか? 苦労した点などがあれば教えてください。
電子契約の導入にあたっては、まず借主様が電子での契約締結に抵抗がないか、不安に感じていました。そのため契約書は電子化しますが、お客様にお渡しするその他の書類は、引き続き紙でお送りすることで、不便を感じないよう努めました。ただ、実際に電子契約がはじまると、これは杞憂でした。多くのお客様が問題なく電子での契約締結に応じてくださりました。また、管理物件を提供してくださるオーナー様にも、借主様との賃貸借契約を電子化することを了承いただく必要があったため、事前に一人ひとりから承諾をいただかなければいけませんでした。これには時間を要しました。そのほか、賃貸借契約の電子化にあたって、手続き業務の流れを一部、変更することにしました。従来、受験生のお客様の場合には合格発表後に書類を返送してもらっていましたが、電子化の際に、合格発表後に一斉に電子署名のご案内を送付するのは、作業が集中するため避けたいと思っていました。署名の期限が1ヶ月である点を考慮して、事前に送付し、合格発表を待たずに署名をいただき、もし入居をキャンセルする場合には、契約も破棄されるというフローにしました。さらに、GMOサインのご担当者に相談したところ、アクセスコードを活用したスムーズな手続きの流れをご提案いただき、採用しました。社内のルールの変更には苦慮しましたが、GMOサインのサポートもあり、実現することができました。こうした電子化による業務全体の改善にはとても満足しています。
―そのほか、電子契約の導入にあわせて工夫した業務フローや社内ルールなどはありますか?
ちょっとした変更点ですが、従来使っていた契約書のフォーマットをA3サイズからA4サイズに変更しました。 紙ではA3でも問題ありませんでしたが、電子化後はスマホ閲覧が増え、非常に見づらいことが分かりました。A4に分割し、紙でも電子でも扱いやすい形に再設計しました。
―現在は、どの程度の契約が電子化していますか?
繁忙期にあたる1月から3月には、毎月およそ600から800件の賃貸借契約を取り扱います。その他の時期には月150から300件となっており、年間ではおよそ4,000件ほどの契約件数です。このうちの8割が電子化されています。一部の法人契約や他社の仲介物件で書面を使っている程度で、大半は電子化しています。また、物件を提供いただくオーナー様と締結する管理委託契約や、物件の修繕や清掃を委託している業者様との業務委託契約でも電子契約を活用しています。
―電子契約を導入したことでどんな効果・メリットがありましたか?
従来は締結した紙の契約書を各支店で集め、それを本社に送付して一括管理していました。物件ごとにファイリングしてから、本社に送るのですが、繁忙期が落ち着いた後も、この作業に忙殺されていました。書類は物件ごとに自動保存されるよう電子化で改善されたため、現在はこの手作業によるファイリングの事務作業が不要になりました。また、契約書の控えを物件のオーナー様にも送付しますが、アプリにアップロードするだけになったため、この郵送の作業もなくなりました。加えて、コストの大幅削減にもつながっています。これまで契約書類の印刷や郵送に1件あたり810円かかっていたのですが、これが電子化によって380円に削減されました。およそ年間4,000件の契約で8割が電子化されたので、137万円が削減されたことになります。他にも書類の確認作業や契約書が返送されてきたかどうかをチェックする作業も効率化されたことで、繁忙期の残業時間が、全社でおよそ1,700時間も削減できたという試算があります。
―不動産業界ではIT化が遅れがちと言われていますが、どうしてだと思われますか? またどうすればIT化が加速すると思いますか?
不動産の賃貸では、インターネットで物件を探せる時代ではあるものの、お客様が来店されてから、接客がスタートするという会社が主流です。そのため、契約のタイミングでは、お客様が目の前にいるため、どうしても従来からある紙での締結が優先されがちです。したがってIT化を進めるなら、申し込みの時点からweb化することが重要です。そうすればその後の重説や契約も自然と電子化に傾くのではないでしょうか?またどうしてもわれわれはアナログ思考な業界なため、新しいサービスを提供いただく皆さんがデジタル化でどれくらい日々の業務が効率化されるのかを解像度高くプレゼンいただけると心に響くのかなと思っています。その改善点が具体的であればあるほど、腑に落ちて、デジタル化に耳を貸すのではないでしょうか?そして何よりもお客様にとって利便性の高いサービスであれば、不動産業界でも今後は普及が進むと感じています。
―お忙しいところ、ご協力ありがとうございました。
- 掲載している内容、所属やお役職は取材当時のものです。
| 会社名 | 株式会社のうか不動産 |
|---|---|
| 本社 | 石川県金沢市もりの里2-21 |
| URL | https://www.noka.co.jp/ |
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